概要
ガミロイドとは、『宇宙戦艦ヤマト2199』『宇宙戦艦ヤマト2202』に登場する兵器。
体は金属ではなく、ナノマシンで構成された人工細胞によって作られており、俊敏な動作が可能。
またそれぞれの個体で意思疎通を行う自律型で、会話も可能。その情報処理の仕組みは地球が用いる人工知能と基本的な部分は同じ。
「ガミロイド」という名称はヤマト側がつけたものであり、ガミラス側は「機械化兵」と呼んでいる。
劇中時代のガミラスは拡大政策が祟って慢性的な人材不足であり、ガミロイドを大量導入することで凌いでいる。この状態をヴォルフ・フラーケンは「今やブリキの兵隊無しでは領土を維持することすらままならない」と揶揄している。
なお、『さらば宇宙戦艦ヤマト』に登場したデスラー艦搭載のアンドロイド兵のセルフオマージュ的存在でもあり、『2199』第25話と『2202』第22話にてそれぞれ『さらば』のデスラー艦との白兵戦がオマージュされている。
一方でデザインに関しては松本零士の『メーテルレジェンド』に登場するラーメタルの機械化兵に近いとの指摘もある。
オルタ
『2199』第9話にて登場するガミロイド個体。元は第4話での戦闘で回収された3体のガミロイドを、情報収集のため共食い修理して再起動したもの。
名前は「異星文明 使役型アンドロイド 再起動オルタナティブ」という識別名から取ってアナライザーが名付けた。
ガミラスのサーバーに無理やりアクセスはできないため、オルタに自ら情報を喋らせることを目論み、アナライザーと交流させていた。
しかしオルタは自分が何者かというアイデンティティーに悩んでおり、艦内ネットワークをハッキングした際に出会った女神に出会えばその答えが見つかると考えて脱走。保安部の攻撃を凌ぎながら自動航法室に近づくが、待ち構えていたアナライザー自身の手で破壊され、その身体はそのまま宇宙空間に投げ出された(ちなみにオルタが宇宙を漂うシーンの絵面も『さらば』のデスラー死亡シーンのオマージュではないかとの指摘がある)。
アナライザーとは友情のようなものが芽生えており、保安部からの逃走時、ガミロイドにインプットされている「周囲を敵に囲まれ孤立すると自爆する」というプログラムが作動した形跡が無かったことから、ヤマト艦内に最低一人は味方がいると認識していることが示唆された。
また、オルタの身体を解析して得たデータが、第25話のデスラーとの白兵戦において攻め込んできた大量のガミロイド兵に対する光明となる。
むらかわみちおの漫画版では、オルタのエピソードがカットされたが、代わりにミレーネル・リンケによるヤマトへの精神感応攻撃において、ヤマトのシステムをハッキングする踏み台として利用され、アナライザーの手で破壊された。
なお、これはオルタのエピソードは漫画では描かなくてもいいだろうと思い省略したところ、上記の第25話の内容が描かれたため入れた物とも云われている。
余談だが、オルタのエピソードで度々挿入された「観測員9号の心」という劇中小説は、劇中では部分的にしか流されないのだが、数年の時を経て「ヤマトマガジンVol.11」にて全編が公開された(元々『2199』の時に特典として使う予定だったが立ち消えになっていたとのこと)。