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プルトゥエルブ「光…私を救ってくれる光、誰にも奪わせはしない!」

メディアによる仕様の相違

KADOKAWA発刊による活字作品(福井晴敏著)として始まった『機動戦士ガンダムUC』は、好評を博したことによりアニメーション版、漫画版とメディアミックスが広がった結果、メディアによってストーリー展開の細部や登場兵器の設定が異なる。

特に本機は影響が大きく、原案小説版、アニメーション版、漫画版でそれぞれ武装や仕様にかなりの差が生じている。それにより、OVAエピソード4公開後は特に表記の無い場合はアニメーション版を指すようになった

これに合わせて、以降は他メディア登場機が雑誌や設定集で取り上げられる際は末尾に(小説版)、(漫画版)という注釈が付くようになり、ゲーム作品に登場するのはアームド・アーマー装備のアニメーション版で統一されている。また、プラモデルにおいても小説版準拠の『ユニコーンガンダム2号機 バンシィ Ver.Ka』が別途発売された。

オーガスタ研究所

バンシィの最終調整を行ったのはオーガスタ研究所であり、当該研究所はティターンズ崩壊後もアナハイム・エレクトロニクス社の援助を受け、密かに存続していた設定となっている。

機体データ(ユニコーンモード/デストロイモード)

頭頂高19.7m/21.7m
本体重量24.0t
全備重量46.7t
ジェネレーター出力3,480kW/測定不能
装甲材質ガンダリウム合金
スラスター総推力146,200kg/測定不能
パイロットプルトゥエルブ

概要

ユニコーンガンダムの2号機。

型式番号はRX-0であり、ユニコーンガンダム1号機と共通という珍しい扱いとなっている。

正式名称は「RX-0 ユニコーンガンダム2号機」。

これは外見上の差異以外は基本的に1号機と同仕様の小説版の設定が引き継がれているためと思われるがアニメ版では武装を含めて各種仕様が1号機と異なるにもかかわらず、RX-0-2という型式番号上の区別がなされていないため、本来であれば開発・運用に支障をきたす。

しかし本機は連邦宇宙軍再編計画である「UC計画」に基づき開発されたもので、特殊な開発体制が敷かれていたため問題にならなかったと考えられる。

ユニコーンガンダムが「貴婦人と一角獣」のタペストリーに登場する一角獣をモチーフにしたのと同様に、バンシィはタペストリーに登場する獅子になぞらえ、頭部のアンテナはライオンの鬣を思わせる(ユニコーンモード時は鶏冠のような形状になる)が装着されている。

バンシィ(バンシー)とはスコットランド神話の伝承に登場する、死の到来を告げる“嘆きの妖精”を意味する。

アナハイム・エレクトロニクスのグラナダ工場でロールアウト後、地球上の同社極秘施設(オーガスタ研究所閉鎖時に、アナハイム・エレクトロニクス社が買収した設備)で調整を受けオーストラリアはトリントン基地近辺都市での実戦に投入された。

1号機のテスト運用で得られた空間機動データが反映され、さらに調整環境の差異により、大気圏内での機体運動性は1号機を上回る(ただし、後述の武装変更に伴い、機体重量が増しているためパワー・ウェイト・レシオはやや低下している)。

更に「La+・プログラム」が搭載されていないため、純然な「対ニュータイプ用モビルスーツ」として高い完成度を誇る。

パイロットは強化人間の再調整を受けたプルトゥエルブが務める。

1号機から一部の機体仕様(首周りの装甲およびユニコーンモードのフェイス部)と武装が変更されており、カラーリングは1号機と真逆の黒を基調として、襟周りなどに鈍く輝く金色が配されている。

しかし、通常時のジムタイプに似た外観の「ユニコーンモード」から、対ニュータイプまたは強化人間戦用の「デストロイモード」へと『変身』する事で戦闘能力を向上させ、パイロットの精神波を機体のサイコフレームに直接反映させるインテンション・オートマチック・システムへと移行する基本仕様は共通している。

