ユニコーンガンダム
ゆにこーんがんだむ
バナージ・リンクス「父さん……母さん、ごめん。……俺は……行くよ!」
頭頂高 | 19.7m/21.7m |
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本体重量 | 23.7t |
全備重量 | 42.7t |
ジェネレーター出力 | 3,480kW/測定不能 |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
スラスター推力 | 146,200kg/測定不能 |
宇宙世紀90年代半ば、来る宇宙世紀0100年に計画されているジオン共和国の自治権放棄、及びそれに合わせて行われる連邦宇宙軍再編計画であるUC計画の要として配備される事を目的に開発された機体である。
『UC計画』に従い、アナハイム・エレクトロニクス社がグラナダ工場で開発した、フラッグシップ・モデルにして最終成果機。サイコフレームが積載量が多いほどにその機能を向上させる特性があることから、駆動内骨格であるムーバブルフレームをすべてサイコフレームで構成したフル・サイコフレーム構造を採用している。
科学の力によってニュータイプを駆逐して見せる(=ジオンの基本理念であるジオン・ズム・ダイクンの提唱したNT論『ジオニズム』を否定する)存在になるために、敵NT(あるいは強化人間)の存在に反応して機体の真の能力を発揮するNT-D(ニュータイプ・デストロイヤー)システムを搭載している。
このシステムが起動する事によってジムタイプに似た「ユニコーンモード」からガンダム然とした「デストロイモード」へと『変身』する。
またパイロットの精神波を機体のサイコ・フレームに直接反映させるインテンション・オートマチック・システムを搭載しており、パイロットや敵パイロットの思考を読み取り機体操作に反映させる事が可能。
NT(ニュータイプ)専用機としての一つの到達点を見た機体として完成した本機だが、極めて特殊な開発プロジェクトであることから最高レベルの厳重な情報統制がなされており、たとえ開発メンバーであってもプロジェクト外で同一の機体を再現することは出来ないとされる。アナハイム・エレクトロニクスの技術者アーロン・テルジェフも、機体はアナハイムで建造したが、NT-Dを始めとするシステム関連はビスト財団が請け負った為、殆どがブラックボックスとなっていると語っている。
ただし1、2号機のデータを基に建造された3号機は、フル・サイコフレームこそ(素体状態で)アナハイム・エレクトロニクスから提供を受けたが、地球連邦軍主導で開発された。
(この他、宇宙世紀終焉後のリギルド・センチュリーにおいては、『ヘルメスの薔薇』に遺されたデータからG-フェネクスとして再現されている)。
ガンダムタイプとして開発された理由については、連邦宇宙軍再編計画におけるプロパガンダ的な意味合いが強く、ジオン根絶における絶対的象徴として、ガンダム以上にふさわしい機体はないという思惑がある。
だが1号機である本機は、ロールアウトすると同時にビスト財団の思惑によって、更なる特殊OS「La+プログラム」(ラプラス・プログラム)を組み込まれ、財団が隠匿して来た『ラプラスの箱』に至る鍵、あるいは道標として機能するようにした上でネオ・ジオン残党『袖付き』へ譲渡されることとなった。
しかし数々の偶然が重なった結果、このガンダム譲渡計画は失敗。そして宇宙世紀0096年4月7日、紆余曲折を経て本機は運命的に居合わせた民間人であるバナージ・リンクスへと託されることとなった。
なおこの際、彼の静脈パターンが機体に登録されたためLa+プログラムごとOSを削除しない限りバナージ以外の人間には起動できないようになっている。
NT-Dシステム関連
NT-Dシステムとブルーディスティニーなどに搭載されていた『EXAMシステム』とはニュータイプ駆逐などコンセプトが酷似しているが、両システムの間にどのような関連性があるのかは不明。
また、EXAMシステムはオールドタイプの、NT-Dは(純然な科学の産物たる)強化人間の搭乗を前提としているなど相違点があり、EXAMは全ニュータイプの抹殺、NT-Dはニュータイプという存在の否定という点で異なる。
パイロットスーツ
この時代のMSとしては特異な仕様であるRX-0には、通常のパイロットスーツには無い様々な機能を内蔵した専用となるパイロットスーツが用意されている。
このスーツは各機によってカラーリングが異なり、1号機用は白地に赤いラインが走り、胸にビスト財団のマーク(ユニコーンを象ったもの)が描かれたデザインとなっている。
また、NT-Dが発動すると、ヘルメットのバイザー付近の赤い線が緑色に光る。
液体金属を応用した人工筋肉によるパワーアシスト機能も備わっている。
Drug Delivery System(DDS)
バナージがコクピットにて初期設定を行っている際に、アルベルト・ビストが「耐G負荷を薬理的に軽減するシステムが内蔵されている。NT-D作動時にオートで作動する」と語ったもの。この薬品にはパイロットにかかる高G負荷に対して、血流偏差を抑制する血流制動作用がある。
全身固定機構
全てのパイロットスーツには、腰部とリニアシートを(磁力のようなもので間接的に)固定する機能が標準装備されているが、RX-0用のスーツには更に、全身を固定する機構が追加されている。
こちらもデストロイモード移行と共に、シート自体が変形して脚、肩、側頭部位置から機械式の身体固定アームがターンアップし、専用スーツの所定箇所に設けられた受具とボルトロックされる。これによって、一定までの衝撃に対する安全性を向上させる機構となっている。
EP4からはデストロイモード変身時、受具によるボルトロックは使われず、シートの変形のみに留まる。
フル・サイコフレーム
