概要
横山光輝作、講談社刊行の少年漫画。江戸時代初期を舞台に、歴史の闇に葬られた暗闘を描く。
基本的に異能の類は無く、“ただの人間”の範疇内でのバトルとなる。
また、横山光輝にはよくあることだが、お姫様や女戦士といったヒロインの類は一切おらず“男の世界”である。
詳細設定
用語
血風党
戦国時代の徳川が擁したテロ部隊。だが徳川の天下泰平になって出番を失い、報酬で誰の依頼も受ける殺し屋集団に成り下がってしまう。
メンバーは皆“裏の武芸”を習得しており、平メンバーとて雑魚とは呼べない強さを持つが、四天王そして首領・無明斎の強さは格別である。
山奥に本拠地「血風城」を構える。
登場人物
土鬼
主人公。
貧農の子に生まれ、間引かれる筈だったが、何度埋めても自力で這い上がってくる。その頑健に目をつけた大谷主水が「捨てるならくれ」と養子に貰い、以後裏の武芸の継承者として育てられる。その様から「土から生まれた鬼の子」としてこの名に。
養父の死後、血風党に挑むため旅立ち、最後には立派な継承者に成長するも、姿をくらます。
天性の武芸者であるが弱点もあり、埋められた時に鍬で右目が潰れたばかりか、右脳にも傷がついたらしく時々突発的に左手が利かなくなる。
大谷主水
土鬼の養父。堕落した血風党に見切りをつけ脱退するが、裏の武芸は後世に残したがっており、土鬼を後継者として育てる。しかしその半ばで血風党の追っ手と刺し違える。
霧兵衛
血風党を消そうとする幕閣の命令で土鬼に協力する伊賀忍者。
分身の術、火薬、自白させる薬などの忍術で土鬼をサポートするが、後に無明斎に殺られる。
無明斎
部下の蛮行に危惧を抱き、血風党を守ろうとしつつ土鬼らと戦うが、最終的には消される運命を悟り、土鬼に全てを受け継がせて血風城を焼き払い自刃。
家光への対抗心から血風党をバックアップするが、やがて高崎に移封されてそれも出来なくなり物語から退場。
血風党を消すための刺客として幕閣から差し向けられ、色々あって土鬼の最後の戦いの相手となる。
十八番の兜割りで一度は土鬼を追い詰めるも、土鬼の思わぬ創意工夫の前に逆転負けを喫し、土鬼を日本一強い戦士と認める。