また、劇中搭乗当初からユニコーンタイプの換装武装キットである「アームドアーマー」を活用しているの機体である。

機能

パイロットスーツ

特殊機であるRX-0には、通常のパイロットスーツには無い様々な機能を内蔵した専用となるパイロットスーツが用意されている。

このスーツは各機によってカラーリングが異なり、2号機用は黒地に金色のラインが走っている。

機能の詳細はこちらの該当項を参照。

パイロットは強化人間であるが、全身固定具が二回目のNT-D発動時に動作が確認されている。

サイコミュ・ジャック

RX-0が共通で用いるデストロイモード時の特殊機能。

フル・サイコフレームによって増幅したパイロットの感応波を周囲に放射し、ファンネルなどの制御を奪う。

OVA・アニメ版では使用されていない。

形態

ユニコーンモード

通常状態。

1号機の一角とは異なる、鶏冠を思わせる金色の多角を有する。

マスクによって本来のフェイスが隠されている為、この状態では「ガンダム」とは判別し難いが、この状態でもMSとして十分な(あるいは過剰な)基本性能を有しており、各アームド・アーマーもアクティブモードへ移行可能である。

既述の通り、機体重量の増加によってパワー・ウェイト・レシオが1号機からやや低下しているが、有意差となる程では無い。

デストロイモード

全身のサイコフレームが膨張する事で各部装甲が展開し、体格が一回り拡張する。更にスラスターについても、バックパックに内蔵されていた2基と脚部内蔵の2基が開放される。サイコフレームの発光色は、1号機と異なり赤みがかった金色となる。

「光る兵器」の存在は現代の軍人からして見ればナンセンスであるが、MS戦闘においては目立つぐらいは問題にならない、というのは17年前の伝説が証明している。

そもそもユニコーンタイプが想定している敵というのは、大量のMSがぶつかり合う会戦ではなくジェスタの露払いで孤立したニュータイプパイロットの乗るハイエンド機一から二体程が相手の局地戦であるため、現象により目立つ事というのは想定されている状況では懸念点にならない。

本機は特にサイコフレームの剛性とサイコミュ精度の向上が武装(アームド・アーマー)へとダイレクトに反映されるため、1号機以上に戦闘能力の向上が著しい。

インターフェースは、コントロールスティック及びフットバーの一般仕様から、インテンション・オートマチックによる完全脳波コントロールに移行する。詳細はユニコーンガンダムのデストロイモード項を参照。

武装

1号機よりも威力を抑えた、あるいは命中精度を高めた武装構成に換装されている。これは当初想定されていた戦闘において、「モビルスーツを爆発させてはいけない」という大気圏内(都市部)でのモビルスーツ戦の基本原則に従ったためであろう。

また、デストロイモードでの運用を基本としているためか、サイコフレームが活性化した状態での剛性を頼りとして、シールドを装備しない。

頭部バルカン砲

連邦系MS伝統の頭部搭載牽制用60mm機関砲。

5発に1発の割合で曳光弾が仕込まれており、それによって射線修正が可能。

OVA・アニメにおいて使用機会無し。

アームド・アーマーBS

右腕に増設された固定武装。「BS」は「Beam - Smartgun(ビーム・スマートガン)」の略称。

νガンダムフィン・ファンネルと同じ開放バレルタイプのジェネレーター直結型ビームライフル(Iフィールド・ビームバリアを運用しない分の余剰出力を用いていると思われる)。武装そのものの一部がサイコフレームで構成されており、直結しているセンサーユニットから得られた空間データをサイコミュで伝達、そのデータを2枚の開放バレルタイプ・ビーム偏向機と連動させ、任意に屈曲設定可能なビームによる高精度の予測射撃を実現する。

誘導能力はパイロット依存のためサイコミュ適正の無いパイロットには容易に使えない他、これはサイコミュ全般に言えるがパイロットの心理状況にも命中精度が左右されるのが弱点である。

宇宙世紀のビーム(メガ粒子)は電磁場・重力・流体抵抗による影響を受けずに直進する性質を持つため、特に初遭遇となる敵機には絶大な効果を発揮する。

威力そのものはビームマグナムに劣るが、MAシャンブロの残骸を容易く切り裂く事が可能であり、Iフィールドを持たない相手には必要十分である。

初登場時はアームドアーマーBSの任意誘導を利用してバンシィを敵と誤認するデルタプラスをシャンブロの残骸内に誘導し、残骸を切り裂いて閉じ込める事でデルタプラスを沈黙させるという器用な事をやってのけている。