サイコフレームとはアナハイム・エレクトロニクスによって開発されたサイコミュの基礎機能を持つコンピューター・チップを、金属粒子レベルで鋳込んだモビルスーツ用の構造部材である。
これによって今まで大型だったサイコミュを飛躍的に小型化かつ高性能化させ、宇宙世紀0096年には技術改良によりモビルスーツのムーバブルフレームに採用出来るほどの剛性と耐久性を持たせる事が可能になった。
その他にも人の意思を物理的な力に変えて莫大なエネルギーを生み出すと言われている設計者も想定外の特性を有している。
コクピットの周囲へサイコフレームを採用したνガンダム(及びサザビー)は、地球の重力に引かれて降下しているはずの小惑星アクシズを一機のみで押し返すという当時の科学及び理論では不可能な現象を引き起こした(後の「アクシズ・ショック」)。これが原因となり、劇中の宇宙世紀0096年時点で表向きにはサイコフレームは封印されている。
サイコミュ・ジャック
フル・サイコフレームによってパイロットの感応波を増幅・放射することで、周辺戦域の敵機のファンネルなどサイコミュ兵装や機体制御を、支配下に置く。
作中において、クシャトリヤとの三度目の戦闘においてのみ使用し、敵機のファンネルをユニコーンガンダムの制御下に置いている。
(KADOKAWA小説版では、これに加えてロニ・ガーベイ死亡後のシャンブロに使用している。)
明確な原理は明かされてないが、これはファンネルなどのサイコミュ兵装の制御がミノフスキー粒子を介した通信によって行われているため、それに他の機体がより強い信号で割り込む事が出来れば理屈的には可能である。
過去の事例として、80年代で機体制御にサイコミュを採用していたジ・Oは同様の現象が発生して機体が静止し、交戦相手のウェイブライダー突進で撃破された。
La+(ラプラス・プログラム)
「パイロットの意志を汲む」とも言えるインテンション・オートマチック・システムの特性に目をつけたカーディアス・ビストとサイアム・ビストによって、1号機にのみ組み込まれた特殊OS。
ラプラス・プログラムが開示した座標でNT-Dを発動させることで、『ラプラスの箱』への手がかりとなる次の座標データが順次開示されていく仕組みになっており、『箱』の所在地へと乗り手を導く「鍵」として機能する。
非常に強固なプロテクトで守られているだけでなく、パイロットに強化人間と思われる反応があった場合システムは反応しないよう細工が施されている(カーディアスの言う「資質を持たぬ者に『ラプラスの箱』は開けられない」とはこのこと)。
プログラムが示した場所は首相官邸ラプラス跡やダカールといった宇宙世紀という歴史のターニングポイントとなった土地ばかりであったが、これはユニコーンの乗り手自身にかつてそこで起こった人類の争いの歴史の足跡を辿らせ、そしてそこで起こるであろう『箱』を狙う者達の争いを目の当たりにさせることで、「『箱』を何のために、どう使うのか」を問いかけ、考えさせるという意図が込められているためである。
ユニコーンモード
通常状態。
「ユニコーン」を思わせる一本の角を伸ばし、純白の装甲には電子基板のようなパネルラインが走る。
NT-D発動時にはこのパネルラインから、赤く発光するムーバブルフレームの光がまるで血流のように漏れ出しながらデストロイモードへ変身する。
マスクによって本来の顔が隠されている為、この形態では「ガンダム」とは判別し難いが、この状態でも当時のMSとしては過剰な基本性能を有しており、パワー・ウェイト・レシオは3.4倍と同年代機を大きく上回り、20m級でありながら後年代に開発された15m級のデナン・ゾン(3.9倍)に迫るほどである。
ユニコーンガンダムは『UC計画』の性質上継続戦闘能力は殆ど考慮されていないため、本来ならこの形態時は同計画にて開発されたジェスタが護衛に付き従い露払いを行う運用を想定していた。しかし数奇な運命により、実戦では両機の共闘は実現せず、ユニコーンガンダムは戦地調達装備でこれを補っている。
なお、この形態がこの機体の「ノーマルモード」であり、後述するデストロイモードの外見や形式番号はプロパガンダの意味合いが強い。このため、一般的な全天周囲モニターに、通常の操作系統で制御される。
劇中では「ユニコーンガンダム」と呼称される事が多いが、上記のような設定のため「ユニコーンガンダム」はあくまで“愛称”であり、正式名称はあくまで「RX‐0 ユニコーン」である。
デストロイモード
頭部ブレードアンテナで敵NTもしくは強化人間の存在を感知し、NT-Dシステムを発動させた状態。
アナハイム社はサイコフレームの解析によって、本素材は外界に触れる面積が広いほど、サイコミュとしてのシステム効率、およびそれによって発されるエネルギー臨界値が向上する事を解明していたとされる。
この解明された原理に基づき、装甲を展開してフレームを積極的に外界に触れさせるという、通常の機動兵器とは逆となる機構によって、全長に至るまで機体が拡張される。
メインスラスターも展開して4基に増え、腰後部・脚部のスラスターも2基展開し、機動力も拡張される。
最後にブレードアンテナがV字型に割れガンダムタイプの顔が現れる事でこの形態へと『変身』する。
その際、露出したサイコフレームが発光現象を引き起こし、赤く発光する(この発光現象の理由は、開発者にさえわかっていないと、アルベルト・ビストは劇中に語っている)。
「光る兵器」の存在は軍人からして見れば「ナンセンス」であるが、それを差し引いても多大な戦闘能力と戦術に合致した力を発揮する。
サイコフレームの発光色は赤だが、後にバナージのニュータイプ能力の拡大に伴い、かつてνガンダムが発したものと同様の緑主体の虹色に変化している。
本形態では操縦系統がインテンション・オートマチックによってサイコミュに完全移行し、コクピットからコントロール・レバー等が収納される為、かつてのサイコガンダム系統機と同様に脳波(思考)のみで操縦が行われ、同時に敵の感応波を受信することで、敵機の行動を先読みするニュータイプのような能力をパイロットに与える。
