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藤堂平九郎

とうどうへいくろう

アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズに登場するキャラクター。メイン画像は「2199」シリーズ版。
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「沖田の子供たちが行く……」

CV:伊武雅之(原作アニメシリーズ)/大木民夫PSゲーム)/小川真司2199)/小島敏彦2202以降)

実写映画版キャスト:橋爪功


概要編集

地球防衛軍司令長官。禿げた頭にカイゼル髭が特徴。


軍の中では比較的親ヤマト派であり、長官の権限を用いてサポートを行うこともある(というか防衛軍長官の権限を越えた行為も行う)。


晶子という孫娘がおり、頼まれてヤマトを見学させたり直属秘書にしたりなど、彼女に対しては結構甘い。彼女はヤマト乗組員の相原義一と恋仲になるが、そのことで晶子を茶化すなど、2人の中は容認している。『黎明篇』にて義一が晶子と結婚して藤堂家に婿入りしたことが明かされる。


ヤマト艦医の佐渡酒造は彼の友人らしく、『さらば』では長官の差し金で乗艦した空間騎兵隊を佐渡が自身のスカウトと称してヤマト乗員に紹介したり、『完結編』で古代バビロニアの粘土板(なんで佐渡先生がそんな物知ってたのだろう?)の記述内容を報告するため防衛会議に割り入るのを許したりしている。


ヤマトシリーズのキャラクターとしてはかなり珍しくメインの服装が作品ごとに結構変遷しており、まず第一作だと茶色いハイネックの服だが、『さらば』以降は開襟で首元に白いスカーフを巻いた緑色の野戦服風な軍服になっている。

また、この緑の軍服も『永遠に』で一度デザインが若干改訂されており、胸ポケットが1つから2つに増えるなどの変更がなされているが、続く『ヤマトⅢ』では何故か旧デザインに戻る。『完結編』では再び『永遠に』デザインになったが、色が濃紺色に変わっており、海軍っぽい雰囲気になっている(これらの変化は参謀など他の軍高官も同様)。


活躍編集

宇宙戦艦ヤマト編集

初登場は第1話(ただし顔がはっきり映ったのは第2話から)。

冥王星での地球艦隊とガミラス艦隊の戦闘の最中、突如出現して火星に墜落していく謎の飛行物体(イスカンダルの宇宙船)に関して、火星で訓練中の古代進島大介に確認させるよう命令を下した。

その後、2人が持ち帰ったメッセージカプセルを沖田十三と共に閲覧し、放射能除去装置の存在と波動エンジンの設計図を知る。藤堂は信じていいのか迷ったが、沖田の後押しにより地球脱出船として建造が進んでいたヤマトをイスカンダルへ向かう波動エンジン搭載艦へと改造することを決定する。そして、第4話でヤマトの発進を見届けた。


その後は第10、19、最終話においてヤマトとの通信で登場。

基本的に本作でのヤマトは地球と交信できない状態で旅を続けるため、地球に残っている彼の出番は少ない。


さらば宇宙戦艦ヤマト / 宇宙戦艦ヤマト2編集

平和ボケしている政府・軍の上層部の中では比較的現実を見据えており、ヤマトに対して表向きは周囲と同様に対応するが、ヤマトが無断発進する際に裏では空間騎兵隊を同乗させたり(『さらば』)、理由を付けてヤマトへの攻撃を控えさせたり(『ヤマト2』)した。

ヤマトが飛び立った際には「沖田の子供たちが行く……」と考えながら見送った。


『さらば』では最終盤において白色彗星帝国超巨大戦艦へ特攻するヤマトを敬礼で見送る。


『ヤマト2』では、第23話で地球政府が白色彗星帝国へ無条件降伏、第24話で首相と共に降伏使節団として都市帝国へ向かうが、その途中で行方不明だったヤマトから都市帝国へ攻撃を仕掛ける旨の通信が入る。

首相はヤマトの攻撃を止めさせようとするが、藤堂はヤマトが覚悟を決めて行動しており、こちらの説得に応じるわけがないと断言。最後の賭けとしてヤマトの行動を黙認し、使節団の船を都市帝国の直前で反転させた。