右腕部のビームサーベルについては、非アクティブ時はロングバレルが折りたたまれ右前腕に重なり、アクティブ時はバレルの長さそのものが干渉する上、マニピュレーターを覆ってしまうために、事実上使用不能となる仕様上の欠点を有する。兵装の破損などによりパージすることによって再び使用可能にはなると考えられる。

更に規格武装については、非アクティブ時にはマニピュレーターが開放されているため使用可能だが、アームド・アーマーBSのアクティブ・非アクティブをリアルタイムで切り替えて運用するため、基本的には使用しない。

アームド・アーマーVN

左腕に増設された近接格闘用固定武装。

宇宙世紀の武装としては希少な超振動破壊兵器であり、名称の「VN」は「Vibration - Nail(ヴァイブレーション・ネイル)」の略称である。

こちらも一部がサイコフレームで構成されており、その強靱性を利用しての防御兵装としても機能する。

表面に対ビームコーティングが施されており、非アクティブ時はマニピュレーターを完全に覆うナックルガード(小型シールド兼用打突武器)となるため、ビームライフル、ビームサーベルといった規格武装は使用できない。

アクティブ時には前方に四本のクローが迫り出すことでマニピュレーターが開放されるが、やはりVNとの干渉によってほとんどの規格武装は使用不可能である。

威力そのものは、単位面積当たりの破壊力が核兵器を超えるビーム兵器(ビームサーベル)に劣るが、これはむしろ大気圏内における敵機の誘爆を回避するという視点では大きなメリットであり、ジェネレーターを避けつつコクピット(=パイロット)を抉り砕く事で爆発させずに確実・完全に相対したモビルスーツを無力化させる。

実戦においてはデルタプラスをフレームごと切り裂いていた。

一方で、ユニコーンガンダムに対して使用した際は展開時内部にあるマニュピレーターを掴まれてVNの接触を阻止された。通常のモビルスーツならユニコーンタイプのマシンパワーで押し切る事が可能だろうが、同程度のハイエンド機相手だと使い回しに不安が残る仕様である。

2018年9月に公開された、ユニコーンガンダム ペルフェクティビリティネオ・ジオングの戦いを描いた特別映像では、他のアームド・アーマーやバルカン、E-パック、果てはアームド・アーマーXCすら、サイコシャードの干渉によって爆散させられる中、VNのみは無傷で残るという特殊性を見せた。

ビームサーベル

バックパックに2本、両腕に1本ずつ装備される。

ただし、上述の通り両腕のアームド・アーマーとの干渉により、実質的に使用は不可能である。

厳密に言えば左腕装備のサーベルのみ、アームド・アーマーVNがアクティブ時にビームトンファーとして、あるいはアームド・アーマーBSが非アクティブ時に右マニピュレーターで保持する事で使用可能ではある。

劇中では、ガルダ機上でのユニコーンガンダムとの戦いにおいて、後者の用法を見せたが、直ぐにアームド・アーマーBSを使用するために、サーベルを仕舞っている。

バリエーション

バンシィ・ノルン

各種アームド・アーマーを変更し、機体の総合性能を向上させた仕様。型式番号もRX-0[N]に変更されている。パイロットもまた、リディ・マーセナスへと変わった。

詳細はこちら

メディアミックスでのバンシィ

One of Seventy Two

ガンダムフロント東京限定イベント上映作品『機動戦士ガンダムUC One of Seventy Two』に登場。現在はHGUCフェネクスverGFTの付録冊子で脚本と言う形で読むことができる。

時系列としてOVA以前となる、宇宙世紀0095年にロールアウトしたばかりの仕様とされている。

フェネクスの試験運用の為に駆りだされ、アームド・アーマーVNを右腕に、ビームマグナムを左腕に装備している。

胸部は1号機・3号機と同形状だが、この戦闘において胸部を破壊されたため、アニメーション版に登場した際の胸部形状へと改修を受けたとされる。

バンシィの他、僚機としてユニコーン3号機のフェネクスが登場。

そのフェネクスの設定が本作品の後に公開された劇場版アニメ『機動戦士ガンダムNT』において、改変されおり、この映像が正史に組み込まれるかどうかは不明。(フェネクスのテスト内容も、「模擬戦」から「機動試験」に改変された。)

