(機動戦士ガンダムNTでの設定はこちら)
「答えろ! 何人の孤児をニュータイプ研究所に売ったんだ!?」
プロフィール
階級 | 中尉 |
人物
連邦軍の少数精鋭部隊「猟人(シェザール)隊」所属、コールサインはC(シェザール)006。階級は中尉。年齢は25歳で、シェザール隊では最年少。
来歴
一年戦争時に、8歳だったヨナはオーストラリアでジオン公国軍によるコロニー落としで被災し、3歳だった妹、父、母、祖父、祖母などの家族を失う。それ以後、13歳の頃までニューフロリダのセント・ファーガス孤児院で育ち、同い年の少女リタ・ベルナルと親しくなる。
リタが孤児院を去る日に『翼を広げた海鳥を象ったブローチ』をプレゼントしようとしたが、ヨナは勇気が出せず結局渡しそびれてしまい、それが心残りとなってしまった。リタが孤児院から引き取られた後、ヨナは14歳で養父母に引き取られ、18歳で士官学校に入学し、成績、賞罰、どれも特記事項なし、平凡を絵に描いたような連邦士官となった。
そんな彼の人生の転機となるのが、U.C.0095、ユニコーンガンダム3号機フェネクスが母艦エシャロットを襲った事件の生き残りの中に、ヨナと同じ施設で育った艦載機の整備士がいる事だった。
彼からフェネクスのパイロットは幼馴染のリタである事を知らされたヨナは、それ以来既に解散した施設の職員の元を尋ね歩きリタの足跡を辿る。そしてヨナは、リタが施設から連れ去られたのと同時期に、軍のいくつかのチームが組織立って動き、ニュータイプの素養のある戦災孤児を誘拐し、何人もニュータイプ研究所に送り込んでいたという事実を知る。
遂にヨナは、当時リタを連れ去った張本人であるエスコラ准将の邸宅に侵入すると、ティターンズに所属していた彼の過去を取引材料に使って、消息を絶ったフェネクス捜索隊のメンバーに自分を加えるよう提案する。
U.C.0096時点では、かつてのナチスに匹敵する汚名を被っていたティターンズ、この事を暴露されれば自分が破滅するのは避けられないと観念したエスコラはヨナの提案を承諾、彼をシェザール隊に編入させる。
シェザール隊に編入後のヨナは、隊の面々や参謀本部もフェネクスを生きて捕獲することには拘っていない事を察知し、ヨナは彼らに先んじてフェネクスを捕獲しリタに生きて会う事を目的に行動する。
パイロットとして
原隊ではジェガンD型に搭乗していた。
シェザール隊に編入されてからは、部隊共通仕様の海ヘビを装備したスターク・ジェガンに搭乗する。
各隊から中堅どころが集められSランク揃いのパイロットが揃ったシェザール隊の中で、ヨナだけは腕を見込まれ選抜された訳でなくエスコラ・ゲッダ准将の後ろ暗い過去を脅迫する形で無理矢理部隊に編入したわけで、ヨナ本人も実力が部隊のパイロットに比べて劣っている事を自覚しており、慣れないスターク・ジェガンを物にするよう励んだ。
フェネクスに連れられ、ムサカ級軽巡洋艦と対決した際には、たった1機でこれを撃破する。この時には付近にいるフェネクスの影響か、頭の内奥でなにかの既知が繋がり始めていた。
ネオ・ジオングと対決する頃には、ネオ・ジオングが放った四方からのビームの弾道、砲塔自体の移動軌道を既知のこととして視えるようになった。また、片腕になったスタークジェガンの質量バランスとイアゴ機のスナイパーライフルの重みが生じさせる負荷を全てをこの身の事として知覚して、機体の制御系がカバーするより早く、知覚が機体を最適なバランスで駆動させるなど、機体の扱い方が習熟していた。
ニュータイプとして
近くにいるフェネクスの影響か、戦闘が進むにつれて、ヨナの知らない既知が彼の中で混ざり合う。
フェネクスに乗り込むと、デストロイモードへと変身を遂げさせた。フェネクスの五体の隅々に感応波を行き渡らせていた為、フェネクスのダメージがパイロットのヨナにフィードバックされる程である。
ヨナは向こう側と繋がれる資質、ニュータイプの素養がほんの少しばかりあって、リタの事を思い出し、悔いる心が回線を開き、リタという形を通して全体と繋がる事ができた。
劇中での活躍
フェネクスとの一度目の遭遇では、大した収穫もなくフェネクスを見失ってしまった。
二度目の遭遇では、ヨナは乗機スターク・ジェガンの装備している海ヘビをフェネクスに引っ掛けることに成功したが、フェネクスの段違いの推力で振り回されシェザール隊から引き離されてしまう。
隊から引き離された先の暗礁宙域に、袖付きのムサカ級軽巡洋艦を発見したヨナは、フェネクスから聞こえるリタの声に従いこれを撃破。
破壊されたムサカの中から現れたヤクト・ドーガが、ハルユニットと合体するのを阻止しようとするが、追いついたシェザール隊隊長イアゴ・ハーカナに邪魔されてしまう。
合体が成功し、誕生したネオ・ジオングは、イアゴ機の機体制御をジャックし、ヨナと同士討ちさせようとする。ヨナは已む無く、イアゴ機のコックピットをビーム・サーベルで突き刺し、彼をネオ・ジオングの呪縛から解放した。
ビームサーベルを構え、ネオ・ジオングの正面に躍り出たヨナのスタークジェガンだったが、四基のアームユニットで機体を抑え込まれ、機体を圧壊されそうになる。寸前で強制解放レバーをつかみ引き上げると、爆砕ボルトを作動させ、コクピットハッチが外に向かって弾け飛びヨナは真空に吸い出された。
フェネクスに乗り込んだヨナは、機体の真の力を解放し、ネオ・ジオングを追い詰めるが、ネオ・ジオングの発動させたサイコシャードによって、アームドアーマーDE ビームサーベル、頭部バルカン砲などフェネクスの全武装を破壊され窮地に陥った。また、ヨナの感応波がフェネクスの五体の隅々にまで行き渡っていた為、武装が爆発した時の機体ダメージがヨナの肉体にフィードバックしてしまった。
既知の中で結び合わされたヨナとリタの手の中で『翼を広げた海鳥を象ったブローチ』が温かな光を発し、その光は二人を包み込んで、二人の魂が作り出した場(サイコ・フィールド)をまばゆく満たしていった。
フェネクスの右の掌が、ヤクト・ドーガのコアたる胸部装甲に触ると見えない波紋が広がって、それは機体の隅々まで伝播していく。ネオ・ジオングの展開していたサイコ・シャードは砕け散り、その欠片がフェネクスの背後に流れ込んで巨大な翼を顕現させた。フェネクスは、翼でネオ・ジオングを包み込むと跡形もなく分解してしまった。
リタと別れの言葉をかわし、フェネクスから降ろされたヨナは、自機を失い虚空に投げ出され身一つで漂流者となっていたが、同部隊のアマージャ、デラオに発見してもらい救出された。