カサレリア……
CV:中田譲治
概要
初登場は15話で、その後22話に登場。ウッソ・エヴィン初めて宇宙へと上がった際に、偶然出会ったザンスカール帝国のエースパイロットであり、後にウッソへと『戦士』としての心構えと、宙間戦闘のなんたるかを叩き込んだ人物である。
帝国に敵対する勢力からは、その狂暴な戦い方ゆえに「人喰い虎」の異名で恐れられている凄腕。それは発言の端々からも感じられ、一度標的にした敵は必ず仕留めるとしている。
しかし、彼個人としては義侠、部下からの信頼ともに厚く、ウッソもまた「確かに厳しい人です、でも狂暴な人というのとは違うと思います」と評した。
偶然によって一度は命を助けられたウッソに対して、戦場において再びまみえた際には“確実に殺せる状況”から解放したことで、「では行くぞ!リガ・ミリティアのパイロット!!」と言い放ち、今度はVガンダムを相手に、一切の手加減も慈悲もなく戦いを仕掛けている。
三度目の出会いでもある遭遇戦では、コロニーの残骸漂う暗礁宙域で、しかもゴッドワルド自身のアビゴルのみならず、部下の駆るゾロアット二機と共に、確実にウッソのVダッシュガンダムを追い詰めていく。
そしてウッソもまた命懸けで、「宇宙で戦う戦士の鉄則」を学びとっていくのだった。
戦士として
カイラス・ギリー艦隊戦において、“一通りの宙間戦闘”を経験しただけのウッソに対して、ゴッドワルドはモビルスーツとモビルアーマー双方の特性を有する『デュアルタイプ』アビゴルの機能を最大限に引き出し、加えて3対1の状況にも奢る事無くガンダムを確実に追い詰めていく。
ウッソもまた、Vダッシュという“1つの形態”にこだわる事無く、ボトム・リムをストリングスに絡め捕られた状況から、変則コア・ブースター(コア・ファイター+トップ・リム+ダッシュパック)となって機動力とコロニーの残骸を武器とし、決死の覚悟で反撃を試みる。
優位に戦闘を進めるゴッドワルドであったが、一瞬の攻防の末に形勢は逆転し、アビゴルはVダッシュのビームスマートガンにロックオンされてしまう――同時に、ウッソは「正面が取れてしまった……、あのゴッドワルドさんの……っ」と刹那の躊躇いを伴って。
瞬間、Vダッシュに襲い掛かるゴッドワルドの部下のゾロアット。瞬時に躊躇いなく撃鉄を弾くウッソ。
“知り合ってしまった敵”である自分には躊躇いを見せながら、“顔を知らない敵”は容赦なく撃墜してしまえるウッソの歪な覚悟に、ゴッドワルドは「お前に戦士の資格は無い!」と激高する。
その気迫に押されるウッソだったが、オデロ・ヘンリーク達“仲間”の乗る運搬船からの援護を受け、既に自分は『なりゆき』でVガンダムを操縦しているだけの自分では居られない事を自覚。今度こそアビゴルを撃墜してみせる。
それでも尚、アビゴルの機体から瞬時に脱出していたゴッドワルドは、Vダッシュガンダムのコクピットに取り付き「このモビルスーツをもらう!」と、外部操作によってウッソのコクピットを強制開放させる。覚悟を決めたウッソもワイヤーガンで対抗して弾き飛ばし、ゴッドワルドはアビゴルの二度目の爆発に巻き込まれ戦死した。
死の間際、ウッソはニュータイプの感応で、ゴッドワルドが自分を戦士と認めてくれたことを感じ取っていた。
……最後の最後に至るまで——至ってもなお、生きるために戦い続けたゴッドワルドの姿は、ウッソの心に深く焼き付いたのだった。
漫画版
コミックボンボン連載版では、『撃』と書かれた褌一丁で日本刀を携え座禅を組みながら空中浮揚している衝撃的な姿で登場。
キャラデザインも長髪にして凛々しくなったピピニーデン、あるいは次回作のウルベと似た感じの容体に変更されている。
TV版と同じくアビゴルに搭乗したが、武器はなぜか『ザンテツブレード』と名付けられた、日本刀風の装飾が施されたビームサーベルと、全体に侍を思わせるアレンジが施されていた。
というより、乗機と名前以外は別のキャラだと言ってもいい。
関連項目
ランバ・ラル:言うまでもないオマージュ元。
アンドリュー・バルトフェルド:同じくラルのオマージュとなるキャラで、こちらは「砂漠の虎」と呼ばれる。ゴッドワルドと違い主人公に敗戦したのが地上だったのもあって大怪我を負うも生き残った。