概要
『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場する、ガトランティス軍の超大型空母。オリジナル版の超大型空母『バルゼー艦』をリメイクした艦艇である。ディテールアップが事細かに施されただけでなく、スケールアップしていった他艦艇と同じく、本艦も大幅に巨大化しており、全長1240mの艦艇へと変貌している(設定段階では1400mだった模様)。
正式名称は『ガイゼンガン兵器群・アポカリクス級航宙母艦〈バルゼー〉』。上下対称なデザインが特徴で、巨大甲板もといカタパルトを、艦橋部を主軸として回転させる機能を有する(オリジナル版超大型空母と同機能である)。
また推進部の位置はオリジナルと異なる。艦橋基部のノズルではなく、カタパルト(格納庫)の最後部に推進ノズルが存在する。その為、発艦時のカタパルト回転をする際には、推進部も一緒に回転する。結果として、艦橋の前を推進部が横切る形となってしまう模様。
巨大化した分、搭載可能な機数も調整され、自滅型攻撃艦イーターⅠなら80機、攻殻攻撃機デスバテーターなら600機にもなる。無論兵装も多く、回転大砲塔10基、対空回転砲塔16基を備える他、32基もの近接防御火器やドラム式ビーム発射機2基、極めつけは双胴型艦首先端に障害物破砕用大型ビーム砲を2門備えている。
地球侵攻に合わせて新造された艦艇であり、第七機動艦隊を率いる司令長官バルゼーの旗艦として就役。土星宙域にて地球艦隊と激突する。
後に量産化されており、艦体色が黒になっている。
スペック
全長:1240m
武装:
- 障害物破砕用大型ビーム砲×2門
- 回転大砲塔×10基
- 対空回転砲塔×16基
- ドラム式ビーム発射機×2基
- 近接防御火器×32基
搭載機:
- イーターⅠ×80機
- デスバテーター×600機
機関:波動機関
詳細――
カラクルム級らが備える回転大砲塔等を10基も備える他、艦首先端に固定式の大型ビーム砲を備えるなど、単艦としての戦闘力は高いと思われる。本艦独特の艦体が回転する機構を有している。
経歴
第五章
土星宙域に進出した第七機動艦隊旗艦として登場。土星宙域で警備活動中だったエンケラドゥス守備隊と遭遇する。物量で守備隊を挟撃し、なおかつ甲板に備え付けられていたイーターⅠを発進させ、守備隊を殲滅間近まで追い込んだが、アンドロメダら増援艦隊が到着し、一時阻まれる。
正面切ってのぶつかり合いになるが、予想を遥かに上回る地球艦隊の物量と波動砲攻撃によって大損害を被り、埒の開かない中でズォーダーの彗星による直接攻撃を行うのと入れ替わりに下げられてしまった。
第六章
『バルゼー』は土星沖海戦で戦術的敗北を喫した後、火星海戦で再び投入された。白色彗星内部から出撃し、地球・ガミラス連合艦隊を相手に大量のデスバテーターを飛ばして艦載機攻撃を実施していた。
第七章
旗艦『バルゼー』の他に、黒色に塗装された同型艦(艦名不明)二隻が登場し、合わせて三隻となっていた。司令部のある日本に降下して、地表への艦載機攻撃を敢行する。時折、ガミラスからの技術援助を受けたと思われる反射衛星砲の直接砲撃を受けるが、決定打にはなり得ず、それさえも粉砕した。
地球の抵抗を排除した後、都市上空に鎮座して降服勧告を行った。
その後のガミラス艦隊との戦闘には参加せず、ズオーダーがゴレムを起動させたことにより、司令長官バルゼーや、副官ヴィルホら乗組員が全員死亡する。
乗るガトランティス人が軒並み死亡してしまったことから、旗艦『バルゼー』を含むアポカリクス級三隻は他のガトランティス艦と共に制御を失い、砲撃が乱れ、姿勢制御も狂ってしまった。
次々と制御を失って誤射や衝突で爆沈する中で、旗艦『バルゼー』も例外では無かった。バランスを失った旗艦『バルゼー』が、姿勢を左に傾ける。そこへ、左舷側にいた同型艦が艦首を直上側へ向けた。
すると、直上を向いた同型艦の推進機関部が、あろうことか、左に傾いた旗艦『バルゼー』の艦橋部を、超至近距離で掠めたのだ。当然、僚艦の推進機関は稼働状態だった為、強力な熱波を真面に浴びることとなり、旗艦『バルゼー』の艦橋が溶け落ちてしまった。