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山南修

やまなみおさむ

宇宙戦艦ヤマトシリーズの劇場作品『ヤマトよ永遠に』に登場するキャラクター。ここではフルネームとなったリメイク版の同一人物についても述べる(メイン画像はリメイク版)。
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※『ヤマトよ永遠に』では苗字しか設定されておらず、フルネームが設定されたのはリメイク版からである。


概要(ヤマトよ永遠に)編集

「何をしておる!部品の一つが壊れただけだ!ヤマトは死なんっ……」


 設定上は沖田十三土方竜の後輩にあたる人物。ヤマト艦長就任までイカルス天文台へ併設された宇宙戦士訓練学校の校長として、ヤマト新乗組員の養成に当たっていた。

 見た目は土方をゴツくして、なおかつ色黒にしたような感じ。キャラクターのデザインは西崎義展のイメージを元に、俳優のリチャード・バートンを元にデザインしている。


活躍編集

 暗黒星団帝国の地球侵攻をきっかけに、衛星イカロスで改修中だったヤマト艦長へ就任。暗黒星団帝国の母星であるデザリアム星へと出撃する。

 ヤマトの第一艦橋に集結した古代進を始めとする旧ヤマトクルーを「特別扱いしない」と宣言し、特に戦闘では冷静かつ冷徹に指揮を執り、幾度となくヤマトを勝利に導く。劇中での描写を見る限り、地形や敵の配置などを活かした戦い方が得意らしい。


 しかし、デザリアム星での最終決戦時に大型ミサイルの被弾によって致命傷を負って死亡してしまう。その死に間際に遭っても冷静さを失わず、持ち場を離れて山南を心配した古代を叱責し、「部品が壊れただけだ」と言い放って戦闘続行を命じた。


 艦長に就任した理由を「地球を守る為」ではなく「敵に勝つ為」と語ったり、旧クルーに対して上記のようなきつめの発言をしたりと、初登場時はあまり印象の良い人物ではないが、先述の通り指揮は手堅く決して無能ではない。

 「特別扱いしない」というのも心機一転や初心に返るといった意図のものであり、別に旧クルーをぞんざいに扱うということはなく、彼らの意見にはしっかりと耳を傾けている。

 沖田や土方に比べれば地味であったものの、優秀な指揮官であった。


 声を演じた小林修氏は第1作目ドメル将軍役を、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『宇宙戦艦ヤマト2』でズォーダー大帝役を演じたことで知られている。氏は後に「ヤマトの艦長をやりたかった」とも語っており、山南役で見事にその希望が叶えられている。


原案と構成案では編集

 松本零士の原案段階では人間性に若干難のある人物となっている。

 ガミラス戦以前から反地球防衛罪で地下10kmに幽閉されていたうえ、2度の戦争のゴタゴタで記録が喪失し、長らく存在を忘れられていた。


 ヤマトクルーを「生きた部品」と称し、「いかなる犠牲も顧みるつもりはない」と宣言するなど、本編以上の冷徹さを持つ(この「部品」には山南自身も含まれている)。

 しかし、だからといって無謀な戦いをするわけではなく、「負ける戦いはしない」「死んでは二度目のチャンスもない」としており、不利を悟ればすぐさま撤退して次の機会を窺う強かさも持っている。


 初登場時の「敵に勝つために艦長に就任した」や、死に際の「部品が一つ壊れただけだ」といった台詞は原案の名残。


 ちなみに沖田十三との関係は先輩後輩ではなく親友になっており、彼のことをよく知っているためサーシャが身分を偽っているといち早く見抜いている(この段階でのサーシャは沖田の血縁の「沖田澪」と名乗っており、天涯孤独の沖田に血縁などいないというところから気付いた)。


 その後、舛田監督・西崎プロデューサーによって書かれた構成案ではだいぶ実際の本編に近くなっているが、部品呼ばわりはまだ残っており、旧クルーから反発される描写がある。


概要(PS2版)編集

 PlayStation2で発売された暗黒星団編3部作シリーズでも登場するが、こちらは原作とはかなり違う立ち位置にあって登場する事となる。容貌はほぼ踏襲する一方、左頬に戦傷の物と思われる傷痕があるのが違う点であり、役職も『イスカンダルの追憶』では木星のガニメデ基地司令としてガトランティス残党を相手に戦闘の指揮を執っている。

 『暗黒星団の逆襲』『二重銀河の崩壊』では、地球防衛軍第七艦隊司令を務めると同時に、艦隊旗艦である指揮戦略戦艦アンドロメダ改級『春藍』艦長を兼任する。よって原作とは違い、ヤマト艦長に就任せず(代わりに古代守が就任する)、ゲームプレイヤーの心強い援軍として途中参戦してくれる。またプレイヤーの結果次第では、最終決戦で山南が戦死することも、生存することもある

