出演作品詳細、でありますか…?
『機動戦士Vガンダム』第49話「天使の輪の上で」(1994年3月11日放送)
外見ダ! 外見ダ!
ブルーのビキニの上下を金属のリングで留めた形をした扇情的な水着姿。
左わきには拳銃のホルスターが付いており、頭部には通信器具が付属している。
足元は青のブーツ、手首は青いリストバンドを着用している。
背中に背負ったスラスターは冨野監督の裏設定によれば酸素ボンベとエアバッグが内蔵されており、短時間ならエアバッグの中に入って宇宙活動が可能らしい。
武装は対MSバズーカで、V2ガンダムの追加装備であるリアクティブアーマーを自壊させる程度の威力を持つ。
この概要は絶対に白い奴に勝てる
隊長のネネカ・ニブロー率いる、総勢6人(隊長含めて7人)の女性兵士からなる部隊。
彼女たちはザンスカール帝国のMSパイロットの中でも、特に精鋭である、女王マリアの『近衛師団(インペリアルガード)』なのだが、帝国の最終兵器と言うべき要塞・エンジェル・ハイロゥ直衛任務を任されておきながら、V2アサルトバスターガンダムが要塞内部に侵攻したことに気づけなかった。
このミス(と言っても、V2ガンダムと主人公ウッソ・エヴィンの戦力がチート級で、『単機でザンスカール艦隊を抜けてくる』という常人の想像の範疇を越えた侵攻速度だった)を“ウッソの撃墜を最優先としている”カテジナ・ルースにより弾劾され、急遽MSから降ろされてしまう。
そしてメイン画像の扇情的な水着姿に全員着替えさせられ、あろうことか対人用拳銃と無反動砲一本だけ持たされて生身での出撃命令が下されたのである。
自分の部隊が全員女だからこんな格好にさせたのか、とカテジナに問い詰めるネネカだったが、
「左右の部屋には数万のサイキッカーが祈りを上げているのだ。体の痛みを感じつつ戦わなければ、サイキッカー達を殺すような戦い方しかしないだろう」
「この戦法は、絶対に白い奴に勝てる」
「ネネカ隊のその美しい姿は、白い奴のパイロットを幻惑させる効果があるんだよ」
と言われ、近衛師団=女王マリアの教え……マリア教の敬虔な信者でもある彼女たちは、生身のまま『究極のモビルスーツ』V2アサルトバスターガンダムの迎撃に向かったのだった。
は、裸のお姉さん達!?
エンジェル・ハイロゥ内部の通路を単独で進むウッソのV2ガンダムの前に、空のアインラッドが転がってくる。
疑問に思いつつもスルーした所に前からもう一台のアインラッドが出現。
双方に潜んでいたネネカ隊がV2ガンダムを挟み撃ちにする形で襲撃した。
無論その光景を目にしたウッソは愕然とし、ハロは慌てふためく。
以前にエンジェル・ハイロゥからの思念による幻覚(総集編とシャクティ・カリンの全裸)により、白昼夢と現実の区別がつかなくなった経験があるウッソは同様の現象を疑ったが、無反動砲の砲撃により追加武装が破壊され、現実であることを痛感。
「痛かったらごめんなさい!」という謝罪ともに、水着姿の生身の美女相手にモビルスーツの巨体を使った物理攻撃を敢行した。
生々しい悲鳴を上げて捻り潰されていく美女達。
最後まで生き残って砲撃を続けたネネカもビームサーベルに薙ぎ払われ跡形もなく蒸発した。
あまりにも無残な光景に、改めて現実であることを受け入れらなくなったウッソ。
そこに何故か味方機であるガンイージが抜け殻の様に浮かびながら現れる。
「こんなの夢だよ…そのガンイージだって、ジュンコさんかマヘリアさんが乗ってるんでしょ!?」
既に亡くなっているシュラク隊のメンバーの名前を挙げてしまうほど、ウッソの精神は疲弊しきっていた。
そしてそのガンイージに触れた瞬間、ガンイージはビームサーベルを振りかざして襲い掛かってきた。
「ウッソ!」 「カテジナ!」
ガンイージに乗っていたのはカテジナ・ルースであった。
この一連の流れは「ネネカ隊を犠牲にして疲弊させたウッソを味方機で不意打ち」というカテジナの作戦だったのである。
あまりに非道な仕打ちにウッソもカテジナを呼び捨てにするほど激高していた。
何かと衝撃的な鬱展開に定評のある『Vガンダム』という作品の中でも、一際異彩を放つこの戦闘シーンは、製作当時に諸事情で酷い鬱病を患っていたと言われている富野監督の精神状態が悪い意味で反映された結果だと見る向きもあるとか何とか。
究極形態であるはずのアサルトバスターおよびアサルトパーツの初登場回であるにもかかわらず、登場後1話も経たずに生身の兵士に破壊されるというスポンサーに対する嫌がらせのような展開も当時の監督らしい作風と言えるかもしれない。
メンバーだ、これは夢なんかじゃないぞ!
