概要
ビキニアーマーとは、ファンタジー作品などで女戦士が身に着けているビキニタイプの鎧のこと。おっぱいと股間をカバーする部分が金属等で頑丈にできている。
肩当てやガントレット、ブーツ等肩手脚はフル防御されている場合も多いが、ビキニアーマー故胴体はビキニ一択である。これだけは譲れない。
一見実用性に欠けるように見えるが、機動性を重視するために軽装にするという意味ではあながち合理的な姿だったりする。
重要な話だが、盾と鎧を重複装備する必要性はあまりない。敵の攻撃を防ぐだけなら盾だけで十分事足りることが多く、逆に盾を持ちながら鎧を着ると重量オーバーで機動力が落ちてしまう。ゆえに防御性能と機動性能を両立するならば「盾を持って軽装」という姿が最も理にかなっている。
極論を言えば、盾さえあれば全裸でも問題はない。
・・・集団戦でなければ。
史実のBC225年のテラモンの戦いやBC69年のティグラノセルタの戦いでは、中距離から投槍を一斉投擲して敵の盾を封じてから、抜刀して切り込むというローマ歩兵の必勝戦法に嵌ったケルト兵やアルメニア兵は虐殺に近い蹂躙をされている。
元々、ローマ人はエトルリア由来の高い製鋼・金属加工技術を持っており、彼等の鎖帷子はケルトやアルメニアの武器を跳ね返し、逆にローマの鋼鉄製の剣の威力は凄まじく、防具無しでは士気崩壊するかやけくそになるかの二択しか無かった。
テラモンの戦いのケルト兵は鎧代わりの丈夫な革マントを装備していた部隊は何とかローマ軍の槍の一斉投擲に耐えたが、盾&全裸の部隊は開戦早々に大打撃を受けて、味方の足手纏いになる始末。
やはり、集団戦となると有効な鎧が配備されているといないでは大違いなのだ。
武器の威力が防具の威力を上回った近現代では鎧は精々榴弾破片や拳銃弾に耐えるボディアーマとヘルメットしか配備されていないが、戦車がいざという時の歩兵の弾除けとしてその代わりを果たしていると言える。
実際「ブレストアーマーだけ装備」と考えればお色気路線でなくても同じ様な装備をしているキャラは結構いる。なんなら男も普通にいる(さすがに鎧下は着ている場合が殆どだが)。
ただちょっとばかり肌面積が広いだけであり、それにしたって上半身裸で戦う奴らと比べれば一部分でも鎧を身に着けているだけマシとも言える(かもしれない)。あと弓を使用する際にも弦が直撃しても痛くないので便利なはずである。
一応、Youtubeでも考察する動画が配信されているので、一度見てみるといいだろう(設定で字幕あり、日本語翻訳にすること)。
起源
ウィキペディアとピクシブ百科事典では「詳細な考証はなされていない」と述べられたまま長期に更新されなかったが、インターネットで研究サイトが公開されたことによって、解消された。
これによると、1930年代にアメリカのパルプ・マガジン(フィクションを扱った雑誌の総称)内で変化が起こり、デザインが完成されたという、女性にも肌を晒し権力を付けたいの、解放的な意匠を込めて考案されたらしい。
ビキニアーマーに近い軽装は、古くは古代ローマの女剣闘士に見られた。彼女たちは、なんとビキニを通り越してトップレスで戦っていたのだ。先述の通り、盾を持ちながら鎧を着ると機動力を落として見世物にならないという側面があった。そういう意味では、実在して且つ歴史が深い文化だといえる。
『ドラゴンクエストⅢ』の女戦士
日本におけるビキニアーマーの金字塔的存在。
社会現象にまでなった原作ゲームの圧倒的知名度により「ビキニアーマーと言えば真っ先に例に出されるキャラ」として有名になった。
令和現在においても、ファンタジーRPGをテーマとした漫画では「テンプレ表現」として同キャラのデザインをオマージュした女戦士が登場することがしばしばある。
関連作品
メジャーからマイナーまでたくさんあり、現在も新キャラが各社から発表されている。昭和期から現在に至るまでのメジャー作品をピックアップすると以下のようなキャラがあげられる。
ゲーム・パチンコ
- 『ドラゴンクエストⅢ』の女戦士
- 『夢幻戦士ヴァリス』の麻生優子
- 『ゴールデンアックス』のティリス・フレア
- 『モータルコンバット』のリ・メイ
- 『カオスブレイカー』のフィーナ
- 『ドラゴンズクラウン』のアマゾン
- 『けものフレンズ』のインドサイ
- 『アズールレーン』のZ23のエンハンス失敗?!
- 『ファイアーエムブレムif』のシャーロッテ
- 『ロックマンXDiVE』の碧海装甲のアイコ、緋天装甲のシエル
- 『Fate/GrandOrder』のカーマ
- 『戦国乙女』の織田ノブナガ
- 『覇邪の封印』のメディア
- 『ゼルドナーシルト』のイザベル
- 『コード・オブ・プリンセス』のソランジュ・ブランシュフルール・ド・リュクス
- 『アレサシリーズ』のマテリア ※第1作目のみ
漫画
- 『うる星やつら』の弁天
- 『アウトランダーズ』のカーム
- 『ドラゴンボール』のチチ幼少期
- なお一部ゲームでは結婚後も着用可能。
- 『ザナドゥ ドラゴンスレイヤー伝説』のリエル、カーラ
- ゲーム『ザナドゥ』を原作とした漫画だが、一部の固有名詞以外は別物な内容。原作にはビキニアーマーどころかカーラ自体存在しない。
- 『遊戯王』のアマゾネス族
- 『BLEACH』のティア・ハリベル ※皇鮫后
- 『聖闘士星矢 ネクストディメンション』のラスクムーン
- 『マギ』のマイヤーズ
- 『べるぜバブ』のアギエル
- 『ONEPIECE』のレベッカ、バカラ、ジンラミー
アニメ
ライトノベル
- 『ドラゴンハーフ』のミンク
- 『新妹魔王の契約者』のゼスト
- 『駆除人』のアイル
- 『無職転生』のヴェラ
- 『追放者食堂へようこそ!』のケイティ
- 『宇宙一の無責任男』シリーズのアザリン、シア・ハス
- アザリンは原作のみ、 シア・ハスはアニメ版である『無責任艦長タイラー』のみ着用。
特撮・実写
作中でのパロディやコスプレで着用したキャラ
- 『Rio-RanbowGate!!-』リオ・ロリンズ・タチバナ ※11話
- 『めだかボックス』黒神めだか ※原作137話オリエンテーリング
- 『のうりん』木下林檎 ※アニメ3話
- 『Fate/GrandOrder』エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕
関連イラスト
関連タグ
鎧ドレス レオタ見せ衣装/ハイレグアーマー ヘソ出し セパレート
全身貞操帯:貞操帯と貞操ブラのセット。見た目はそっくり。最低限大切な部分(意味深)を守るという意味でもそっくり。用途がちょっと違うだけ。