曖昧さ回避
概要
ジオン公国軍が開発した機動浮遊機と呼ばれる陸戦兵器であり、一種のホバーバイク。
車体の前後に内蔵されたホバーファンを電動モーターで高速回転させて浮力を生み、浮遊しながらの高速移動が可能となっているため、機動力や走破性はジオンの陸戦兵器の中でも随一。
小型かつシンプルな構造ながら搭載されているエンジンは高い出力を持っており、最大で数十メートルの高度まで上昇することが可能な他、ペイロードにも優れた仕様となっている。
また、構造上静粛性にも優れており、主に偵察任務や補給任務に使用されたが、細かいカスタマイズが容易であり、各種武装を取り付けて強襲や味方部隊の援護に使われることもあった。
その高い利便性から戦後は地球連邦軍に接収されており、民間への提供・普及も行われている。また各企業も同種の機体を製造・発売しており、更にモータースポーツにも用いられ多くの愛好者を生んでいる(また中には軍の基地を襲う野盗が使ったケースも)。
後の時代の作品にも、後継機種や民間向け仕様と思われる同型が度々登場している。この時代ではホバーバイクのみならずトラックタイプやスタンド式など数多くの種類が存在しており「ワッパ」の名は小型ホバークラフトの代名詞として浸透している。
イラストはスタンド式のワッパ
時間よとまれ
実はこのワッパ、あのガンダムを窮地に陥れた事があったのだ。
それは『機動戦士ガンダム』の第14話「時間よ止まれ」ではジオン軍第4地上機動師団第908偵察中隊第2小隊隊長のクワラン曹長らがこの機体でガンダムの破壊を試みた事があった。
まずギャル軍曹の操縦するザクと、クワラン率いるワッパ部隊でガンダムを森林地帯におびき出し、物陰に隠れていたソル伍長率いる別のワッパ隊がガンダムの背後から接近し、ガンダムの各部に磁力吸着式のプラスチック爆弾を設置し、その後、爆弾を爆発させるために機関銃でガンダムを攻撃、シールド上部を爆発・破損させるが、ガンダムがシールドを振り回すことによる風圧で近づけずに撤退する。ちなみに爆弾は時限式でもあり、設置に難航した場合を考慮して30分後に爆発するようセットされていたが、その間にアムロの決死の作業でギリギリの所でどうにか全て除去された。
作戦は失敗したもののワッパとそれを駆るクワランは色んな意味でガンダムとアムロを追い詰めたと言える。
ちなみにこのクワランを主人公にした漫画『機動戦士ガンダムU.C.HARD GRAPH 鉄の駻馬』が存在する。
現実において
長くホバーバイクとして同様にホバーファンを用いた空飛ぶバイクの研究が進められている。
現在はクアッドローターのような安定しやすい構造も用いられているが、中にはワッパの構造に近い前後に備えたホバーバイクもある。
スタンド式のものもあり、フライングプラットフォームとして立乗りするものも作られている。