バンシィのパイロットは不明だが、ユニコーンのパイロット要求水準としては強化人間が順当である。フェネクスのパイロットは後のNTに準拠すると同じく強化人間のリタ・ベルナルとなる。

バンシィとフェネクスのテスト中に、袖付きの強化人間パイロットが駆るリバウを筆頭としたMS部隊と遭遇。これを好機と実施試験として交戦を開始する。

結論から言うとバンシィは敗北。

敵部隊のリーダー機であるリバウは改修機で元は袖付きリーダー専用機だったであるにしろ、80年代後半の第一次ネオジオン抗争の機体である。相手の雑魚を倒したまでは良かったものの、その古い機体相手に二機が最終的にNT-Dを発動したにもかかわらず逃がしてしまったのである。

但し、この戦闘においてはフェネクスが錯乱を起こしたかのようにバンシィの足を引っ張った挙句、暴走。

本来の目標であるリバウではなくバンシィ側を攻撃するといった事件が発生している為、取り逃してしまうのも仕方がないと言えるだろう。

OVA・アニメ版

黒いユニコーン

前述の通りバナージたちのシャンブロ戦後に登場。

シャンブロを撃破し右腕が破損したデルタプラスに乗るリディ・マーセナスと、シャンブロの説得が間に合わず茫然自失となったバナージが乗るユニコーンガンダムの上空に出現。

連邦軍の特命を受けたビスト財団のベースジャバーで成層圏からバンシィは投下。これは空域の管轄管制官には事前に知らされておらず、管制官は突然の出来事に当惑していた。

仰向けに自由落下しながらNT-Dを発動、デストロイモードに変身し、警告無しで攻撃を開始。アームドアーマーBSを用いてシャンブロの残骸を破壊、付近にいたデルタプラスを行動不能とした後、ユニコーンに突進を行いパイロットを昏倒させ拿捕。任務を完遂した。

ガランシェール強襲

ミネバ・ラオ・ザビを運ぶ大型飛行空母ガルダと「箱」の鍵であるユニコーンの護送に参加。そこでミネバとマリーダ、ユニコーンとバナージの奪還を目的としてガランシェールが強襲を仕掛けた。

ガランシェールへの攻撃をユニコーンが阻止したのを契機にユニコーンと交戦。ユニコーンへアームドアーマーBSによる攻撃を行う。

しかしバンシィのパイロットの出自が特殊な事に加え、フルサイコフレーム機体として周囲にいた親和性の高い人間の思念を拾いやすかった事からパイロットが混乱し戦闘能力が低下。それにNT-Dが反応することでデストロイモードへ変身し、暴走を開始する。

ユニコーンとサイコフィールドを発生させながら取っ組み合いの格闘戦を行うが、その際にユニコーンを駆るバナージに呼びかけられたためか、パイロットの記憶が混濁、動きを一時的に停止する。その際のサイコフィールドは助太刀に入ろうとした味方のアンクシャを墜落させる程であった。

再度動き始めた後は、ガルダ艦内に侵入していたジンネマンを回収しに来たユニコーンと戦闘を再開するも、付近にいたデルタプラスを「ガンダム」として認識して攻撃、これをアームドアーマーVNで破壊した。お前もガンダムか!

ちなみに、これが劇中のアームドアーマーVN唯一の戦果である。

その後、ジンネマンの叫びをパイロットがダイレクトに受け取った上、デルタプラスのパイロットにより自分がガンダムに乗っている事を認識したパイロットは洗脳に使われた「ガンダムへの執着」が仇となり昏倒。バンシィはパイロットを排出して沈黙した。

その後はバンシィ・ノルンとして改修されたので、続きは該当の記事を参照。

原作小説版

本体仕様および武装がロールアウト直後の1号機と共通となっている。

このため、アームド・アーマーは無く、ビームマグナムIフィールド・バリア内蔵のシールドを使用する。なお、小説版での型式番号については、1号機と同仕様のためRX-0で不都合は生じない(MSの型式番号則では、末尾数字は『二号機』を意味しない)。