これらの補助機能によって宇宙世紀0090年代の強化人間であっても見失う、一説にはさながら瞬間移動と見紛うほどの高機動を発揮する。この速度は、相対するMSのモニター描画表示能力(MSはカメラ画像をいったんCGとして描き直してモニターに表示する)を越え、分身しているかのような機体の残像を起こしているのである。
作中、バナージが純粋なパイロット技量では圧倒的に格上であるフロンタルと互角に戦えたのも、やはりこのシステムに依るところが大きい。
しかし、20m級MSが人間と同様の動作をした場合のパイロットへの負担は大きく、上述の通りパイロットスーツにはGを軽減する為の各種システムが内蔵されているが、それでも身体への負担からシステムの起動時間は5分程度となっている。
制御面においては、パイロットの反応が間に合わない緊急事態が発生した場合、機体自身が独自に行動し対処することもあり、システムを制することができなければサイコミュの逆流によって「マシーンに呑まれる」が如く、パイロットはNT-Dに意思を支配されるまま受信した感応波を敵意に変換する処理装置としてシステムの一部と化して戦い続けるという危険な状態へと陥ってしまう。事実、パラオでの対クシャトリヤ戦では、このシステムによりバナージは、己の意に反してクシャトリヤに猛攻を加え、パイロットであるマリーダ・クルスを殺害寸前まで追い込んでしまった。
加えて、パイロットと機体の交感が限界レベルに達している状態で機体がダメージを受けると、その損傷イメージまでパイロットの精神にダイレクトにフィードバックされてしまうという危険性も有するなど、操縦者に多数のリスクを強要させるシステムとなっている。
なお、カーディアス・ビストが秘密裏に仕様を変更していたため、外部だけではなくパイロット自身の感応波に反応させることも可能であり、中盤以降、各ニュータイプパイロットは自身の感応波をNT-Dへ向ける事で自在にデストロイモードへと変身させている。
当初は強制発動と任意発動がせめぎ合う事も多かったが、サイコフレームの色が“虹”に昇華した際には完全な任意発動へと切り替わりディスプレイに表示される『NT-D』も変化しているのが確認できる。
この“虹”に昇華したデストロイモードでは、推進機が搭載されていないシールドすらファンネルのように操作制御し、サイコガンダムのようにパイロットの“呼びかけ”に応じて自律機動によってはせ参じさせるという想定外の機能を見せている。
この状態のユニコーンは剛性が恐ろしく高く、後のネオ・ジオング戦においてはマニピュレーターを用いた徒手空拳により敵機を切り裂いてみせた。
最終的には、任意によるサイコ・フィールドを展開するに至り、同じく“虹”に覚醒したバンシィ・ノルンのサイコ・フィールドと力を合わせ、コロニーレーザーを防ぐための『盾』として立ち塞がった。
なお逆に、パイロットの戦意(または意識)が消失した場合やユニコーンモードへの変形解除、もしくはデストロイモード時にコックピットから降りた場合は、サイコフレームの発光現象が収まりフレームが未発光のグレー(鉄鋼)のカラーへと戻る。
デストロイ・アンチェインド
小説、アニメ『機動戦士ガンダムUC』には登場しない、ガンプラパーフェクトグレード用に設定された形態。
上述のサイコフレームの効率向上の理論に従い、パイロットの感応波レベル上昇にあわせてより積極的に装甲を展開した、第三の形態。
ユニコーンに搭載されたインテンション・オートマチックには、緊急時にマシン側の判断で瞬間的な自律行動を行う補助効果が存在し、この形態はそれを応用したセイフティ機能である。
「繋がれざる者」と銘打たれたこの形態は、発動条件が揃った際にパイロットの意思に関係なく移行する。サイコミュの流量制限がカットされ、デストロイモード時に展開されていた外部装甲が更に展開し、まるで装甲による拘束を解くかの如く、内部のサイコフレームが広範囲に露出する。
この形態では機体の操作権が完全にNT-Dへ移行し、敵ニュータイプ専用機の撃破というNT-Dの本質を具現化する戦闘マシンと化す。
デストロイモードを更に上回る性能を叩き出すであろうこの形態は、ラプラス事変に於いて顕になっておらず、仮にこのアンチェインドが発動した際、解き放たれたサイコフレームによってどのような効果を戦場にもたらすかは全くの未知数である。
ユニコーンガンダム【光の結晶体】
最終局面にてユニコーンガンダムが発現させた究極の形態。全身の結晶はサイコフレームが変化したもの(サイコシャード)。
宇宙世紀0096年5月4日、ミネバが演説中のメガラニカに放たれたコロニーレーザーを防ぐべく、バナージとリディはユニコーンガンダムとバンシィのサイコフレームを共鳴させる。その際、バナージの強い想いからユニコーンガンダムのサイコフレームが拡大。未知なる力を発生させ、2機のサイコ・フィールドによってメガラニカを守り切った。
……ユニコーンガンダム2機がかりによってコロニーレーザーを無効化したものの、同時にバナージは「完成されたニュータイプ」という“境地”に至ったことで何らかの変調が生じていたようであり、リディは後に「わからない……けど、バナージがユニコーンそのものになっていたように感じて……」と、父・ローナンに報告している。
この後、本形態ではマニピュレーターをかざす動作を行った際に、メガラニカへバナージ一行の捕縛及び証拠隠滅のため迫る地球連邦軍ゼネラル・レビル所属のMS、SFS部隊のジェネレーターを、『時を巻き戻した』かのように分解せしめている。
本形態はその能力も含めて多くに不明な点が多いが、アナハイムによるサイコフレームのテスト中にも同様の現象が生じたとされる。
頭部バルカン砲
連邦系MS伝統の牽制用60mm頭部搭載機関砲。
5発に1発の割合で曳光弾が仕込まれており、それによって射線修正が可能。