性格編集

 性格は、原作よりも柔軟な思考能力を有する雰囲気になっているのも特徴的であり、戦死直前に「持ち場を離れるな」と古代を叱咤するなど堅いイメージがあったのに比べ、PS2版は地球が占領された事を理解し、彼自身がヤマトを含めた生き残り艦隊の最高指揮官であるにもかかわらず、今後の指揮権を自分に置くことを良しとしなかった。

 代わりに、既に暗黒星団帝国との実践経歴のあるヤマトを旗艦とすることを明言した。同時に、副長だった古代守をヤマト艦長へ派遣、「あそこには君の娘(サーシャ)さんがいるんだろう?」と気を使う場面も見られた。


概要(リメイクシリーズ)編集

あんたの息子は、とんだ頑固者だ‥‥‥沖田さん

物量を過信する愚か者よ。力は力によって滅ぼされると知れ


プロフィール編集

所属国連宇宙軍 極東方面空間戦闘群 第1艦隊(2199)→地球連邦防衛軍 航宙艦隊(2202)→地球連邦宇宙海軍(2205)
肩書き旗艦『キリシマ』艦長(2199)→アンドロメダ級1番艦・航宙艦隊総旗艦『アンドロメダ』艦長 兼 艦隊司令(2202)→地球連邦宇宙海軍総司令官 兼 第65護衛隊 隊司令(2205)
階級一等宙佐
生年月日2150年4月4日
年齢48歳(2199)→52歳(2202)→55歳(2205)
出身地兵庫県

概要編集

 リメイクシリーズでは、沖田や土方の後輩という設定を活かし、初代のリメイクである『宇宙戦艦ヤマト2199』から早々に登場する(同じように土方や山崎奨なども登場する)。


 フルネームと階級、出身地が新たに設定されている。『2202』では誕生日、『2205』では生年も追加された。


 初登場となる『2199』では、沖田の部下として登場する。

 続編の『宇宙戦艦ヤマト2202』では、『さらば』の地球艦隊司令や『ヤマト2』の土方のポジションにあたるアンドロメダ艦長という立ち位置になっている。


 容姿は大幅に変更されており、褐色肌だったオリジナルと違って色白な顔色に変更され、頬髯や顎鬚を生やしたものとなった。服装は沖田とほぼ同じで、『2199』だと戦艦クラスの艦長を示す緑襟だが、『2202』以降は青襟になっている。

 また、性格もオリジナル版の様な厳格な雰囲気は無く、漂々とした雰囲気のキャラクターに生まれ変わっている(因みに漂々としているからと言って軽い、という訳ではなく、寧ろ艦艇指揮官としてかなり優秀)。なお、『2202』では厳しい現実に向きあうために飄々とした部分は鳴りを潜めている(後述)。


波動砲の認識編集

 『2202』では波動砲艦隊における現場トップという立場に就いているが、波動砲に対する見識は、表立って表現されてはいないこそすれ、一種の暗黙の了解として波動砲の使用に賛同している模様(でなければアンドロメダ艦長、並びに艦隊司令の職に就くことは出来ないのは、波動砲艦隊構想に反発した土方への冷遇を見れば明らかである)。故に、彼は楽観主義を装いつつも現実をドライに捉えている所があった。

 第6章では、波動砲艦隊と軍拡に対する意識が表れている。すべては地球の現実を考えての事だったが、その将来は飽くなき戦争に突き進むものだと悟り、誤ったものだと自覚している(一方、土方がフォローしており、山南は現実を見た判断をしたまでだと、その決定を否定しなかった)。


交友関係編集

 劇中では描かれてはいないが、親友として付き合いのあるアポロノーム艦長の安田俊太郎がいる他、エンケラドゥス守備隊司令の尾崎徹太郎とも親交があった。

 また上司関係で言えば、沖田十三や、土方竜とも付き合いがあるが、上司以上の信頼関係があることが、アンドロメダ改に貼り付けてあった1枚の集合写真にて窺える。

【切り絵】宇宙戦艦ヤマト2202第6章より


趣味編集

 『2202』劇中では、艦長室に紅茶を入れる為のティーポットやカップなどが置かれており、山南が何処となく紅茶を好むシーンが描かれていた。これを小説で補足しており、紅茶愛好家としての側面を持っている事が明かされている。

