SUSの意味
- 1.英単語Suspiciousの短縮形。意味は「怪しい」「疑わしい」。AmongUsなどの人狼系ゲームにおいて容疑者を指す際に使う。日本語で言うところの「黒/黒い」に近い。
- 2. Stainless Used Steel の略称で、JISにおけるステンレス鋼の材料記号。
- 3.劇場用アニメ「宇宙戦艦ヤマト復活篇」に登場する敵対勢力。
本項では主に3.について扱う。
概要
「宇宙戦艦ヤマト復活篇」に登場する強大な星間国家。大ウルップ星間国家連合の議長国を務め、連合内では地球の移民政策を「地球連邦の武力侵攻」と喧伝し、加盟各国と協力して地球の移民船団排除に乗り出す。
元首は不明。軍総司令官としてバルスマン、配下の将校として第7艦隊司令長官のメッツラーがいる。メッツラーは星間国家連合の議会における議長兼SUS国代表も務める。
所属する艦艇は黒と赤を基調とした鋭角なデザインが特徴。唯一、メッツラーの旗艦「マヤ」のみは全体的に白いカラーリングが特徴。
劇中での活躍
復活編冒頭では、第一次移民船団に奇襲を仕掛け旗艦ブルーノアをはじめとする護衛艦隊を一気に殲滅し、移民船団に対して一方的な虐殺を行った(第二次、第三次は加盟国のエトス、ベルデル、フリーデが担当した)。
その後、加盟国であるアマールが地球移民の受け入れをおこなっていることを知ると、それまで希少鉱物の輸出と引き換えに行なっていた安全保障を一方的に破棄しアマールの市街地に向け無差別攻撃を開始した。だが、この攻撃によりエトス艦隊司令官ゴルイ提督の離反を引き起こしてしまい第7艦隊旗艦「マヤ」を失い、なおかつゴルイの決断に奮い立ったアマールの連合離脱を引き起こしてしまう。
その後、自らの誇る要塞で地球・アマール連合艦隊を迎え討つが、射線状に直属の戦闘艦のみならずベルデルとフリーデの戦闘艦が残っている状態で主砲をぶっ放したことが裏目に出て、ベルデルとフリーデも戦線を離脱。単身ヤマトと雌雄を決することとなる。
緒戦こそ強力なシールドでヤマトの攻撃を全て跳ね返すことで戦況を優位に運んでいたが、ヤマト副長大村の決死の攻撃でシールドが破壊され、直後にヤマトの6連波動砲の5連射により主砲を全て喪失。要塞もその余波を受けて崩壊した。その後も要塞内に秘匿していた潜宙艦を駆使してヤマトを苦しめるが、近くの恒星(に見せかけたパワープラント)からエネルギーを供給していることを見抜かれ、波動砲の最後の一発でプラントを破壊され敗北。潜宙艦も自壊し、プラントの爆発地点にできた特異点に乗組員ごと飲み込まれ消滅した。
関連項目
YAMATO2520:敵対勢力「セイレーン連邦」の艦艇と一部のデザインが共通している。
以下、復活編終盤のネタバレ注意
潜宙艦が自壊してしばらくして、ヤマトに正体不明の通信が入る。ヤマト艦長古代が通信に出ると、特異点に飲まれたはずのメッツラーが出現。しかし、直後メッツラーは不気味な笑い声を上げながら急速に変貌し、薄紫の半透明な巨人の形をとった未知の生命体となった。そしてヤマト乗組員のことを嘲笑うと特異点へと帰っていき、姿を眩ました。
この時点ではSUSの正体はなんなのか、そして彼らはどこから来たのか不明であったが、これを目にした折原真帆は「ひとつだけ確かなのは、SUSがこの宇宙で見せたものの中で本当のことは何ひとつなかった」と判断した。
その後、カスケード・ブラックホールに飲み込まれる直前の地球から最後の移民船団を連れて脱出するヤマトに再びメッツラーは現れ、勝利宣言とばかりに自分たちは資源の乏しい別宇宙に住む生命体であり、カスケードブラックホールは資源に満ちた別宇宙から資源を強奪するための装置であるとヤマト乗組員たちに明かし、彼らを嘲笑いながらブラックホールに消えていった。だが、メッツラーのこの要らん一言のせいで、古代は「人工物なら破壊が可能なはずだ」と気付き、また真田が仕込んでおいた秘密コマンドで6連波動砲の全弾同時発射システムが起動ことでヤマトの反撃を許し、カスケード・ブラックホールはヤマトの渾身の一撃を受け崩壊。地球を飲み込む寸前にメッツラーたちの野望は潰えることとなった。
- この設定は劇場公開版のみのものであり、ディレクターズカット版ではメッツラーが要らんことを言わなかったこともあり、地球はブラックホールに飲み込まれ、メッツラーたちの正体も明かされなかった。
- まとめると、「復活編」の黒幕でありながら、要らんことを言ったせいで自らの策略を台無しにしたというヤマトの歴代敵対勢力の中で最もよくわからないことをやらかしたやつらになってしまった。しかも製作陣は当初はディレクターズ版のシナリオで全3部作構想を練っていたとか。
- なお、別宇宙人としての異形の姿を見せたのはメッツラーだけであり、他のSUSの士官などが彼同様異次元からきたのかは不明。SUS自体はヤマトのいる宇宙に実在する星間国家で単にメッツラー以下別宇宙の存在に傀儡として操られていただけという可能性もあるがその後の動向は不明。
- メッツラー自ら明かした「別の宇宙から来た存在」について、かつて『宇宙戦艦ヤマト完結編』の冒頭で「別次元から出現した銀河が、銀河系(天の川銀河)とぶつかる大惨事が起こった」という事があったのを多くのファンは思い出したであろうし、考えようによっては「もしやSUSは、こんな昔からの時代から侵攻を始めていたのでは?」とも推測できる。果たしてこの銀河交差現象とSUSの台頭・侵攻のにおわせと正体は、いったい何なのか…?
以下、『宇宙戦艦ヤマト黎明篇』終盤のネタバレ注意
小説『宇宙戦艦ヤマト黎明篇』第2部「マリグナント・メモリー」にて、SUSが若干登場する。これによると、異次元に誕生した〈重力思考体〉と仮称される存在が、大ウルップ星域の小規模惑星国家だったSUSの指導者に憑依し、軍事国家へ押し上げたとされる。
つまりSUSという国家自体は異次元人とは関係なく、ただの傀儡だったということが判明した。