装甲色である黒基調のカラーリングはアニメ版と共通だが、デストロイモード時に展開するサイコフレームのカラーは(プラモデル等では)金色よりも明るいイエロー寄りの配色となっている。

パイロットはプルトゥエルブおよびリディ・マーセナス

また、カタログスペックについても1号機と同様となるため、本体重量および全備重量がアニメ版よりやや軽量となる。

他メディアでの活躍

ガンダムVSガンダムシリーズ

機動戦士ガンダムEXTREME VS.FULLBOOST

2012年4月26日のアップデートによりプレイアブル機体として参戦するが、その機体性能はコスト2500とは思えないほど高く、本家ユニコーン(コスト3000)を上回るとも言われる。このため、ユニコーンガンダム側が「白いバンシィ」と揶揄された程。

その理由は制限時間付き自己強化武装として実装されたデストロイモードにあり、『耐久力が4割以下になると撃墜されるまで常にデストロイモード』という特性があるため。これは本家にはない仕様であり、コストオーバーの状態で再出撃した際も同様。代償として耐久力はコスト2500としては低めの600に設定されている。

しかし耐久力を含めても2つのモード間での性能差は大きく、耐久が減ると常に強化状態というのはありがたい。覚醒使用時にも発動するため、相対的にコスト以上の戦闘力が見込める。

これらの仕様からバンシィは大会でルールブレイクともいえる性能を発揮し、一部の店舗で使用禁止にされるという、EXVS史上例のない制約を受けることとなった(機体そのものが使用禁止になった訳ではないが実はバンシィに始まった事では無い。ただし特定の機体のみに存在した出禁レベルのバグ絡みなのでここでは割愛する)。

当然ながら解禁から2週間程で調整が入り、度重なる調整で強さがやや落とされた結果、以前のような強さでは無いが上位ランクの性能に落ち着いた。

ちなみに、格闘モーションによってはアームド・アーマーBSが非アクティブでも右腕ビームトンファーを使用しているが、ツッコんではいけない

機動戦士ガンダムEXTREME VS.MAXIBOOST

前作に引き続きコスト2500機体として登場。

性能は前作とほぼ同等だが、耐久力の基準が変わり700になりアームドアーマーから発するビームの色がおどろおどろしい紫色に変更されている。稼働初期からも相変わらず2500帯トップクラスの性能だったが、度重なる修正後、ゼイドラ百式に同コスト帯使用率トップの座を譲ることになった。

また、使用率の高さゆえ研究が進み、低耐久やゲージを貯めて覚醒からのデストロイモードこそ脅威だが、通常時は継続戦闘能力・機動力に難があるという弱点が故、NT-Dの間は回避に集中し、そうでない時を狙って相方に集中砲火を浴びせる戦法を取られると真価を発揮できないという対策を打ち出されてしまうことになる。

バンシィのスペックを引き出すには相方に高い生存能力が必要となる。

機動戦士ガンダムEXTREME VS.MAXIBOOST ON

デストロイモード時の射撃CSがバズーカから単発ダウンの高出力ビームに変更された。

足を止めるがそこそこ慣性が乗り威力も高め。そして通常時限定ではあるが、メインが手動リロード式になり弱点の継続戦闘能力の低さが解消されることになる。

それでも、まだまだ攻めにはデストロイモードに頼る部分が多いので過信はできない。

GUNDAM VERSUS

バンシィのみ参戦。コストは400(EXVSシリーズの2500コストに相当)。

メイン射撃の弾数がユニコーンと同じ5になった他、射撃CSのハイパー・バズーカがサブ射撃に、特殊射撃のアームド・アーマーBSが照射ビームに、特殊格闘のアームドアーマーVNがカウンターになるなど、前作に比べてかなり変更されている部分が多い。

機動戦士ガンダムEXTREME VS2 XBOOST

稼働初期、バンシィが覇権を握ることになる。

主な要因としては次に紹介する武装と良好な足回り、そして機体の仕様のためである。

主な強武装

・特殊射撃(アームドアーマーBS)