 それも筋金入りの愛好家のようで、小説版によると使用している茶葉は、イギリス王室もご用達の老舗高級百貨店フォートナム&メイソンから取り寄せた代物。地球環境が再生した後に収穫された高級茶葉ファイネスト・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコ(FTGFOP)である(なお、ガミラス戦争時には合成茶葉で誤魔化していた)。


経歴(2199)編集

 第1艦隊旗艦キリシマの艦長として登場しており、冒頭の冥王星海戦で非力な戦闘能力でありながらも艦艇指揮官としてガミラスの艦艇を相手に奮迅し、熟練な機動戦術を見せつつ辛うじて作戦を成功させるに至る。撤退時に古代守が殿を務める事に躊躇いがあったが、沖田の撤退命令に従い艦を反転させる。

 無事地球へ生還した後は、イスカンダルへ向かうヤマトをキリシマから土方竜と共に敬礼して見送った。小説版と漫画版では、惑星間弾道弾の着弾阻止の為に修理半ばで出撃しており、小説では艦首ショックカノンを放つものの破壊には至らず、艦体がそのまま惑星間弾道弾と強く接触して大破する。漫画版では通常の主砲とミサイルで僅かに突入軌道を逸らしたが、再度軌道修正されてしまった。

 また見送った際に、桐生悟郎斉藤始ら空間騎兵隊第七連隊の残存部隊を救助する為に月基地へと向かう。斉藤が救助要請への対応の遅れに批判をぶつけてきた際、土方を艦長だと思い込んでいた斉藤に「艦長は俺だよ」と教えた。


経歴(2202)編集

 ヤマトが帰還してから3年後、再建された地球連邦防衛軍の航宙艦隊総旗艦たる最新鋭艦アンドロメダの艦長として就任している。

 小説版では、訓練中、艦隊司令官を兼任している事が補足されているが、後に本編でも艦隊司令となっている。艦隊総指揮を執るには少々階級が釣り合わないが、他にもっと明らかに釣り合わないのがいるのでそこは気にしない方がいい。本作は地球本土の司令部から直接指揮を執っている描写もちらほら見られるので、艦隊司令の権限は小さめなのかもしれない。


 『2199』の様な飄々とした雰囲気は見受けられず、職業軍人らしい厳格な姿勢を見せているものの根は変わってはいない。かつて沖田の下で戦っていたことから尊敬していたところも大きいようで、艦長室には沖田のレリーフや、イスカンダルに上陸した際の写真等が飾っている。

 小説版では、波動砲艦隊構想に反発した土方が左遷された代わりに、山南がアンドロメダ艦長並びに艦隊司令に付いたとされる。艦隊の訓練に従事する他、ガトランティスを迎え撃つために防衛艦隊を率いて決戦に臨む。

第一章編集

 彼のアンドロメダとしての初任務は、第8浮遊大陸奪還戦でのガトランティス軍の殲滅であり、拡散波動砲を用いて殲滅せしめた。しかし、生き残っていたカラクルム級戦闘艦1隻を取り逃がしてしまうこととなる。

第二章編集

 その後、就役したアンドロメダ級4隻と主力戦艦たるドレッドノート級14隻を率いて木星圏にて艦隊演習を指揮していた。ところがヤマトが命令に背くまでして発進した事を受けてヤマトクルーだった山本玲篠原弘樹などパイロットらが、演習中に離脱したことから追撃隊の艦載機部隊を差し向ける。さらに、彼らの教え子たちも謀反の可能性があるとしてアンドロメダに強制収容するなどの処置を講じた。

 中央司令部からヤマトの阻止行動を命じられ、艦隊ではなくアンドロメダのみで立ちふさがろうとし、見事にヤマトの針路前方へ待ち伏せすることに成功する。古代らに対して「ヤマト1艦で対処できないと分かった時は?」と、現実的に考えて単艦行動は無謀だと教えつつ、「まずは現実を味方に付けろ」と言う。それでも頑なに拒む古代が「間違った将来へ進む現実をですか」と一切の妥協を見せなかったことから、やむなく強硬姿勢に出る事となる。

 機先を制する名目で重力子スプレッドを斉射しつつ、ショックカノンの一斉射でアステロイドに隠れたヤマトを撃破しようとしたものの、アステロイドリングを利用したアステロイドシップ姿のヤマトによって砲撃が阻まれる。それを見た山南は焦ることなく、寧ろ「そんな黴の生えた代物で」と悪あがきであると見抜き、圧倒的速射・連射力でヤマトに纏わりつく岩盤を尽く剥ぎ取った。