なお、小説版では使用されているにもかかわらず初期の設定画にはデザインされていなかった。このため、プラモデルでは頭部バルカン砲がないデザインが小説版デザインとして扱われている。
ビームサーベル
パックパックに2本、両腕に1本ずつ装備される。
バックパックのサーベルはデストロイモード時にサーベルホルダーが展開され、RX-78から続くバックパックにサーベルを二本装備したガンダム然としたシルエットを形成する。
その為、ユニコーンモード時は基本的に両腕からサーベルを引き抜き使用する。またシールド非装備ならば、デストロイモードに於いて、前腕のサーベルをホルダーごと展開することによりビームトンファーとして使用できる。
その他、ジェガンなど宇宙世紀0093年以降の機種のビームサーベルは、標準機能として無駄なエネルギー消費や敵機からの視認確率を抑えるアイドリング・リミッターが搭載されているが、既に攻撃時のみ刀身が出る仕様ではなくなり、特にこの時期の機体は刀身を出してから攻撃に移る場合が多い。
ビームマグナム
ユニコーンガンダムの主兵装である、専用ビームライフル。
Eパック使用型でありながら、その一撃は当時の標準的なビームライフル(例:νガンダム用3.8MW)の四発分に相当し、ダブルビームライフル同様に、グリプス戦役時のメガバズーカランチャーに匹敵する。
劇中では、袖付きのギラ・ズールを文字通り「掠めただけ」で撃破した。
弾体も大きく、ニュータイプが相手の攻撃を予知し細やかな動きで回避してくるのを面制圧する効果も期待される。
しかしながら、一発毎に「マグナム弾」と呼ばれる巨大な専用Eパックを一つ消費するため、1カートリッジにEパック5つ、腰部に予備を2カートリッジ接続可能なのみであるため最大15発と少ない。これは初代ガンダムであるRX-78と同様の少なさでありリロードの必要性や銃機構に起因する連射速度の低さから連射性はRX-78のものよりも低いなど、武器単体では継戦能力に難点を残す。
これをカバーするため、アンダーバレルに各種多目的装備を装着する事で、汎用性を幾分か高められる仕様となっている。詳しくはリンク先へ。
ハイパーバズーカ
標準的な実体弾兵装。
通常弾の他、ベアリング弾を撒き散らす散弾も使用可能。砲身にマウントレールが装備されており、アナハイム規格のミサイルやグレネードを追加できる汎用装備。非使用時は砲身をコンパクトに伸縮しバックパックに装着される。
予備弾倉は、マグナム弾カートリッジと選択式で腰部にマウント可能(マグナム弾と合計で2カートリッジまで携帯可能)。
ビームガトリングガン
実際のガトリングガンと同じ要領でビームを連続で照射する兵装。本来はクシャトリヤ用に新造されたもの。
同じアナハイム製であるためかユニコーンでも使用可能であり、『袖付き』の本拠地である資源衛星パラオにおいて、その場にあった(実際にはそう見せかけて配置されていた)物を持ち出して使用している。ただし、OVA版の初回使用時はデバイスドライバのインストールが終わるまで使用できなかった。
地上に降りて以降はガランシェールに搭載されていた物をシールド裏に2丁連結して装備している。
ビームマグナムと比べて破壊力に欠けるが、連射性能や継戦能力、取り回しに優れる為、マグナムを必要としない戦闘ではむしろこちらが主力兵装となる。
シールド
サイコフレームとIフィールド・ビームバリア発生機を内蔵するシールド。
発光色が“赤”の状態ではバンシィ・ノルンのバルカン砲によって裏面にマウントしていたビームガトリングガンのEパックに直撃、爆発によって爆砕したが、“虹”に昇華したネオ・ジオング戦においては、同じガトリングガンの爆発に巻き込まれても機能に支障をきたさないなど、サイコフレームの活性状態に応じて高い防御力を発揮する。
ビーム兵器に対してはIフィールド・バリアが機能する。このIフィールド・バリア機能はユニコーンモードでも展開可能であり、展開時のみシールドが上下にスライドしてデンドロビウムに類似した発生機が露出する。
デストロイモード時は常にこの発生機が露出しているものの、常時Iフィールド・バリアを展開している訳ではない(クシャトリヤやシャンブロのビームが被弾した際は、フィールドによって弾かれなかった)。
Iフィールド・バリアはこの発生機から直接展開しているため、バンシィ・ノルンによる正面からのビームサーベルの突き込みも防御可能であった。
なお、X字型のサイコフレームは本来はIフィールドの発生を操作する為の補助アンテナである(本来のデストロイモードはレバーがたたまれ全て思考で操作する)。
この他、シールド裏にビームガトリングガンなどの武装を搭載する事ができ、推進器とメガキャノンを備えた拡張装備「アームド・アーマーDE」の追加装備も可能など拡張性は高い。
メガラニカにおける決戦時には、シールド自体が推進装置やジェネレーター(電力供給源)を有していないにもかかわらず、サイコミュの効果によって自己機動を行うZZガンダム同様の現象が生じ、シールドファンネルとして想定外の仕様を見せた。
フェネクス
ユニコーンガンダムの3号機。
地球連邦軍が独自に、宇宙世紀0095年に先行納入された未完成のフル・サイコフレーム素体を基に1号機、2号機の建造データを反映して組み上げた機体。サイコフレームの発光色は青。機体色は金。アナハイム・エレクトロニクス、およびビスト財団を排除して建造された経緯から、両組織のマーキングが施されていない。
詳細はユニコーンガンダム3号機フェネクスを参照。
以下の内容には、機動戦士ガンダムUCにおけるネタバレを含みます。
劇中
ユニコーンとそのパイロットであるバナージは連邦軍所属のネェル・アーガマに引き取られ、機体がパイロットごと袖付きに拿捕されるというアクシデントはあったものネェル・アーガマや連邦軍特殊部隊ECOAS、一年戦争と第二次ネオ・ジオン抗争の英雄ブライト・ノアが指揮するラー・カイラム、ミネバ一派であるガランシェール隊の助けもあり、箱が導く冒険を完遂した。
