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概要編集

ユニコーン‼️可能性の獣…

創設者はサイアム・ビスト。ロゴマークはユニコーンの横顔。


表向きは歴史的価値のある美術品を、地球から環境の整ったスペースコロニーへと移送することを業務としているが、その実態はサイアムが得た巨万の富を洗浄するためのマネーロンダリング機関である。

地球連邦政府の官僚の天下り先としても機能しているほか、アナハイム・エレクトロニクスとは盟友関係であり、アナハイムの力に乗って金融、鉄鋼、製造といった基幹産業から流通やレジャー産業、百貨店経営にまで及び、世界の水面下では「影の王国」と例えられるほど財団法人の枠を超えた絶大な影響力を持っている。

拠点はアナハイムが管理、運営する工業コロニー「インダストリアル7」で、コロニービルダーに財団の屋敷がある。

屋敷には15世紀の地球で製作されたとされる、サイアムの子が一年戦争の前に購入したタペストリー「貴婦人と一角獣」が飾られている。


香港に拠点を持つルオ商会とは対立関係にある。


略歴編集

時代が西暦から宇宙世紀に変わろうとする日、改暦のセレモニーが行われていた首相官邸ラプラスがテロリストによって爆破される「ラプラス事件」が発生する。

貧しい家に生まれたサイアムは、報酬目当てに爆破テロに参加。テロは成功し、サイアムを含めたテロリストたちは逃亡を図ったが、雇い主である連邦政府の策略で宇宙船は爆破され、デブリ除去のために船外活動していたサイアムは宇宙に放り出されてしまう。

しかしサイアムは奇跡的に生存し、ラプラスの残骸からラプラスの箱と呼ばれる箱状の物体を入手。民間船に救われ地球に帰還したサイアムは、表向きには故人であるという自信の特性を生かして地下に潜伏。宇宙世紀0010年に裏社会を牛耳るようになったサイアムは、箱の存在をちらつかせて連邦政府を強請り始めた。


後に特許事業を開始したサイアムは、当時中規模な家電メーカーであったアナハイム社と関係を持ち、サイアムの協力で得た特許と箱の力で間接的に連邦軍を動かしてライバル会社を蹴落としていたこともあってアナハイムは大企業へと成長。この縁でサイアムは当時の専務の娘と結婚。フランスの名家「ビスト家」へ婿入りしサイアム・ビストを名乗るようになる。

後にサイアムは美術品のコロニー輸送やマネーロンダリング事業を始め、ビスト財団を設立する。


しかしサイアムが財団を立ち上げた最終目的は、将来的に箱の開放を意図したものだった。

時は流れ宇宙世紀0096年。ジオン共和国の自治権返還まであと4年と迫った年代に、すでに100歳を超える長寿となったサイアムは、冷凍睡眠を繰り返しながらも生存していた。

一年戦争、デラーズ紛争、グリプス戦役、ペズンの反乱、第一次ネオ・ジオン抗争、第二次ネオ・ジオン抗争。多くの戦争を経験し、反連邦運動のシンボルたるジオン勢力が事実上消滅したことをきっかけに、サイアムはついに箱の開放を決意。当主の座を譲っていた孫のカーディアスに箱の受け渡しを一任。カーディアスは箱の譲渡とジオン自治権放棄、そして連邦軍再編計画UC計画のフラッグシップ機として開発されていたユニコーンガンダムを利用することを思いつき、ラプラスの箱へと道しるべとなるプログラム「ラプラス・プログラム」をインストールし、ラプラスの箱を開く鍵の役割を与えたのだった。


しかし箱の譲渡を嗅ぎ付けたカーディアスの妹マーサ・ビスト・カーバインが連邦軍を動かし、インダストリアル7へ箱の受け取りにやってきたネオ・ジオンのガランシェール隊を強襲させる。

戦闘の混乱のさなか、カーディアスは死亡したが数奇な運命を経て久しく離れ離れになっていたカーディアスの息子バナージ・リンクスにユニコーンは託される。


バナージは旧ジオン公国の指導者ザビ家の遺児ミネバ・ラオ・ザビとその協力者をはじめとした多くの人々と出会い、連邦の軌跡や世界に住む多くの人々の考え、思いを巡らせながらもプログラムの最終到達地点インダストリアル7のビスト家の屋敷にあるサイアムが眠る氷室にたどり着く。

そこでラプラスの箱の正体が、改暦セレモニーで発表される予定だった将来発生するとされる宇宙に適応した新人類の政府運営への参政権保障文が書かれた石碑だったことと、地球に生まれたその瞬間から進化を続けてきた生物の可能性とラプラス事件の時に観た幻覚とその意味、100年間胸に収めてきた思いを伝えたサイアムは自ら生命維持装置を停止し死亡する。

一方、財団党首代行となったマーサはネェル・アーガマ隊やユニコーンガンダム2号機バンシィによる実力行使に出るが失敗。最終的には氷室のある施設をコロニーレーザーで破壊しつくそうとしたが、コロニーレーザーは二体のユニコーンの起こした奇跡としか言いようのない現象で阻まれ、さらにはミネバによって箱の存在が世界中に公表されたことにより箱の魔力は消滅。その場に居合わせたロンド・ベル隊のブライト・ノアによってマーサは拘束され、後にラプラス事変と呼ばれる戦いは終わりをつげた。


箱の開放はのちの時代に大きな影響を与えなかったように、主要人物を次々と失った財団もコスモ・バビロニア戦役の時代までに歴史の檜舞台から退場したようである。寄生先であったアナハイム・エレクトロニクス閃光のハサウェイの直後の時代に斜陽になった理由はサナリィの台頭の他、当財団による庇護が失われたためだとされる。


関係者編集


関連イラスト編集

流星のナミダ


関連項目編集

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