 それでも突進を止めず、ぎりぎりで間に合った波動防壁で完全に阻まれ、ヤマトとアンドロメダは波動防壁同士で真正面から衝突し、そしてすれ違った。その際に山南は、頑固として転進すらしようとしなかった古代のやり様に半ば呆れ、



あんたの息子は、とんだ頑固者だ。沖田さん



とそれ以上の追撃をしようとはしなかった。

後に正式に政府がヤマト叛乱の嫌疑を取り消し、テレザート星への調査を命じた。それに応じ、アンドロメダに収容していた艦載機隊をヤマトへ転属させるが、アンドロメダ副長からこうなることを予想していたのかと聞かれると本人は人質として使うつもりであったと惚けてみせた。

第五章編集

 ガトランティス艦隊が太陽系に侵入してくるであろうことに備え、地球防衛艦隊を地球沖に集結させていた。土星宙域のエンケラドゥス守備隊から、敵発見の報を受けると『波動実験艦銀河』に搭載された指揮AIの予測通りであったことを確認する。全艦隊を持ってワープし、土星沖へ駆けつけた。

 壊滅状態のエンケラドゥス守備隊を救援すべく、アンドロメダの拡散波動砲で先制攻撃実施し、辛うじて救出する。後続の味方艦隊が到着する直前、山南は力押しで来るガトランティス艦隊に向かって



力は、力によって滅ぼされると知れ



と口にし、決戦に挑む(なお、この言葉はオリジナルズォーダーの台詞である。また、これは自分自身に向けていることでもあった)。

 拡散波動砲の一斉射、重力子スプレッドによる防御を使いこなし、ガトランティス軍第七機動艦隊を徹底的にすり減らしていった。また、土星リング下方からの奇襲攻撃を行う他、時間断層によって増産された増援艦隊が次々と到着。ガトランティス軍指揮官バルゼーを唖然とさせた。

 白色彗星本体が現れた後、戦線をやや後退させてからマルチ隊形を組み、収束波動砲と重力子スプレッドによる一極集中射撃を実施。白色彗星に直撃させるものの、周囲を取り巻くガス帯を取り除くに終わる。さらに、追加の波動砲一斉射を命じるも計測不能な重力傾斜によって射線を捻じ曲げられた。

 そしてその重力によって地球艦隊は引きずり込まれ、バラバラになる。追撃の破滅ミサイルが襲い掛かり、アンドロメダは艦首波動砲口を丸ごと失うという大損害を負った。さらに、出力不足となり重力に引きずり込まれる事態となったが、寸前の所で安田俊太郎が艦長を務めるアポロノームに押し上げられ、彼の戦死と引き換えに助かることとなった。

 抗う事も叶わなかったこと、友人を失った事から、艦長席で拳を震わせていた。

第六章編集

 ヤマトがガトランティス側の謀略で機関停止状態になり、白色彗星帝国の重力圏に引きずり込まれていく様子を、重力圏ギリギリのところで見守っていた。その様子を見届けた山南は「ヤマト・・・・・・必ず!」と救い出す決意を胸にする。そこへ、止めを刺しに来た破滅ミサイルが襲い掛かるが、すんでのところで銀河の波動防壁によって辛うじて救われた。

 地球に帰還する際は、アンドロメダの機関が不調の為ワープできず、2隻のドレッドノート級に両脇から牽引してもらう形で帰還し、緊急修理を艦隊司令部に通達する。

 大改装を終えたアンドロメダ改に乗艦したが、無人化を推し進めた結果として、山南が1人で艦橋に座ることとなった。もっとも、本来は完全無人を予定していたが、指揮AIが未熟故の危うさも考慮して人間が指揮を執るべきものだと、山南が進言した結果でもある。

 この大幅な自動化を施されたアンドロメダ改の艦橋で、思わず彼も


寂しくなっちまったな。なぁ、アンドロメダよ


と呟いている。

 彼は無人戦艦BBBことアンドロメダブラックを多数率いて出陣。彗星都市の直上部にワープで奇襲を敢行し、一斉に収束波動砲による砲撃を加えるもダメージを与えられず失敗に終わってしまう。奇襲失敗後は、殆どのBBBが戦闘で失われた模様で、山南のアンドロメダ改のみが獅子奮迅する形となる。

 この戦闘中、山南は如何にか打開策を見出すべく、差し違えてでも彗星都市の中心核を破壊すべく決意する。この時、彗星都市内部に捕獲されている惑星ゼムリアが崩壊している様子が確認される。何故敵が自ら星を破壊しているのか不思議に思っていると、その惑星付近にヤマトの艦影を補足した。