バンシィは発生、弾速、射程や曲げやすさ、全てに於いて秀でている後特殊射撃の細い照射ビーム。無視されても

敵に近づかれた時の自衛にも使えるスタン系ビームの特殊射撃。

・前特殊格闘(アームドアーマーVN)

敵をふんわりとした挙動で追従し、掴み、地面に擦り付ける格闘。追従性能、掴みの判定が広い。

他にも拒否択として使えるサブ射撃などがある

・機体の仕様

バンシィは強化状態のNT-D形態と通常のユニコーン形態を行き来しながら戦うのだが、仕様として、耐久値が260以下になると永久にNT-D形態になる。この260という耐久値はバンシィが残り3500コストの際に撃墜され、コストオーバーによって減少した時の耐久と同じなのである。

つまり、2500コストとバンシィの組み合わせの際に、後落ちしたバンシィが永久NT-Dになるのだ。

これにより、タッグの最適解はバンシィ×バンシィになる。(ちなみに、後落ちした時にフル覚醒で50回復しても永久NT-Dは継続)

SDガンダムGジェネレーションシリーズ

『OVERWORLD』よりバンシィのみ参戦。(発売当時はep6未公開なのでノルンは未参戦)

性能は本家ユニコーンに肩を並べており、パイロットのテンションが超強気以上でデストロイモードというギミックもしっかり受け継がれている。

1号機と違いIフィールドやシールドを装備していないため防御面のアビリティでは一歩劣る形となるが、前述の設定通り地上適性はユニコーンよりも上である。

武装面はビームサーベルとバルカン砲はユニコーンと同じだが、デストロイモードになるとサーベルがトンファーになり、アームド・アーマーBSは特殊覚醒という扱いになる。

また特定のパイロットが「アームド・アーマーVN」を特定の敵ユニットに対して使用すると……?

なお、一部シナリオではep5同様ベース・ジャバーに搭乗。また、常時デストロイモードで敵として登場することもある。

最新作「GENESIS」ではバンシィに加え「バンシィ・ノルン」も参戦。テンションが超強気でデストロイモードになるが、最新作では「超強気以上かつ覚醒値200以上」が発動条件となった。

バンシィ・ノルンの武装も実弾武器「リボルビング・ランチャー」が加わり、ビーム・マグナムには劣るが「アームド・アーマーDE」も高い攻撃力を誇る。

ちなみにバンシィ・ノルンを生産登録するとあのパイロットがスカウト可能になる。

ガンダム無双シリーズ

『真・ガンダム無双』で初参戦。こちらはEP6公開後の発売だがバンシィのみの参戦。ストーリーモードもEP5を再現したステージで終了し、DLCによるノルンの参戦もなし(FAユニコーンはDLC配信された)。

サーベルと2種類のアームド・アーマーを使用し、バースト発動時にはデストロイモードに変身し、攻撃速度が速くなり、チャージ攻撃も変化する。

SP攻撃2使用時は高く跳び上がり、上空から回転しながらBSを地面に向けて照射、広範囲の爆発を生み出し、多数の敵にダメージを与える。SP2の強さも相まって使い勝手は非常によい。

なお、SP以外ではチャージ攻撃4がパイロットスキル「マグネティック・ハイ」と非常に相性が良い。そのため、チャージ攻撃6よりもチャージ攻撃4を多用するというプレイヤーも多いだろう。

コンパチヒーローシリーズ

スーパーヒーロージェネレーションロストヒーローズ2に登場。

両作とも完全な敵で前者は恐らくマリーダ人格のノーマルバンシィとリディ人格のノルンが存在し、ユニコーンステージのボスとして猛威をふるった。

後者では隠しボスとして登場。

偉大なる大組織の大首領全ての命を止める者と共に隠しダンジョンで待ち構える。

クシャトリヤがボスとしているため人格は恐らくリディと思われる。

スーパーロボット大戦シリーズ

第3次スーパーロボット大戦Z天獄篇にて初参戦。

基本的には通常のバンシィは敵として登場する。

自軍で運用できるようになるのはバンシィ・ノルン状態がほとんどで、こちらの姿が自軍で使えた事はほぼ無い。

なお、初参戦時にはあの刹那がいた事でとんでもない会話が成立してしまった

詳しくはこちらの記事を参照。

機動戦士ガンダムバトルオペレーション2

「黒い…ユニコーン!?」

2022年8月4日実装。700コスト強襲機。ユニコーンガンダムの翌週に実装された。

武装はアームドアーマーBS・腕部ビームサーベル・頭部バルカン[改修Ⅲ型]・アームドアーマーVN・アームドアーマーBS[照射]、変身するとアームドアーマーVNがアームドアーマーVN[展開]に差し替わる。

