概要
原作漫画「マーズ」は、1976年から1977年まで横山光輝によって「週刊少年チャンピオン」に連載された。
当時は今だ続いていた冷戦による世相に対する警鐘のような内容で、主人公の少年は、地球を破壊しようとする異星人によって送りこまれた人造人間であるが、思いがけない事故で自身の記憶と使命を失い、人類社会に触れたことで新たな人格を得た結果、逆に人類を守るために同胞に挑む、という王道的な展開である。しかし最終的にはそれを大きくかけ離れたバッドエンドでも有名な作品である。
人間への悲観的かつ冷徹な視点から導かれたそのラストは今でも語り草で、作品の評価も高い。
連載終了後は原作と別物と言うべきであるテレビアニメ「六神合体ゴッドマーズ」が1981年に放送された。
その後は原作をベースにしつつも、独自のアレンジを工夫したOVA「マーズ」が1994年に販売された。
3度目はオリジナルキャラを登場させ、ラストとは異なる方向へと向けた、テレビアニメ「神世紀伝マーズ」が2002年に放送された。全13話。
ストーリー
海底火山の噴火によってできた太平洋の新島「秋の島新島」を取材していた岩倉記者は、島の上に立つ全裸の少年を発見した。言葉も話せず、身元も不明なため、医者に引き取られることになった彼は、瞬く間に言葉や様々な事柄を習得していくなど非人間的な能力をのぞかせ始める。実は、彼ははるか太古に訪れた異星人が地球人の潜在的な進歩の可能性とその残虐な本性の将来を恐れ、宇宙にとって地球人が危険な存在となった場合に人類を地球ごと完全に破壊するためのキーとしてセットされた少年マーズであった。やがてマーズの覚醒を知った謎の男達の一人がマーズのもとを訪れる。彼等はマーズと同じく異星人によって地球に配置され、その監視を続けていた人造人間であった。核兵器を開発し、宇宙にまで達した地球人の科学文明がもはや危険なレベルにあるとみていた彼等はマーズに使命を果たすことを促すが……。
登場人物
主題歌
オープニングテーマ
「花園キネマ」
作詞 - HAKUEI / 作曲・歌 - PENICILLIN
エンディングテーマ
「an eternity」
作詞 - 柚木美祐 / 作曲 - 元倉宏 / 編曲 - AMAZeus / 歌 - ALLEY:A