概要
コスパ。費用(コスト)に対しての効果(パフォーマンス)の高さを求めた指標のことで、費用対効果ともいう。投資あたりに対する利益の大きさを追求することは、投資において基本的なものの考え方である。コスパの低い事業から撤退しコスパの高い事業に選択と集中を図るのは経営の基本であるが、将来の選択肢を減らしてしまうというリスクもある。したがって、投資の際は現時点のコスパだけを見るのではなく、将来の成長性や経営リスクとの総合的なバランスが大切になる。
ゲームの技やアイテムなどで、得られる結果に対してリソース(技ポイント、兵力、金、時間など)の消費量が少ない場合にも使われ、「コスパが良い」物は大変重宝がられる。
これは生活にも適用可能な考え方であるが、精神的な満足感は計測不能である。趣味や学業など、多少のお金と時間と労力を注ぐことで満足が得られるものに対しても「コスパが悪いから」などと言って我慢するのはもったいないとも言える。
コスパは万能な考え方でもなければ幸せを約束する思想でもなく、あくまでリソースを節約するための考え方にすぎないということだけは覚えておこう。
実例
アメリカ海軍が純粋に性能だけを求めた結果、非常に高コストでほとんど数を作れなかった。この反省を活かし、次級ではコストと性能の両立を目指してコストダウンを試みた結果、性能はシーウルフには一歩劣るが格段に安価な「バージニア級潜水艦」が誕生した。数字で言えば性能は2割落ちるものの、費用は5割以上を削減することに成功、これより大幅な増産を可能とした。
バブル期から"901運動"と称し「技術で世界一を目指す」とブチ上げて、様々な技術を盛り込んだ自動車を世に送り込み、R32型GT-Rスカイラインなどカーマニアから絶大な支持を獲得したが、開発費ばかりかかる割に販売台数は伸びず(=コスパが悪かった)、採算が取れないままバブル崩壊が直撃、結果フランス企業に買収されてしまうという憂き目にあった。
コスパ度外視でクオリティのみを重視した結果、経営危機に陥った。ただし経営危機は同社の放漫経営とお家騒動も原因であり、クオリティ重視だけが原因ではない。
関連タグ
ロマン砲:コスパ度外視の代物。