その過程で様々なニュータイプや袖付きのモビルスーツによる襲撃を受けたが、その短い稼働時間にもかかわらず設計目的通り多数のニュータイプを撃破・無力化した。
連邦軍上層部やアナハイム上層部の陰謀により「箱」を関係者ごと排除しようと巨大レーザー兵器コロニーレーザーがコロニーメガラニカに差し向けられた際には、ユニコーンガンダム【光の結晶体】へと変化、強力なサイコ・フィールドによってバンシィ・ノルンとともにメガラニカを守りきった。
過去の科学技術の最高結晶である大量破壊兵器に、現代の技術で増幅された「意志の力」が勝つ形となった。
帰還
“ユニコーンガンダム【光の結晶体】”はその後も、グリプス2の失敗を拭うために出撃した連邦艦隊旗艦ゼネラル・レビルのMS部隊を感知し、遥か遠方にいた彼らのMSやSFSをサイコフィールドで無力化。
そのままユニコーンは、無垢なるバナージの想いのまま父カーディアス・ビストの“思惟”の待つ虹の彼方へ飛び去ろうとするが、リディらの仲間達の呼びかけと、“父”の指さした「帰るべき場所」――オードリーのことを思い出したことで、思惟はコクピット内のバナージの肉体へと戻り、ユニコーンもまた1機の白いモビルスーツに戻って、オードリーの下へと向かうのだった。
その後、連邦軍は次なる“奇跡”を警戒して及び腰となり、メガラニカの追撃を断念したとされる。
「ラプラス事変」後
宇宙世紀0097年において、本機とバンシィ・ノルンは「シンギュラリティ・ワン(技術的特異点)」と呼称、危険視されており、ミネバ・ラオ・ザビがユニコーンガンダムを、地球連邦政府がバンシィ・ノルンをそれぞれ提出した上で、両者立ち会いの下これらの機体を解体・封印したとされている。
この解体については、政府側はローナン・マーセナス議員も認識していたが、『NT』本編では、ユニコーンガンダムのみは何処かの格納庫において、未稼働の状態で安置されている(絵面としては装甲を黄色いテープで固定)姿が確認できる。
なお同年に、アナハイム社がラプラス事変以降の各勢力動向を調査した報告によると、連邦側は協定の取引として『サイコフレーム研究も含めて封印したようだ』と纏められている。
ただし、後年の機動戦士ガンダムF90FFにおいてはサイコフレーム搭載の疑いがある機体が確認されており20年経ったUC110年代には、連邦においては協定が無実化していた可能性がある。
原作者見解
本作(OVA)のシリーズ構成(脚本)担当にして、原作小説著者である福井晴敏氏は、雑誌やインターネット番組等で“ユニコーンガンダムとサイコフレーム”についての見解を披露している。
本機は地球圏の全兵器を使えなくする、過去に戻って争いそのものを無くすこともできる程の力があると語っている。ただしその場合は同時に、三次元プラス時間というものすら維持できなくなる可能性もあると、諸刃の剣としての側面も示した。
この他にも、上述の記述にて、リディはこの形態に対し「完成されたニュータイプ」と発言しているが、これはあくまで「宇宙に完璧に適応した存在」という意味で言っただけであり、福井氏は「『ニュータイプ』とは人の“可能性”であって、これがニュータイプの完成形と規定するつもりはなく、あくまで“可能性”の内の一つの形であって、完成形は他に何通りもあるものだろうと思っている」と述べていた。
しかしながら後年には、このバナージもあくまで「戸口」に立っただけであり、最も真のニュータイプに近づけたのはカミーユ・ビダンをおいて他にいないという、富野監督の結論に近い見解へと改めている。
今まで上げてきたような要素や福井氏の持論は、高度に発達した科学は魔法と見分けが付かないというインターステラーのような2000年代のSFから増えてきたものに似通っており、一概にオカルトと定義するようなものでもないのである。
そもそもこれは原作者の見解であり、ガンダムシリーズにおいては映像として示されてない原作者や監督の見解は正史に取り込まれない(特にミネバの性別問題が顕著。)というのは多々ある。
後の福井氏が脚本を務めたガンダムNTにおいては作中この当時の福井氏の見解と似通った主張を挙げた者がその主張を作中の登場人物が否定したという事が起きており、今後実際どうなるかは後の時代として描かれる作品次第である。
展開がOVA版と異なる原作小説版(KADOKAWA発刊)では、この“ユニコーンガンダム【光の結晶体】”は登場しない(ハルユニットおよびサイコシャード自体は存在しているが、フロンタルとは異なる人間が受け取っている)が、バナージの精神と融合した“ユニコーンガンダム”が、OVA版よりも遥かに万能な存在として描写されている。
原作小説版のカーディアスの“思惟”はOVA版とは逆に、コロニーレーザー照射を前にして、守るべきもののために肉体を捨ててでも“ユニコーンガンダム”と一体化する覚悟をバナージに諭した上で、マリーダやダグザといった、バナージが旅路の中で喪った人々の“思惟”と共にバナージの精神と融合。サイコフレームへと融け込む。更には、宇宙に溶けている過去・現在・未来に渡る数多の人々の意志さえも完全に一つに融合したとされる。
バナージ自身もまた、無数の“思惟”と融け合い取り込まれ、“個”を失う瞬間、サイコフレームを通じて宇宙の記憶から「世界」の過去と消え行く命の想い、そしてまだ見ぬ新たな「可能性」を“形象(イメージ)”として垣間見ている。このため小説版では、バンシィ(こちらもOVA版とは仕様が異なる)の力を必要とせずにコロニーレーザーを“単一個体”で防ぎ切り、核融合反応の停止のみならず、飛来する数百発の大量のミサイル群さえも自爆させるという、より強大かつ明確な『物理干渉』すらも引き起こす“権能”が描写されている。
この“ユニコーンガンダム”にとっては、三次元で働く物理的な力など「影絵に等しい」とまで表現された。