 山南は、ヤマトを救い出すために残存艦に援護を求めつつ、単艦で奥深く潜り込む。イーターⅠの集団の攻撃を受け、両脇に接続していたドレッドノート級2隻が大破破棄され、遂にはアンドロメダ改艦橋にも、イーターⅠが襲い掛かった。この瞬間、山南も死を覚悟したようだが、嘉禄も彼の頭上を擦り抜けた事対G強化スーツを纏っていた事から、真空でも生き延びる事が出来た。

 艦橋内部が剥き出しになっても退かず、遂にガトランティス艦隊を切り抜けた山南は、中心核に向かって波動砲の発射準備に入る。アンドロメダ改がAIも艦橋頂上を失ったにも拘らず波動砲発射体制に入ると、山南は


お前もしぶといな、アンドロメダよぉ!


と生きた人間に語りかけるように笑みを浮かべた。

 自分とアンドロメダ改の命をささげる代わりに、ヤマトを救おうとするが、そこで土方から


死んで取れる責任などないぞ、山南!


と、通信回線越しに説得を受けたことで特攻を制止された。また、この説得に呼応した銀河の藤堂早紀艦長も、指揮AIを更迭して自身が指揮して、山南の波動砲発射の援護に買って出た。

 銀河のコスモリバースシステムによって大幅に増幅されたアンドロメダ改の波動砲が中心核を破壊、その後ヤマト救出のために駆け付け、ロケットアンカーで強制接舷し、牽引する形で彗星内部から離脱。

 しかし、アンドロメダ改も限界に達し崩壊を始める。山南はヤマトを巻き込まんとロケットアンカーを解除。あわや山南はアンドロメダ改と運命を共にするかと思われたが、加藤三郎ブラックバードに救われ、九死に一生を得た。

 その後、搬送される直前に土方と会い、自身の考え(波動砲艦隊構想)が間違っていたことを恥じたが、土方からは「お前は現実を見ていた」とフォローされた。しかし、山南は


だが未来は見えていなかった


と、戦争と軍拡の飽くなき未来が待っていることに危機感を覚えていた。それでも土方は、そこから出発しなければならいと、最後まで山南を責める事は無かった。

第七章編集

 戦後、変わらず軍の要職についている。


 時間断層に出現したヤマトについて、高次元世界から戻ってきたという推論を立てた真田に対し、根拠が乏しいとしつつも、信じる姿勢を見せた。

 そして、乗組員も足りないのに時間断層内で艦が続々と建造されている様子を見て、


「みんな気付いてる。地球がこの先どこへ行こうと、この道の先にはもうロクなことがないんじゃないかって……」


と悲嘆に暮れ、地球の未来を想ってか、真田や藤堂早紀とともに時間断層を代償にした古代進・森雪の救出計画を立案・提言する。


経歴(2205)編集

 肩書が地球連邦宇宙海軍総司令官になっている。劇中では「地球総軍の運用を預かる艦隊司令」と言われており、立場的にはおそらく前作とそこまで変わらないと思われる。

 前作でガトランティスとの消耗戦を指揮した功罪を背負い、昇進を固辞して人材育成に力を注いでいるとされる。そのためなのか、今作でも階級は据え置き。


 本作内では、芹沢虎鉄ローレン・バレルとともに、ガミラスとイスカンダルへ訪問する平和使節団の一員となり、同時に第65護衛隊の隊司令も兼任。第一艦橋の艦長席脇に増設された座席に座る。


 前作で時間断層の破棄と波動砲艦隊構想の凍結という道を地球が選んだことで重荷が無くなったのか、飄々さが戻っている。


 前章終盤、イスカンダルが窮地に陥り、第65護衛隊が救援(≒軍事的介入)に行くか行かないかの選択を迫られた際、軍の高官である山南は芹沢達と同じく地球政府の代弁者と受け止られかねない立場だったため、「あくまでも現場の暴走」という体裁を取るために退艦させられる。

 内火艇に乗せられる際には、ヤマト乗組員の決意を察して笑顔を浮かべている。その後、置き去りにされたことに「偉くなるとつまりませんなぁ」と愚痴をこぼしつつ、第65護衛隊の面々の立場を保証するべく政府との交渉に臨んでいく。


経歴(3199)編集

「よく見ろデザリアム!これがヤマトだ!!」

第二章 赤日の出撃本予告にて旧作同様ヤマトの艦長に着任する事が明らかになった。

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キリシマ(宇宙戦艦ヤマト2199) 春藍 アンドロメダ(宇宙戦艦ヤマト) アンドロメダ改

沖田十三 土方竜

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