静止射撃・多段ヒットのアームドアーマーBS[照射]が強襲機としては珍しいが、それ以外は即よろけのアームドアーマーBS、蓄積よろけの取りやすいバルカン、2種格闘とシンプルな格闘系強襲機。いずれも同系統の装備としては最高級の性能を持つ。

最大の特徴はHP80%以下で変身すると使用可能になるアームドアーマーVN[展開]。ヘビーアタックスキルによるチャージ格闘が極めて高火力で、大抵の支援機はほぼ一撃。他兵科のMSもまともにくらえば大ダメージは必至である。こんなトンデモ火力の攻撃を自分のビームサーベルで取ったダウンに追撃で入れる事ができる。

威力自体は強化型ZZガンダムのチャージ格闘に劣るものの、あちらはチャージ時間も予備動作も長く、他のプレイヤーが取ったダウンや奇襲でしか使えないロマン武器に近い。自分の力で安定して叩き込む事ができる本機のチャージ格闘は実用範囲内では最強と言ってもいい。

変身中は攻撃姿勢制御改の効果で他の強襲機の格闘にも判定勝ちでき、対強襲機との駆け引きも有利。

弱点は耐久面の脆さ。元々耐久値が低めなのに加え、変身中は短い稼働時間の再現かHPが減り続け、ユニコーンやフェネクスと違い覚醒でHP減少を止める事もできない。

また、格闘のリーチが並程度の為、強化型ZZ等のリーチが長い格闘には判定の強さを活かすまでもなく先手で潰されやすい。

敵には汎用・強襲にも射撃が強力な機体が多く距離を詰める事自体がリスキーな環境ではあるが、詰められた時の爆発力は非常に高い強力な機体。

改修機であるバンシィ・ノルンも別ユニットとして実装されている。

機動戦士ガンダムU.C.ENGAGE

通常形態とNT-D形態がそれぞれ別ユニットとして実装。両者とも近接戦を主体とする強襲タイプに設定されている。どちらもEXスキルで回復する回復盾の傾向がある。

通常形態はサイコミュ照準の再現か命中値が高めに設定されている。攻撃力はかなり弱く兵装二種なので専ら盾専門である。

NT-D形態は通常形態に比べスキルが同じまま攻撃力が上昇し兵装三種と、ほぼ上位互換となっている。

改修機であるバンシィ・ノルンも別ユニットとして実装されている。

立体物

ガンプラではHGUCMGRGPGBB戦士にラインナップ。

HGUCはアニメ版の装備でユニコーンモード、デストロイモードがそれぞれ発売。バンシィ・ノルンも同様。

MGはアニメ版装備の無印版が先に発売され、その後小説版に準拠したVer.Kaが発売されるという、1号機とは逆の流れをたどっている。バンシィ・ノルンはプレミアムバンダイ限定。

RGとPGでは、バンシィ・ノルンが一般販売され、アームド・アーマーVN/BSはプレミアムバンダイ限定の拡張パーツとして発売されている。

BB戦士では、劇中で使用した武器一式が同梱されパーツ差し替えでモード変更可能。

余談

特殊過ぎる事態となった1号機や3号機と比べて特に本体に異常事態が発生することもなく(虹の状態も終盤になってから)、実質的に3機の中ではUC計画本来の用途に一番近い立場であったことから一部からは「普通の子」「間に挟まれて地味」と言われることも。

ただ小説版ではNTではなく普通の人としてバナージと再会したいというリディの意思で虹の波動を振り切り、普通の黄色いNT-Dを発動させてサイコウェーブではない普通のスラスターでユニコーンを追いかけているので普通であるべきなのかもしれない。

逆に、「最初から最後までただの兵器であり続けた優等生」と言われることも。

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