CV:比上孝浩
概要
『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場するガトランティス軍のオリジナルキャラクター。容貌は、初登場時では髪の毛が全体的に生えており、頭部両端付近で跳ねあがったくせっ毛が特徴であった。後に、初陣となる対ヤマト戦に先んじてゴーランドと同様のスキンヘッド(眉間から頭部てっぺんにかけて髪は残されている)ヘアカットされ、まさに若き日のゴーランドを彷彿させる外見になった。
現世代である19代目ゴーランドの幼生体であり、第20代目ゴーランドとして育成中の身であった。幼生体ゆえに、「愛は不合理な感情である」と断言するゴーランドほどに、確固たるガトランティスの意志を持てずにいる。その為、時として詰めの甘さが出てきてしまう。
だが愛という不合理な感情だからこそ、何かあるのではないか、と考えるところがある。
人間関係
ゴーランドとは親子関係には当てはまらないものの、それに限りなく近い存在と言える。覚悟の甘さが出てしまうため、失望されてしまう事もあった。それでも、初代ゴーランドのクローン体でありながら、実は親子とは変わらぬ感情が存在していた。
ザンツ・ザバイバルとは師弟関係、というより教育者としての関係にある模様。格闘戦の模擬戦闘で鍛え抜かれている。
経歴
第3章
ザバイバルを相手に、格闘戦術の訓練を行っていた。一進一退で進んだ試合は、ノルがあと一歩の所で勝利を掴もうと言う状況になったが、幼生体故の躊躇いが生じ、ザバイバルに逆転負けしてしまった。その様子を見ていたゴーランドからは、何処か失望した目で見られているのに気づいていた。
第4章
ゴーランドと共に砂竜狩りへ赴き、大型ライフルで次々と砂竜を射殺するゴーランドを横に、ガトランティスとは何であるか、を教え込まれる。感情が無い故にガトランティスは完璧であるとの考えに対し、今こうしてゴーランドから教育を受けている自分らの姿は「愛」によるものではないかと疑念を抱いていた。しかし、それはエゴに過ぎない、と言い切られる。
その後、ヤマトとの決戦に向け、髪型をゴーランドと同様のスキンヘッドにし、服装もゴーランドと同様の制服を着用していた。散髪中、散髪していたガトランティス人に対して
「お前は、先代のお前に抱かれた事があるか?」
と己の疑問をぶつけてみたが、案の定「ない」と返される。この時点でも、やはり複雑な感情が渦巻いているのが窺える。
服装を整え、ゴーランドの居る艦橋へ同席し、その戦闘振りを見るよう命ぜられる。
ヤマトの奇策を見越したゴーランドの策が功を奏し、破滅ミサイルの乱流で身動きの取れないヤマトへミサイルの飽和攻撃を実施するが、艦隊の陣形が狭すぎるのではないかと危惧し、それをゴーランドに進言した。この進言は的を得ていたが、ゴーランドが「奴は撃てんのだ」と波動砲を撃たない事に絶対の自信を持っていた。
だが、人間の持つ不合理な感情を持つが故に、何が起きるのかわからないのではないか、と不安を抱え込んでいたノルは、ゴーランドに改めて何かを言おうとした矢先に、トドメのミサイルを発射されてしまう。
直後、ヤマトが波動砲を発射。その光に呑まれる寸前、ノルは駆け寄ってきたゴーランドに戸惑いの表情を見せたが、抱き締められ「すまぬ、ノル!」と涙ながらに謝罪を口にした彼の姿を見る。ノルは、ゴーランドに対して、ただ一言呟いた。
「・・・・・・いいのです」
初めて見せた人間らしい行動に、ノルは責め立てる様子もなく許し、共に波動砲の光に飲み込まれることとなった。