「誠、世はままならぬか。それまでは、命の充実、生きる望みを味あわせてもらうぞ、ヤマトよ!」
cv:屋良有作
概要
- 所属:帝星ガトランティス ザバイバル陸戦師団(テレザート陸戦師団)
- 肩書:師団長
- 乗艦:旗艦型ヘルベスティア
『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場するガトランティスの軍人。テレザート星を守備するザバイバル陸戦師団(或はテレザート陸戦師団)の指揮官であり、全身が闘争心の塊と称される程の戦士。容貌はオリジナル版のザバイバルをほぼ踏襲しており、服装は若干ながら2202用に変更されている。テレザートに上陸するヤマトを、指揮下の師団で迎え撃った。
オリジナル版とは違い、フルネームが設定された。また、オリジナル版では特に接点の無かったゴーランドにおいて、2202では戦友という関係性が付け加えられている。また幼生体であるノルの戦闘面における教育者として訓練を課している。
人間関係
ゴーランドに対しては目上の人物としてか丁寧語で話すも、長い付き合いのある戦友の間柄であり、先代の18代目ゴーランドとも交流はあったことを漏らしている。戦友としての付き合いの深さは会話の中からも汲み取ることが出来る。ノルに対しては「ノル殿」と呼び、その教育者として面倒を見ており、確実に実力をつけていると評価している。
経歴
第三章
ゴーランド艦隊において、ノルとの模擬戦を行っており、後一歩のところまで自身を追いつめて来たノルが一瞬の躊躇いを見せた隙に反撃に転じ、逆転勝利する。それでも着実に腕を上げていると褒め称えていた。
方やゴーランドからすれば未熟であるとし、まだまだ教育が足りない事を漏らしているが、「まるで(幼生体の教育に熱心だった)先代のゴーランド様と話しているようですな」と発言し、ゴーランドの手前か、それとも自身の本音か「ノル殿なら大丈夫」と太鼓判を押してゴーランドとの会話を楽しむなど2人は幼生体ノルの事で話を弾ませていた。
また、砂竜狩りに出かけるゴーランドに対して、ノルに甘さを捨てさせるための教育の一環と悟ると共に
「何なら全艦隊を率いていきなされ。こんな星、我が師団だけでも釣りが来ます」
と豪胆な性格らしい余裕の表情を見せている。
第四章
ゴーランド艦隊がヤマトの波動砲で壊滅してし、ゴーランドが幼生体共々に消滅したとの報せを受けた後、一瞬だけ目を瞑って亡き戦友を祈る仕草をすると、意を決してヤマト迎撃に出る。この時、彼には生きて帰るつもりは毛頭ないような覚悟を示している。
全師団に集結命令を出した後、前衛部隊なる集団が空間騎兵隊ら二式空間機動甲冑と接敵。ニードルスレイブによる先制攻撃を加えるものの大した損害を与えられずに返り討ちに逢い、また先鋒部隊も艦橋のAIを次々と破壊され全滅した。加えて本隊と思われる大部隊を投入していたが、斉藤始が岩盤丸ごと叩き付ける荒業によって、本隊は何ら活躍をすることもなく撃破された。
それでも動揺するそぶりはなく、寧ろそう言った積極的攻勢には裏がある、とヤマトらの策を見抜いており、ヘルベスティア砲で掘削装置を設置中の古代進らを狙う。だが、波動砲を発射された影響で反射衛星の多くが破損し、中継機能にも大きな支障をきたしたことから初弾命中は叶わなかった。
「所詮はコピーにすぎぬという事か!」
と怒りをあらわにしていながらもヘルベスティア砲を乱射。少しずつ着弾精度を修正し、いざ直撃を出せるかと思った矢先に、クラウス・キーマンの手によって中継衛星システムが奪取され、あろうことが自軍の残存戦力に直撃する結果を生んでしまった。
その後は直接射撃で空間騎兵隊に少なからぬ損害を与えたが、テレザート星を覆う岩板がヤマトによって破壊されてしまい、その一瞬のスキを突かれて斉藤に旗艦への乗り込みを許すこととなる。乗り込んできた斉藤を見るや、闘争心をかき立てられたのか「ザンツ・ザバイバル」と名乗りを上げた。
斉藤と格闘戦になるも、元々肉体的に強化されたザバイバルに理があり、何ら動じる事もなく斉藤を叩きのめし、銃で止めを刺すところまで迫った。ところが、一瞬のスキを突かれて奪われた短剣が投げ込まれると彼の左胸に突き刺さる。それでも諦めなかったのか、斉藤を自爆に巻き込もうとするものの、背負い投げを喰らって自爆が解けてしまうだけでなく、斉藤を手から逃がしてしまう。
やがて無理だと悟ったのか、自ら谷底へと転落、自爆して生涯を閉じる結果となった。