曖昧さ回避
- ギリシャ神話の登場人物。本項で解説。
- 1をモチーフとした星座。→アンドロメダ座
- 聖闘士星矢の登場人物。→アンドロメダ星座の瞬
- ハリー・ポッターシリーズの登場人物。→アンドロメダ・トンクス
- 宇宙戦艦ヤマトに登場した地球防衛軍旗艦。→「アンドロメダ(宇宙戦艦ヤマト)」
- ソーシャルゲーム『パズル&ドラゴンズ』に登場するモンスター。→アンドロメダ(パズドラ)
- ゲーム『流星のロックマン』に登場する兵器。本作におけるラスボス。→アンドロメダ(流星のロックマン)
- 1を元にした、Fateシリーズに登場するサーヴァント。→アンドロメダ(Fate)
ギリシャ神話のアンドロメダ
エチオピア王ケフェウスと王妃カシオペアの娘。祖先の中には全知全能の神、ゼウスと彼に愛され牝牛に変えられたことで知られるイオがいる。また父・ケフェウスはポセイドンの孫なので、アンドロメダは血筋的にはポセイドンの曾孫に相当する。
生贄の姫と、彼女を救う英雄の物語
王妃カシオペアは自身の美貌、又は娘であるアンドロメダの美貌を自慢し、あまつさえ海のニンフであるネレイド達に勝ると豪語した。これを聞いて怒ったネレイド達が海神ポセイドンに泣き付き、それを受けたポセイドンは化け鯨(ケートス)を送り込み、エチオピアを襲わせる(※ポセイドンの妻アンフィトルテもまたネレイドの一人である)。
化け鯨の猛威を鎮めるにはアンドロメダを生贄に捧げるしかない、と言う神託を受け、国王夫妻は泣く泣く愛娘を波の打ち寄せる岩に鎖で縛りつけた。
そこへ偶然、メドゥーサを倒した帰りの英雄ペルセウスが通りかかる。王ケフェウスは「娘を救出した暁には嫁にとらせる」とペルセウスに約束、ペルセウスは早速化け鯨を退治し、アンドロメダを救出した。
その後、アンドロメダの元婚約者が結婚を反故にされたことに怒り、反乱を企てる一幕もあったが、ペルセウスは元婚約者一派をメドゥーサの首で石に変え、事なきを得る。姫と英雄はこうしてめでたく結ばれた。
アンドロメダ姫はその死後、アンドロメダ座として天空を飾ることになった。ペルセウスの愛馬となったペガサスが天に上げられたペガスス座とは同じ星、アルフェラッツを共有している。
なお、両親や夫、化け鯨の方も星座となっているが、母・カシオペアの星座は上述の失言のために海の神に嫌われたためか海の下で休むことを許されず、北半球の大部分で水平線下に没することがない(※父のケフェウスの星座も地平線に沈まない)。
余談
「怪物の生贄として、岩場に鎖で繋がれる乙女」という話の展開は、画家にとって魅惑的なシチュエーションであり、美しい裸婦画を描くための格好の口実にもなった。
典拠であるオウィディウス『変身物語』の中では明確な記述がなされていないにもかかわらず、多くの絵画で描かれた彼女は全裸、または着衣があっても申し訳程度の場合が多い。pixivの絵師たちにも、少なからずこの物語に創作欲をかきたてられた人がいるようだ。
またアンドロメダ姫はギリシャ系の白人として描かれる事が多いが、エチオピア(=イスラエルからヨルダン、エジプト付近全体)の出身なのでセム・ハム系とする説も古くからあり、ソーシャルゲーム『パズル&ドラゴンズ』に登場するアンドロメダの肌は褐色である。