概要
「シア・ハス」とは、「宇宙一の無責任男シリーズ:無責任艦長タイラー」の登場人物である。
なお、キャラクター設定やデザインに「三つのバージョン」があるため、それぞれに解説する。
原作版
原作初期シリーズ「宇宙一の無責任男」第4作目『無責任元帥タイラー』より登場。
代々ラアルゴン帝国に使えていた「私掠海賊」「黒雲ハス一家」の第十三代目当主。
なお「私掠海賊」とは「ONE PIECE」の「七武海」を想像してもらえるとわかりやすい。
妖艶な美女でありながら、女だてらに荒くれ男どもを顎で使う、男勝りのじゃじゃ馬娘。
左肩に「紅蜘蛛」の入れ墨があり、兜には猛牛のような角があしらってある。
先祖代々習い覚えたお家芸の海賊戦法で、駆逐艦「ガルギュラン」に乗り、勇猛果敢に戦場を駆っていた。
しかし「アシュラン戦役」の最中、惑星連合宇宙軍のマコト・ヤマモトと縁が出来て、彼の強さと可愛らしさ(!!)に惚れ込んでしまい、タイラー一派と呉越同舟の如く行動を共にする事になる。
ヤマモトに対しては基本デレデレで、シアが「マコちゃん」と呼び、ヤマモトが「止めてくれ」とたしなめるのがお約束。
かと思えば「戦闘モード」に入った時にはヤマモトを挑発したり、互いにかばいあったり、彼の制止に戸惑いながらも従うなど、ツンデレに転じることもある。
ヤマモトの方も「タイラーとの出会い以来の星回りの悪さ」を呪いつつも、なんだかんだでまんざらでもなく、「アシュラン戦役」後、結婚した。
それからの名前は「シア・ヤマモト・ハス」となり、地球に帰化し、惑星連合宇宙軍の准将となる。
そして「日々の闘争」に明け暮れながらも「惑星連合とラアルゴンの融和と結束を象徴する夫婦」となる。
なお、家事と料理の腕については、「香辛料の効いたラアルゴン料理の焦げた凄まじい臭い」が充満したり、「腕によりを掛けた結果、キッチンが戦場のようになる」ので、推して計るべし、である。
そして、その持ち前の気っぷの良さで「タイラーファミリー」の姉御的存在となり、カール・ビョルン・アンドレセンやボブ・キーナンやミッキー・クライバーン、そしてイサム・フジに慕われた。
後にヤマモトとは「颱宙ジェーン回避作戦」の真っ最中に、第1子のシゲチヨが生まれたのを皮切りに、1ダースの子宝に恵まれる事になる。
以下、ネタバレ。
息子のシゲチヨがタイラーの娘・キサラとの子ども、即ち孫の「エド」、をもうけたことにより(『無責任カルテット』)、「タイラー家にラアルゴンの血が入る」ことになる。
そして『無責任三国志』の主人公の一人である「イツマ・ウエキ・タイラー」に、その「ラアルゴンの血」が大きく発現し、彼女の「男性としての人生」を大いに支えることになる。
アニメ版
声:三田ゆう子
21歳。
神聖ラアルゴン帝国 第27銀河辺境方面 第66特派分遣艦隊所属 駆逐艦「ガルギュラン」艦長。
原作では「ラアルゴン帝国の提督の一人」に過ぎなかったのたが、アニメ版ではル・バラバ・ドムの直属の部下的立ち位置となり、「敵の女幹部」的キャラとなる。
ちなみに、原作以上にコスチュームが肌も露わになっており、しかも巨乳でグラマラスなキャラデザインとなっている。
駆逐艦「そよかぜ」に潜入した情報収集専用人造人間「ハルミ」に対し、ジャスティ・ウエキ・タイラーを捕虜とするよう命令し、その過程でタイラーと対峙することになる。
規律を重んじ、常に冷淡な性格。
ハルミのことも「単なる人造人間」としか見ていない。
「無能ならば、部下だろうと上官であろうとも容赦はしない」という考え方を持ち、タイラーと、ついでにヤマモトも「無能である」との評価を下した。
以下、ネタバレ。
原作とは異なり、アニメ版のシア・ハスは登場過程とキャラクター設定が大幅に変更となったため、マコト・ヤマモトとは「はっきりとした恋愛関係」とはならなかった。
それどころか、第23話「宇宙で一番長い日」では、シア・ハスはル・バラバ・ドムの副官的立ち位置となっていたが、終始、ドムやタイラーの「真意」を理解出来ず、
「タイラーを理解しようとするヤマモト」との対比するキャラクターとして扱われていた。
その後、特別編「ひとりぼっちの戦争」にて、少しだけヤマモトを認めたような様子はあったが(要はフラグ)、それからの進展は成らなかった。
ちなみに、原作ライトノペルのイラストが、原作続編シリーズである『無責任キッズ』から、アニメ版キャラデザイン担当の平田智浩へ変更になったのだが、
ヤマモトとは異なり、シア・ハスのキャラクターは、アニメ版の影響を受けることはなかった。
これはアザリンも同様なのだが、「姿見がアニメ版で、中身が原作版の「シア・ハス」が存在する」という、感覚的になんだかややこしい事になってしまっていた。
また、長男の「シゲチヨ」のキャラクターデザインの元となったのが、アニメ版デザインのヤマモトとシア・ハスとなり、
従って、原作続編シリーズでは、アニメ版のヤマモトとシア・ハスが夫婦である。
という更にややこしい事となっていた。
リライト版
リライト版では原作とは異なり、「アシュラン編」と「颱宙ジェーン編」をリライトしなかったこともあり、『真・無責任艦長タイラー』第3巻からの登場となっている。
アニメ版での「ル・バラバ・ドム直属の配下」設定や、グラマラスなコスチュームデザインの設定を踏襲しつつも、原作版での「元女海賊」という設定も併せ持った「原作版とアニメ版を混ぜ合わせたシア・ハス」となっている。
ヤマモトとの出会い方も、
「ヤマモトがシア・ハスの太ももに見とれていたら、自動翻訳機の機能が追いつかなくなるレベルの下品な言葉の応酬となる口喧嘩になってしまった」
という、原作版ともアニメ版とも異なるものであり、その発展の仕方や結婚に至った経緯や理由も異なっている。
ちなみにこちらのシア・ハスは、ヤマモトに対して「基本ツンデレ」である。
そして、シア・ハス姉御のこんな格好を拝めるのは、『真・タイラーシリーズ』だけ!!
と、さりげなくエピローグのネタバレをしておく。
関連タグ
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無責任艦長タイラー:アニメ版タグ及び作品総合タグ