人とマシンへと分化するシーンについても完全に異なっており、カーディアスとバナージ父子というミクロな関係には全く触れられず、無数の“思惟”が融合した『上位精神体』の総意として、脆く鈍くとも温もりを持つ肉の連なりの中でしか培われぬ熱があり、その肉の連なりが別の進化の形を手に入れなる可能性、叡智がもたらす可能性はこの世界に真実の光を灯すのも不可能ではなく、それも肉の温もりを持つ者のみが到達できる極地があるという結論に達する。そして同時に、二度とこのような上位精神存在にはなれないだろうと理解しながらも、バナージ・リンクスという一人の人間の“思惟”を肉体へと還している。
こちらの小説はガンダムNTの発表前に考案されたというのもあり、現在のガンダム映像作品シリーズの流れとは時代が経つにつれかけ離れるという事は留意したい。
ガンダムVSシリーズ
ガンダムゲーム初参戦&最終解禁機体。
諸般の事情(当時は映像化がされていなかった)からか、アーケード版ではパイロットが設定されておらず、当然ながらキャラクターボイスも存在していない。しかし、PLUSでアニメ公開に先駆けバナージの音声が初公開となった。
コストは3000で、ユニコーンとデストロイの二つのモードを持つ万能機体。
コスト3000で登場。ユニコーンモードはビームマグナムを主体とした射撃機だが、前作と比べNT-Dの性能が変わっており、強い格闘を駆使していく機体となった。フルブースト以降はNT-D中に覚醒するとサイコフレームが緑色に発光する特殊エフェクトがかかる。覚醒技が追加されフルアーマーユニコーンとなって一斉射撃を行う。発動直後に強制的にNT-Dが発動するため、NT-D終了間際に使って敵に再度NT-Dに変身も可能。
また、家庭版フルブーストのDLCとシリーズ最新作であるマキシブーストではフルアーマーユニコーンガンダムも追加参戦(コストは3000)。
詳しくは該当記事を参照
これまでは戦闘スタイルが切り替わるタイプだったのだが、デストロイモードのサイコミュジャックが廃止された代わりにこちらのメイン射撃もビームマグナムになり、NT-Dは時限強化形態となった。
リゼル呼び出しを使った降りテクの回転率が下がり、ユニコーンモードの自衛力が下がった。その代償としてデストロイモードのビームマグナムが2連射となり、それにビームガトリングガンを組み合わせることで、ブーストの少ない低コスト相手には歴代最強クラスの攻め性能となっている。
Gジェネレーション
- 「ワールド」
宇宙世紀ガンダムの開発ルートにおける終着点の一つとして登場。νガンダムから発展させることができ、テンションが上がるとデストロイモードに移行する。バナージ専用ではないため、フロンタルを乗せたり、アムロやシャアでも乗れる(ドモンや刹那でもOK)。
- 「オーバーワールド」
前作同様、UC系ガンダムの終着点として登場。
- 「ジェネシス」
最新作「ジェネシス」でもそのハイスペックぶりは健在。
ストーリーのゲスト機はステージによって使用できる武器が限られているが、自軍ではサーベル、ガトリング、マグナム、バズーカ(ユニコーンモード)と、近中距離武器が揃っている。
非常に難易度の高い条件を満たすと上記の“【光の結晶体】”を生産登録できる。シリーズ恒例のチートラスボスを除けば、最強の能力を誇る。
ちなみに、ラスボスも所謂“福井版”のため、ある意味福井氏が1、2フィニッシュを飾っている。
ガンダム無双シリーズ
「3」が初登場。サーベル、マグナムに加えビームガトリングを装備している。SP発動でデストロイモードに変身、SP終了後も一定時間デストロイモードを維持する。さらにコンビネーションSPはラストシューティングのようなモーションで自機周囲の敵をまとめて攻撃する。
「真」ではバーストシステムの追加により、バースト発動中に限りデストロイモードを維持することが可能になった。
これに伴い、SP終了後は即座にユニコーンモードに戻るようになった。
また、DLCにてフルアーマー仕様が新規参戦した。
スーパーロボット大戦
初出演は第3次Z時獄篇。ストーリーにも結構な頻度で関わり、性能も高いので主力となる。
フルアーマーユニコーンへの換装やリディが搭乗したバンシィ・ノルンとの合体攻撃もあるので火力も高い。
気力が上昇するとデストロイモードに変形できるようになるが使用ターンに制限がかかっている。
のちに天獄篇後半でのイベントにてサイコフレームが緑色になった事でターン制限が撤廃されるようになった。
なお、後述の他作品にも言えるが、バナージ以外の人物を載せることはスパロボでも不可能となっている(ただしバンシィ・ノルンにリディ以外の人物を搭乗させることは可能)。
ガンダムAGE-3、ダブルオーライザーと共にラクロアの勇者が失われた力を取り戻すための鍵となり、ユニコーンガンダムは力の盾を担当。
また、ゲームシステムの都合上、サイコフレームが赤色の状態でもデストロイモードのターン制限はない。
若干の変更点こそあるが、第3次Z同様にデストロイモードは気力上昇すると使用可能な形態となっており、使い勝手は左程変わらない。
なお、ストーリーの都合上、ユニコーンガンダムが登場するのは中盤ごろと若干遅め。
最高レアリティSSRとして、「デストロイモード」、「覚醒(サイコフレーム虹状態)」、「結晶体Ver.」更に「フルアーマーユニコーンガンダム」、「ペルフェクティビリティ」の五種が実装されている。
本作はソーシャルゲームのため、実装タイミング等の都合により、ステータスは「ペルフェクティビリティ」>「フルアーマー」>「覚醒」>>「結晶体」>「デストロイ」となっている。中でも「フルアーマー」と「ペルフェクティビリティ」は、『Ωユニット』実装後のため非常に強力。