なお、その後ヤマトは都市帝国の撃破までは成功したものの、その後現れた超巨大戦艦には為すすべもなく、地球は報復攻撃によって壊滅的被害を受けることになる。要するにヤマトは敗北し、藤堂は賭けに負けている。

テレサが第17話でのテレザート星の自爆からこっそり生き延びており、ヤマトの生き抜こうとする意志に感化されて手を貸してくれたため結果的に超巨大戦艦を撃破できたから良かったものの、ぶっちゃけテレサが生きていなければ地球は滅亡していたので、(降伏による奴隷化とどちらがマシだったかは微妙なところだが)ヤマト共々大戦犯になりかけていた。


ちなみに『ヤマト2』に登場した空間騎兵隊副隊長は同じ「藤堂」の姓(藤堂兵吾)だが、血縁関係は不詳(本作制作時点では藤堂長官の氏名設定は一切なかったので偶然かもしれない)。


新たなる旅立ち編集

中盤に登場し、ヤマトと通信。デスラーからのメッセージでイスカンダルの危機を知り、私情での艦を動かすことを躊躇する古代に対してイスカンダルへ救援に行くよう正式に命令を下し、その背中を押した。


なお、没シーンではデスラーからメッセージが届いたことを参謀に知らされるシーンがあった。


ヤマトよ永遠に編集

非常の事態に備え、ヤマトを真田志郎に預け、小惑星イカルスで大改修を行わせていた。


暗黒星団帝国によって地球全土が占領されてしまい、地球占領軍総司令カザンにヤマト引き渡しを迫られた際、「恐ろしいのかヤマトが」などと挑発的な発言を返し、徹底抗戦の意思を見せる。そのせいで処刑されかかる(挑発はしなくても処刑される結果は変わらなかったと思われるが)が、古代守の自爆によって何とか逃亡に成功。その後は地下都市の旧防衛軍司令部を拠点に同士を集め、パルチザンとして占領軍に抵抗していく。


宇宙戦艦ヤマトIII編集

本作で名前が判明した。


地球連邦大学のサイモン教授から太陽に発生している核融合異常増進とそれに伴う人類滅亡の危機について相談を持ち掛けられる。藤堂の前に相談した大統領は太陽エネルギー省の見解を基に問題無しと判断したが、その判断が万が一間違いであった場合に備え、事前に移住先を見つけるべく独断でヤマトを第2の地球探しの航海へ出航させる(ヤマトを選んだのは信頼もさることながら、銀河系のどこかで星間戦争が起こっていることを察知していたため)。

結果的に藤堂の判断は正しく、太陽核融合異常増進は確かに発生しており、後に政府も正式に宇宙移民本部を発足。それに伴い藤堂はその本部長に任命される。


また、孫娘の「藤堂晶子」が登場する。


宇宙戦艦ヤマト完結編編集

ディンギル帝国によって地球防衛軍が壊滅し、地球人類が地球上に封じ込められてしまい、このままでは水惑星アクエリアスによる地球水没で人類滅亡という危機に陥った際、最後の希望として、秘密裏に治療していた沖田をヤマト艦長へと再び任命する。


結局アクエリアスの接近を止められず、太陽系への到達を許してしまった際には、ヤマトと通信し、全力を尽くした沖田を労う。そして「この若者たちとヤマトがある限り絶望はしない」と言う沖田の言葉を受け、自分も希望は失うまいと決意した。


ちなみに、ヤマト出港前に行われた式で現れた際、ヤマト乗組員から新艦長と勘違いされている。


宇宙戦艦ヤマト黎明篇編集

復活篇』には登場しないが、前日談となる本小説でエピローグに登場。

既に退役しており、古代達は彼が長官だった時代を懐かしんでいる。エピローグで行われた式典では晶子と婿となった義一とともに観覧。式典の内容に少し派手じゃないかとこぼしている。