ネネカ以外のメンバーは名称、CV共に不明。
キャストにパイロットA(CV:荒木香恵)パイロットB(CV:まるたまり)が確認できるがネネカ隊のメンバーなのかは定かではない。
ネネカ・ニブロー(CV:横山智佐)
該当項目参照。赤髪なのですぐわかる外見。
青髪
黒人。青黒い髪を短く刈り込んでいる…か、纏めている。V2の頭突きを腹に受けて吹っ飛ぶ。
茶髪
長いポニーテールの人。V2の裏拳で「ブゲギャァ」と叫び吹っ飛ばされる。
おかっぱ
黒髪ショートボブの東洋人風の外見。色黒共々V2の肩にぶつかって吹っ飛んだ。ぶつかった速度はかなり遅かったので存命した可能性もある。
色黒
メンバー一の長身。巨乳でがっしりした体格の黒人女性。おかっぱ共々薙ぎ倒される。
色白
金髪をアップ髪にしている。V2のアサルトパーツを破壊した果報者。この人だけ明確な被弾描写が無い。
超モブキャラながら、何を考えたんだか『スーパーロボット大戦30』にネネカの側近として登場した。勿論生存したが。
金髪
いつの間にかコロニーの中でプカプカ浮いてた。上記の人に比べるとやや濃い色の肌。
余談、余談なんだーっ!!
- この衣装は後付設定で「近衛師団戦闘服」というカッチョイイ名称をもらっている。
- OVA『機動戦士ガンダム0080ポケットの中の戦争』では、冒頭でハイゴッグに搭乗したサイクロプス隊のメンバーの一人であるガブリエル・ラミレス・ガルシアが、コックピットにネネカ隊のそれに似た赤い水着を着用した女の子の写真を貼りつけていた。
- とはいえ『ポケ戦』は『Vガンダム』以前に制作された作品なので、偶然であろう。
- この話は後の作品でもネタにされまくっており、ことぶきつかさによる『いけいけ!ぼくらのVガンダム』ではちょうど7人いたので「プリティセブン」なる名称で登場し見開きの次のページで全滅した。
- 『ガンダムVSガンダム』ではウッソが女性パイロットの駆る機体に攻撃をする際には「痛かったらごめんなさい!」と言い、その後継作である『エクストリームバーサス フルブースト』では、未だにカテジナがネネカ隊に未練を持っているようなセリフを幾度となく吐いている。
- 『ガンダムビルドファイターズトライ』第10話でも登場した他、OVA作品『GMの逆襲』にてネネカ隊の水着を着用したガンプラマフィアの一員・ネネネが登場。スタイルを生かした誘惑攻撃でヤサカ・マオを虜にする。
- ちなみに「生身でガンダムに立ち向かう」という話は初代『機動戦士ガンダム』の第14話「時間よ、とまれ」が発祥である。
- こちらは全員男性でお色気要素は欠片もないが、ザク一機をおとりにワッパで突撃を行い、ガンダムの全身に時限爆弾を取り付け撃破寸前に追いつめている。
- 後発の作品でも『機動新世紀ガンダムX』1話では主人公が生身でチンピラが動かすMSジェニスを制圧している。
- YouTubeのガンダムシリーズ専門公式チャンネル「ガンチャン」では月一で特定のテーマに沿ったエピソード4話をピックアップする『ガンチャン夜会』という企画があり、2021年7月と2022年8月は『水着』をテーマに取り上げられたが、二年連続でこのネネカ隊のエピソードであるVガンダム49話が4話のトリを飾った。ガンダムシリーズで水着回というのは非常に限られているのもあり、ファンなら水着と聞いただけで「ネネカ隊出してくる気満々だろ」くらい定番になっているのだが、ここまで嬉しくない水着回もそうそうないであろう…。
関連画像もいたかーっ!
自分の隊が全員女だから、こんな関連項目になったのでありますか
機動戦士Vガンダム リグ・シャッコー(近衛師団機)
敵女 ビキニアーマー 色仕掛け リョナ
女ザコ ハニートラップ アニメじゃない
ガンダムにおけるみんなのトラウマ一覧
機甲猟兵メロウリンク:同作に登場するシュエップス小隊も、懲罰として機動兵器を取り上げられ生身で歩兵用の対装甲火器だけを持たされた部隊である。
ただ、こちらは逆に男しかいないばかりか主人公とその仲間である。
コロンビア:アニメ放送の8年後の2002年に、実際の南アメリカのコロンビア政府軍が(微妙に意味は異なるとはいえ)ゲリラ勢力の戦意を喪失させようと「500万枚の『水着のお姉さん』のビラ」をばら撒くというある意味ネネカ隊に通ずる計画を実行しようとしたことがある。なおこの計画は国防省公認であり、実践直前の段階まで進んでいたが、省庁の女性国防相に『女性蔑視だ』とブチ切れられたため計画は中止となっている。ネネカ隊も提案したのが女性じゃなかったらどうなっていたことやら…