既に解体されているため登場しないが、DLCで登場するHi-νガンダムに積載されたサイコフレームは、実はユニコーンに使われていた物をそのまま流用しているという噂が流れている。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
2022/7/28に実装。最高コストである700コストの汎用機。
通常状態ではビーム・マグナムによる射撃が強力だが、体力一定以下で変身すると格闘寄りの機体に変化。高い格闘能力と周囲の敵機のサイコミュ兵装を封印する事で圧倒的な強さを発揮する。更に変身状態を一定時間維持すると覚醒可能になり、攻撃力は下がるがHP回復と被ダメージ軽減によりしぶとく戦える。
余りに強過ぎた上にサイコミュ兵装に戦力を依存する機体へのデバフの理不尽さから、2022/11/24に若干の耐久低下とサイコミュ・ジャックの効果範囲と効果時間を減少させる下方修正が行われたが、戦場に出やすくなったサイコミュ機を未だに高い機体性能で圧倒し、下方修正されたのに戦績が更に向上するという事態が発生。結局翌月2022/12/29に更に火力と耐久を落とされる下方修正が入った。
その後はフェネクスの実装や他機体の上方修正に伴い次第にパワーを失い、天敵とも言えるローゼンズールの実装で強化要望の声が高まっていたが、2024/1/25のアップデートでついに上方修正された。
一部の能力が2022/12/29以前の水準に戻され、更に変身中パワーアクセラレーターLv2が追加。猛威を振るうバンシィ・ノルンの格闘を咎めやすくなった。またバズーカやビームサーベル×2の威力が上昇し、以前ほどの万能の強さは取り戻していないが他の機体の劣化ということはなくなった。
このゲームにおいてプレイヤーは傭兵という設定なので、流石に高いニュータイプ能力がないとできないサイコ・フィールドなどはゲームでは再現されていない。
……とか言っていたら再現できちゃう機体が実装された。
実物大立像
お台場のダイバーシティ東京プラザにて、初代ガンダムに続いて2017年より「RG1/1 RX-0 ユニコーンガンダム Ver.TWC」として実物大サイズのユニコーンガンダムが設置された。
普段はユニコーンモードであるが、特定の時間帯になるとバナージの「バナージ・リンクス、ユニコーンガンダム行きます!」のSE付き音声と共にデストロイモードへの変形を行う演出もある。装甲展開と発光による「変身」を見事に再現しており現在でも好評である。
東京オリンピック(2020年)では競技会場がダイバーシティ東京プラザのすぐ横に出来たため、定期的に映り込む映像が話題になっている。
イギリスの公共放送BBCが『トランスフォーマー』と紹介してしまい海外のファンから総ツッコミをうけて訂正をするなんて珍事もニュースになった。
その他
ある意味ゲスト出演。ラブライブ!にガンダム?と思うかもしれないが、2代目お台場ガンダムであるユニコーンとラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の舞台となる虹ヶ咲学園が共にお台場に存在しているという繋がりがあり、アニメ制作会社・スポンサーも同じサンライズとバンダイであることもあって足など、一部が背景に描かれるシーンがいくつかあった。
そして最終回「みんなの夢を叶える場所」では冒頭から全身が描かれている。それに加えて冒頭のライブ開幕シーンではNT-D起動の赤い光、雨でライブが中断した際にはNT-Dが解除され、ライブ再開からクライマックスにかけてのシーンでは完全覚醒の緑の光と、展開に合わせてサイコフレームの光り方が変わるというセルフパロディ的なギミックが仕込まれている。
ユニコーンガンダムが人だけが持つ内なる「可能性」という名の神を指し示した存在である点やOVA版機動戦士ガンダムUCのラストエピソードのサブタイトルが「虹の彼方に」ということまで考慮するとなかなか深い演出である。その後はOVA「NEXT SKY」で背景として登場してはいるものの「Go Our Way!」披露後足元だけではあるが覚醒色の緑に発光していた。また、本作のスピンオフであるにじよんあにめーしょん2の第2話でもダイバーシティ東京プラザが始まりだったこともあって始まって同好会メンバーより先に出演している。
虹ヶ咲同様サンライズ制作なのでこちらでも立像が登場。主人公の冴羽獠が依頼人のアンジーのお尻を触ろうとして槇村香に見つかり、いつも通り簀巻きにされて投げ飛ばされるシーンで縛られた縄が見事にユニコーンの閉じたアンテナに引っ掛かり、ちょうどデストロイモード変形の時間だったため、アンテナが開いた力で縄が千切れて落下した。
この時実際の立像のバナージの音声も普通に使われたため、(アフレコに参加してないのに)エンドロールのクレジットに「バナージ・リンクス 内山昂輝」の名前が載った。
『アンタだけは…堕とす!』
「落とさないでぇ~!」
ガンプラはHGUC、MG、RG、PG、メガサイズモデル、BB戦士と主要なシリーズで一通りラインナップされている。
HGUC
ユニコーンモードとデストロイモードが別々に発売されており、後者は記念すべき100番目のラインナップであった。変身をオミットした分プロポーションは非常に安定しており、シールも非常に少なくまとまっている。両者はビームサーベルとシールド以外の付属武装も異なり、ユニコーンモードにはハイパーバズーカとビームサーベルの刃、デストロイモードにはビームマグナムのみが付属する。光の結晶体もガンダムベース限定で発売され、こちらは緑に発光したデストロイモードとのコンパチ式となっている。
ユニコーンガンダムは人気故にバリエーションがかなり多く、たくさんのキットに流用されているが、このキットが発売したのはOVA展開前の2009年。既に発売されていたガンプラの革命児HGダブルオーと違って見た目に全振りしており、可動に関してはお世辞にも良いとは言えない。また、構造上脆弱な部分が多く、特にビームサーベルの接続ピンが折れる悲惨な事故は気をつけていてもかなりの確率で発生してしまうのである程度の対策が必要。また、肘関節はポリキャップで保護しているとは言え、細いピン1本のみで接続しているため、ここも非常に破損しやすい。
