概要![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
戦闘空母ヒュウガとは、『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』に登場する地球連邦防衛軍所属艦艇の名称である。
艦体左側に斜めに伸びた飛行甲板を有しており、PlayStationのゲーム版に登場した地球空母を彷彿とさせる見た目をしている。
ただし、下段の飛行甲板が第1主砲塔や前部甲板と同じ高さにあったあちらと異なり、こちらは艦体側面に位置している。
西暦2203年末に時間断層が放棄された後、地球連邦防衛軍は方針を変更し、「地球の規模に見合った軍備の最適化」へと舵を切った。その一環として、建造途中にあったドレッドノート級の艦体を流用して建造されたのが本艦である。本艦は「多機能複合型標準戦艦構想」に基づき、「戦闘空母」として開発された。
ちなみに本艦の「空母」は『2205』後章パンフレットによると「航空間機母艦」の略とのこと。たぶん水上機母艦の「水上機」を「航空間機」に置き換えた感じのネーミングと思われる。
スペック![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
- 艦級・艦種:ドレッドノート改級戦闘空母
- 識別コード:DCV-01
- 全長:295m
- 全幅:77m
- 全高:98m
- 武装
- 次元波動爆縮放射器×1門(艦首)
- 30.5センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×2基
- 六連大型エネルギー砲×1基
- 他多数
- 艦載機・艦載艇
- 艦長:真田志郎(二等宙佐)
全長は295mで、艦体の半分が戦艦と考えると空母としては小さめで、搭載機数もアンドロメダ級空母よりはかなり少なく(あれと比べてはいけない気もするが…)、分類的には「軽空母」とされている。これは先述した「地球の規模に見合った軍備の最適化」に合致させたものでもある。
同じくドレッドノート級をベースとする補給母艦アスカ同様、艦体後部が改造されており、飛行甲板となっている。ただ、司令塔から前がほぼ完全にドレッドノート級のままであるアスカと異なり、本艦は艦体前部側も多少バランス調整されている。大きな特徴としては、左側に飛行甲板がある都合上、主砲塔や司令塔が右寄りに配置されており、艦橋上部のアンテナも左右非対称となっている。
司令塔![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
艦橋はドレッドノート級をベースとしつつも、より前後に長くなり、後部には航空管制用の区画のものと思われる窓が見られる。
司令塔上部の艦橋部分はやや後ろにずれ、低く抑えられている。
艦橋内はドレッドノート級から大幅に変更されており、ヤマトに似た配置形式となっている。ただし、艦橋自体が狭いので、座席数は艦長席を含めて5席のみで、前方に2席、左右に1席ずつ、後方に艦長席という配置。前方左側は戦闘指揮席、前方右側は主操縦席、左舷側が通信席、右舷側がレーダー席となっている。
この艦橋内の様式は基本的にアスカと同じだが、ヒュウガの場合は中央にアナライザーズのリーダー機3体が収まるスペースが設けられている。
武装![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
艦体前部は波動砲を含めドレッドノート級の武装を引き継いでいるが、飛行甲板の設置と主砲塔のオフセットの都合上、右舷側の対艦グレネード投射機と左舷側の側方光線投射砲は形状が異なっている。
空母部分には、舷側にパトロール艦の主砲と似た連装砲塔を副砲として設置。艦尾付近に拡散型パルスレーザー砲と、護衛艦連装対空パルスレーザー砲塔に似た砲塔を両舷各2基装備。飛行甲板の脇には近接防御用として小型の連装砲も計4基設置されている。さらに艦底部には、パトロール艦と同型と思しき魚雷発射管らしきものもある。
また、主砲塔の左脇には垂直発射式のミサイル発射口が設置されている。
艦載機運用![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
格納庫はヤマトと同じシリンダー形式であり、左右並列に2つ備える「連装式シリンダー格納庫」となっている。
デザインメモによると艦載機の発艦方法は数種類存在する。
基本は艦尾側面のエレベーターで飛行甲板上に機体を移動させ、2基のカタパルトで射出するという現用空母と同じ形式。
艦底部にはヤマトと同形式の発艦口が、左右シリンダーそれぞれに1基備わっており、ヤマトと同じように発艦させることも可能な模様。
左舷側にある飛行甲板は、左舷側シリンダー用の発進口で、連続発艦が可能。ただし、高加速のためパイロットへの負担が大きい。
連装式シリンダー格納庫にはスペック上は64機格納できるのだが、『2205』では練習航海ということもあってか半分の32機で運用されている。
艦前部甲板上にはシーガルの格納庫と発進ハッチがある。
アナライザーズ![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
本艦は真田の考案のもと、自律型サブフレームAU19「アナライザーズ」40機が配備されている。
非常に優秀なAIを備えており、全機が連動して効率的な行動が可能。
運用目的ごとに色が分けられており、青色が航空管制・カタパルト管理、黄色が整備・補給、桃色が火器管制を担当する。
乗組員![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
艦長はかつてヤマトで副長と技術長を兼任していた真田志郎。
艦橋メンバーとして、戦術長の坂巻波郎、航海長の太田健二郎、船務長の相原義一、主任レーダー手の星名百合亜がいる。
航空隊は篠原弘樹が隊長、田熊猛が副隊長を務めている。脚本によると旧ヤマト航空隊は山本玲と沢村翔を除いて全員ヒュウガに転属しているらしい。
経歴![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
第65護衛隊の構成する艦の1隻として、ガミラス星・イスカンダル星への航海に旅立つ。
ガミラス星が消滅したという報せを受けると、イスカンダル星とガミラス移民船団を救出するべく、ヤマトやアスカとともに大マゼラン銀河へ進発し、デザリアム軍と交戦する。
戦闘空母の名に恥じず、味方艦隊に交じって常に前線で砲撃戦を繰り広げ、搭載機であるコスモパイソンも敵のヒアデス級護衛艦を撃沈するなどの戦果を挙げていった。
余談![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
脚本の福井晴敏氏曰く元々は補給母艦アスカの色違いとなる予定であり、模型展開においてカラバリで安く儲けようという身も蓋もない魂胆があったが、メカデザイン担当の玉盛順一朗氏が「空母というからにはこれくらいあるべき」と言ったため、異なるデザインになったとのこと。
作品的には英断だったが、模型展開的にはドレッドノート級の使い回しが利かなくなったので、補給母艦アスカと違い(少なくとも直近での)1/1000プラモ化の望みが低いという弊害が……と思ってたらまさかの別方面から立体化。アシェットから販売されている週刊組み立て誌「宇宙戦艦ヤマトをつくる」の延長シリーズで1/350キット(全長約85cm)が販売されることに。
ちなみにこれ単体で総額15万円弱(税込1833円×全80号予定)。前シリーズまでのヤマトとアンドロメダを合わせれば45万円以上の出費になり、(週刊組み立て誌全般に言えることだが)なかなか強気にファンの財布に挑んできている。