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概要編集

宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する架空の宇宙戦闘機。デザイン担当は松本零士加藤直之宮武一貴

本来はオリジナル第1作におけるヤマトの主力艦載機という設定だったが、作画面の都合からより単純なデザインのブラックタイガーが設定され、コスモゼロは劇中では主に古代専用機として活躍した。

シリーズの続編ではそれなりに登場してはいるが、皆勤というわけではなく『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』『ヤマトよ永遠に』『宇宙戦艦ヤマトIII』では登場しない。

宇宙戦艦ヤマト完結編』ではデザインが若干変更されて再登場した他、『宇宙戦艦ヤマト復活篇』では、発展型である「コスモゼロ21」が登場する。

リメイク版である『宇宙戦艦ヤマト2199』やその続編作品でも、設定やデザインを若干変更して登場している。


宇宙戦艦ヤマト(オリジナルシリーズ)編集

地球防衛軍宇宙戦闘機で、正式名称は「零式宇宙艦上戦闘機」。大気圏内外で運用できる万能戦闘機である。第1作『宇宙戦艦ヤマト』の設定によれば、零式宇宙艦上戦闘機「52型」というサブタイプ名を持つ。「ブラックタイガー」以降に開発・採用された、対ガミラス帝国戦役時の最新鋭機である。名称は、大日本帝国海軍の主力艦上戦闘機である、「ゼロ戦」こと「零式艦上戦闘機52型」に由来するとされている。

機体のカラーリングは、胴体は灰白色もしくはシルバー、機首が赤、コクピット前方は眩惑防止用の黒、各翼の前縁部分は黄色である。

『完結編』ではカラーリングが若干変更されており、胴体部が薄い水色、機首は赤だが下部の突起が白に、上部垂直尾翼全体が赤でその前縁は白、エアインテークの前縁も白になっている。

『復活篇』のコスモゼロ21は、より細身のデザインとなっている。機首と胴体の下にノズルを持ち、垂直離着陸が可能。主翼は胴体サイドブロックの副機関ごと、その根元から上方に折り畳む形式になっている。


本機の発艦は、ヤマト艦体後部上甲板に2基あるカタパルトから行われる。格納庫から移動してきたコスモゼロが、エレベーターでカタパルトまでリフトアップされ、カタパルトに固定され、射出される。射出後、コスモゼロの下部垂直尾翼が展開する。

漫画版編集

オリジナル版当時に展開された漫画版のうち松本零士が描いた作品では、登場こそするものの戦闘場面はない。聖悠紀が描いた作品ではコスモ0という表記、ひおあきらが執筆した作品では「宇宙零戦」と呼称され、いずれもヤマトの主力艦載機となっている。ただしひおあきら版は途中から「宇宙重戦」と呼称されるブラックタイガーも登場している。

機体性能編集

主翼と上下の垂直尾翼で構成される十文字翼が特徴的。下部垂直尾翼(安定翼)は可動式で、着陸状態では大部分が胴体に収納される。機首部の両側面と下面の計3か所に、姿勢制御用の噴射ノズルを持つ。通常は単座機として運用されるが、後部座席を設置して複座機にすることができる。

武装に関する描写は安定しない。機首中央の穴や機首左右のアンテナ状構造物の先端、アンテナ状構造物の根本にある銃口、機首上面といった風に発射箇所は話数によってバラバラ。この搭載火器の描写の不一致は後のシリーズまで続いた。


宇宙戦艦ヤマト(リメイクシリーズ)編集

「零式52型空間艦上戦闘機〈コスモゼロ〉」という名称で、設定やデザインがリファインされて登場する。デザイン担当は玉盛順一朗。コックピット内は山根公利。


国連宇宙海軍/極東方面空間戦闘群/宙技廠が開発した機体で、種別は「全領域制宙戦闘機」である。古代は「ゼロ」、沖田は「零式(れいしき)」と呼んでいる。量産遅延に従い、2機のみヤマトに搭載され、それを補充するためにコスモファルコンが国連地上軍から転用されている。なお、本来は2200年制式化予定であり、「零式」は仮称である。また、「52型」はエンジンの型式(彗星5型2号)という解釈になっている。


旧作のコスモゼロとの外見上の相違点は、主翼の下反角が翼の根本ではなく途中から付けられていることや、PS版デザインと同じく上下面のマニューバノズルが追加されていることなど。翼下ハードポイントに懸架しているタンク状構造物は「高機動ユニット」と設定されている。艦上戦闘機として開発されたため、機首・主翼・垂直尾翼が折り畳み可能になっている。また、コスモゼロの外観上の特徴とも言える機首・垂直尾翼・主翼に存在する突起状の部分については、コスモファルコン編隊のステルス制御用の各種アンテナが内蔵されているという、指揮官機・電子戦機の要素を踏まえた解釈となっている。さらに、機首先端の各種複合アンテナには流体制御システムを内蔵し、太陽系標準環境における全領域航行を可能とする。

機体性能編集

機体中央に円形のノズルを持つ主エンジン、その両側に副エンジンを搭載する。単独での大気圏離脱能力がある。基本的に単座だが、後部に予備シートが収納されており、複座にも対応している。


武装は機銃が機首下面に4丁装備になったほか、機首の穴は機関砲と設定されている。機銃や機関砲は一見すると実弾を発射しているような描写だが、実際にはビーム兵器であり、機銃は薬室内に力場を形成して弾丸状のプラズマなどのビームエネルギーを銃身内で加速させ、連続発射する。機関砲については、薬室内で形成した陽電子砲弾を発射している。


作中の活躍編集

『2199』においてヤマトに艦載されている2機は、それぞれ古代と山本玲がパイロットを務めており、機首が古代機 (0-5201) は赤色に、山本機 (0-5202) はオレンジ色に塗装されている。コールサインは、古代機が「アルファ1」で山本機が「アルファ2」。アルファ1は、『2199』第23話のガミラス本星戦において爆発する第二バレラスの破片によって大破し、同作第25話で航空隊員にいじられていた。その後、亜空間回廊内でデウスーラⅡ世が仕掛けた白兵戦では篠原達がこの機体の機銃を持ち出し、デウスーラⅡ世の機械化降下猟兵部隊を撃退するのに使用している。その威力は敵兵を次々と破壊していくほどのものであったが、敵部隊によって手榴弾を投擲され、篠原たちの退避後に破壊された。


関連タグ編集

宇宙戦艦ヤマト古代進ブラックタイガー

宇宙戦艦ヤマト2199山本玲コスモファルコン


宇宙戦闘機

零式艦上戦闘機:元ネタ。

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