貨幣とは、
商品交換の際の媒介物であり、価値尺度、流通手段、価値貯蔵の3つの機能を所持するもの、あるいは商品の価値尺度、交換手段として社会に流通しているもので、またそれ自体が価値あるもの、富として蓄蔵を図られるものである。
概要
この言葉は本来経済学にて使用される専門用語であり、上に記した3つの機能を有するもののことである。このものが流通するためには信用がなければならない。
現在においてこの言葉が意味するものは鋳貨(コイン)・紙幣に加えて小切手などの信用貨幣も含めて指すことが多いとされる。
種類
コインの始まり
過去においては布、穀物(米)、石、貝、家畜などが用いられたが、これは次第に金属に取って代わられた(ただし、完全に取って代わられるのは19世紀以降である)。
金属ははじめは地金の形にて用いていたが、品位及び量目をいちいち測定することが面倒になったため、刻印を施すことによりその不便をなくしたものが鋳貨(本位貨幣)の始まりである。
また、商品現物を貨幣として利用することには各種不便が生じたため、そのものではなくそれを模した模型を以ってそれとしたものが中国において使われた。これが信用貨幣の始まりであるといえる。
紙幣の始まり
中国においては銅で作られた穴銭と呼ばれるものが流通していた。しかし、一枚の価格として低額であること、金属の不足により鉄で作られるようにより重くなったことなどを理由に、宋時代には政府としての預かり証書としての交子を発行した(後にこれは信用を失ってしまった)。
また、西洋においても中世末期には大量の金貨及び銀貨を用いる状況となり、これを貴金属細工商人に預け、その証書により取引を行うようになった。
日本の法令における「貨幣」
日本の法令において貨幣とは、鋳貨及び政府紙幣のことであり、通常の紙幣(日本銀行券)は除外されている。なお、紙幣などを含めたものを通貨と記載している。
pixivにおけるタグ
架空の通貨、紙幣などを描いたイラストによくこのタグが付けられている。