「2199」シリーズ編集

プロフィール編集

役職国連宇宙局・極東管区行政長官 兼 ヤマト計画本部長(『2199』)→地球連邦防衛軍・統括司令長官(『2202』~)
生年月日2139年9月25日
年齢59歳(『2199』)→63歳(『2202』)→66歳(『2205』)→68歳(『3199』)
家族千晶(妻)、早紀(娘)、信乃(妹)

人物像(「2199」シリーズ)編集

本シリーズでは軍人ではなくなり、極東管区(≒日本)の行政を統括する立場となった。しかし続編では軍人に転身しており、原作と同じ立場に回帰している。

髪型が微妙に変わり、禿ではなくなった。服装はオリジナル第一作のものに準じている。


沖田十三とは古くからの知り合いである。


『2202』以降家族関係が明らかにされて言っており、妻の千晶との間に一人娘の早紀を儲けている。しかし、ガミラス戦争中に千晶は自殺をしてしまい、それ以来娘は母の心の弱さを反面教師に冷徹であろうとするようになり、父娘仲も拗れてしまっている。『2202』において早紀が精神的成長をしたことで仲は多少回復した。

『3199』では実妹の信乃が登場したが、こちらはデザリアムと内通している。


活躍(「2199」シリーズ)編集

宇宙戦艦ヤマト2199編集

ヤマト計画本部長で最高責任者。

基本的に原作と行動は変わらず、ヤマトが太陽系を離れてからはほぼ出番が無いが、オリジナルの展開として、イズモ計画派の妨害を予期して直属の部下である星名透をヤマト保安部にスパイとして潜り込まるという対策を行っていたことが中盤で明かされる。


宇宙戦艦ヤマト2202編集

文官から軍属へと転身し、国連統合軍を再編して発足した地球連邦防衛軍の長官に就任する(ただし制服は行政長官時代と変わっていない)。


地球の軍拡路線に思うところはあるようだが、地球の厳しい現状も理解しているため容認している(一応波動砲の再配備について反対派のことが挙げられた際に藤堂の顔が映されているので、波動砲艦隊には反対の立場だった模様)。古代がテレザート星への航海を打診した時も、軍としての立場から不許可とし、軍拡の間接的要因になっている「時間断層」のことを詰められても「そんなものは存在しない」と言い切り話を打ち切った。

ヤマトが無断発進を使用とした際には、鎮圧部隊に戦闘を禁じ、ヤマトに通信して自ら説得を試みる。説得に失敗し、ヤマトが発進した際には「沖田の子供たちが行く……」と見送る。その後、ガミラス大使と大統領の密会によりヤマトの発進は追認され、戦艦アンドロメダを始めとする地球軍各艦に対してヤマトへの攻撃中止を命じた。


最終話でヤマトが高次元宇宙から戻ってきた際には優しげな表情で出迎えている。


声優交代もあってか、前作の物静かな雰囲気と比べると若干どっしり構えた雰囲気になっている。


宇宙戦艦ヤマト2205編集

第1話において、戦闘空母ヒュウガの艦橋にて真田からヤマトの改装完了と艦隊復帰の報告を受け、ヤマトの艦長となる真田と森雪の激励を行う。

第4話ではイスカンダル星がワープしたことを銀河から報告される。原作と異なり、地球政府は戦火に巻き込まれることを危惧してイスカンダルへの救援はしない方針であり、救援はヤマト艦隊の独断(一部隊の暴走であって地球自体は無関係という建前)となっているため、ヤマトに命令はしていない(代わりにヤマトに乗っていた使節団が黙認という形でヤマト艦隊の行動を認めている)。

本作ではどちらかというとヤマトに同乗した芹沢虎鉄の方が出番があり、藤堂の活躍はほぼ無い。


ヤマトよ永遠に_REBEL3199編集

前作でヤマトが得た情報から、将来的なデザリアムの地球侵攻を予見し、芹沢とともに対デザリアム計画「オペレーションDAD」を密かに進めていく。


関連タグ編集

宇宙戦艦ヤマトシリーズ 「宇宙戦艦ヤマト2199」シリーズ

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