MG
小説版に準拠したVer.Kaと、それをベースにアニメ版のデザインに改めた無印版、そして発光ギミックを突き詰めたハイエンド版MGEX Ver.Kaの3種類が存在する。
Ver.Kaと無印は、サイコフレームを含めてフルABSフレームであり、サイコフレームはブラックライトを当てると発光する。変身はそのままでもできない事はないが、説明書では頭部・脚・バックパックを外して行う事が推奨されている。Ver.Kaの発売が2007年とHGUCよりも古い事もあって、可変機構を採用したキットの宿命として可動は(無印版で多少改善したものの)やはり良いとは言えず、またロック機構も不十分なため、デストロイモードにしても少し触っただけで戻ってしまう箇所も多くある。
無印版を基にしたバリエーションとしては、ユニコーンガンダムの収納ケージを同梱したHDカラー+MS CAGEがOVA展開を記念して発売された他、武装と変身機構をオミットしラメ入り仕様のアクションベース4を加えた光の結晶体がガンダムベース限定で発売された。
MGEXは実質Ver.2.0と言えるもので、パッケージイラストはデストロイモードだが、ユニコーンモードを描いた「プレミアム“ユニコーンモード”ボックス」も限定販売された。それまでフルアーマーにしか付属しなかったシールドファンネル状態のシールド3枚が付属し、発光ギミックにより赤と緑のどちらにも発光できる上、可動も変身の安定感もこちらの方が上なのだが、如何せん価格が25,300円とお高いのがネック。そのため、通常のMGでもリニューアルを求める声は多い。
RG
HGUC Ζガンダムに続く『GUNPLA EVOLUTION PROJECT』第二弾として発売され、一部パーツを外して行う必要はあるものの1/144スケールでの変身を再現。同スケールのHGUCよりもサイズはやや大きめで、変身も可動も安定しているが、シールドは裏からサイコフレームが丸見えという難点がある。こちらにも初回限定版として「プレミアム“ユニコーンモード”ボックス」が存在。
バンデシネに登場したユニコーンガンダムカラーのアームドアーマーDEの追加パーツが同梱する限定生産品のバンデシネVer.や、ガンダムベース限定品としてサイコフレームを緑へ変更しシールドファンネル状態のシールド3枚が付属する最終決戦仕様も発売された。
変身
本機のサイコフレーム展開による『変身』は非常に複雑であり、デザイン時点で担当のカトキハジメ氏から「商品化は難しい」とコメントしている。
ただし、これは意図的なものであり、元々は「アニメ化の予定が一切無い小説のみなので挿絵だけ作画すればよい」「往年のマニア向け小説企画なのでガンプラ発売予定も無い」というスタートであったために、本来はアニメーション作画や変形再現商品化の都合から不可能であろうデザインに挑戦したとしている。
なお、当初の発注はあくまで1本角のジムフェイスがガンダムフェイスに変形する、顔だけの変形であったという。
もっとも、そのフェイス部の変形だけでも極めて複雑であり、MG、PGといったガンプラの最高級モデルやフィギュアでも完全に再現されていない(MGは一度頭部全体を持ち上げてフェイスを入れ替える、RGはフェイス部を180度回転させるといった独自のギミックを用いている)。そのため、公式に「完全変形」を謳っているアイテムは存在しない。
その他、実物大ユニコーンガンダムは「建築物は高さが変化してはならない」という建築基準に則り、装甲スライドのみで全長が変化しないように変更されたり、足首部分の変形をオミットしたりと、細かな部分でアレンジがされている。
究極形態の正式名称
全身からサイコシャードを突き出した「精神融合形態」の名称は、2014年6月に公開されたエピソード7に登場後、長らく決まっておらず、福井氏はインタビューにおいては、仮として「真ユニコーンガンダム」と呼んでいた。また、メディアによってはユニコーンガンダム(覚醒)とされる事もあるなど、異なる名称が用いられていた。
しかし、2018年2月にサンライズの親会社であるバンダイナムコホールディングスからガンプラ「HG 1/144 ユニコーンガンダム【光の結晶体】」が発売された後は、本プラモデルを掲載した各模型雑誌を基点として統一されている。
なお、海外では「LUMINOUS CRYSTAL BODY」の名称で販売、広まっている。
日本人ファンの間では当該形態は「神コーン」の俗称で通っており、ゲーム攻略サイトではこちらが用いられていることもある。
サイコフレーム ミノフスキー粒子 サイコ・フィールド サイコシャード
龍帝ユニコーン:『SDガンダムシリーズ』の作品、『SDガンダムザ・ラストワールド』に登場するユニコーンガンダムモチーフの登場人物
劉備ユニコーンガンダム:『SDガンダムシリーズ』の作品、『SDガンダムワールド 三国創傑伝』に登場するユニコーンガンダム(及び劉備)モチーフの登場人物
モビルホース風雲再起:ユニコーンガンダムより先に出たガンダムシリーズのユニコーン型メカ(劇中で使われてはいないが一角にも「ユニコーンホーン」という名称がある)。
Ξガンダム:立体化やアニメ化が難しいのを理由に元々小説だけのマニアックな存在『だった』ガンダム。こちらも2020年代に入り映像技術が追いついたことから幅広くメディアミックス化された結果、映画はまさかの大ヒットとなりユニコーン同様晴れて人気機体になった。
ストライクガンダム:爆煙の中で起動したガンダム繋がり。パイロットが民間人で、偶然見つけて乗り込んだ結果、戦争に巻き込まれた点も同じ。
プロトタイプ
UC計画関連機
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