概要
「カール・ビョルン・アンドレセン」とは、「宇宙一の無責任男シリーズ:無責任艦長タイラー」の登場人物である。
なお、キャラクター設定やデザインに「三つのバージョン」があるため、それぞれに解説する。
原作版
声:古田信幸
カセット文庫版:「厳冬惑星ホロシリの叛乱」
シリーズ第3作目『ワングの逆襲』より登場。
ハロルド・カトリの戦艦「フェンリル」時代の元上司。
通称「赤毛のエイリーク」。
カトリからは「カール」と呼ばれる。
『ワングの逆襲』における「信濃事変」により、ジャスティ・ウエキ・タイラーと縁を持ち、その幕僚となる。
主に艦長職を務め、「提督・タイラー、参謀・ヤマモト、艦長・アンドレセン」は最強のチームと謳われた。
「ヴァイキング」の子孫であり、赤髪赤髭の巨漢。
そして気心優しく気が利いて面倒見も良く、イサム・フジの兄貴分的存在となった。
その姿はラアルゴン人と並んでも見劣りせず違和感も無かったため、後にラアルゴン共和国(神聖ラアルゴン帝国)への「惑星連合からの駐在武官」となり、更には地球人としてはラアルゴン帝国史上初の、「皇帝陛下警護隊長」の官職を得て、ラアルゴン皇帝ルッチナ1世(アザリン)の傍らに立つことになった。
そして「アンドレ」と呼ばれる程、アザリンのお気に入りとなっていた。
しかし「颱宙ジェーン編」にて、「シード教徒」による爆弾テロからアザリンを庇い、殉職してしまう。
そして爆弾テロで失明してしまったアザリンの瞳に、アンドレセンの眼球が移植された。
以降、アザリンの目は「淡いブルー」となった。
以下、思いっきりネタバレのため、少し空欄を開ける。
その後「颱宙ジェーン回避作戦」の真っ只中、使用された特務艦「明石」に、「脳死には至らなかったため」(元ネタは「宇宙戦艦ヤマト」の沖田十三)、アンドレセンの脳が移植されていたことが判明、「思わぬ現場復帰」となった。
ちなみにもう一つの特務艦「須磨」には、同じく殉職したボブ・キーナンの脳が移植されていた。
ヒラガーぱねぇ。ていうか原作ぱねぇ(笑)
そしてその事実が明らかになったとき、タイラーの目には涙があったという。
アニメ版
声:柴本浩行
年齢28歳。
階級は中尉。
駆逐艦「そよかぜ」の内火艇艇長として、海兵隊員たち「そよかぜ」の荒くれ者どもを統率する。
海兵隊のリーダーであるミッキー・クライバーンはその相棒的役割となる。
通称「赤毛のエイリーク」。
髪は赤毛であるが、原作版とは異なり短髪であり髭もない。
「艦長が三日と保たない」駆逐艦「そよかぜ」の規律の乱れの元凶である古参兵たちのリーダー格として、
「そよかぜ」に配属となった艦長のジャスティ・ウエキ・タイラーや副長のマコト・ヤマモト、そしてユリコ・スターに初めは反発し、
タイラーやヤマモトに「プレゼント」と称した爆弾を送りつけたり(第3話)、「そよかぜ」内の反乱を指揮したり(第4話)、ユリコと腕相撲対決をしたりした。(第7話)
その一方で、ラアルゴンの軍勢と対峙した時には、惑星連合宇宙軍の軍人としての矜持をみせたりもしている。(第4話)
そして徐々に「タイラーのノリ」に共感し、その影響を受けるようになる。
ニヒルでクール。
そしてかなりのプレイボーイで女性経験も豊富だが、その一方で「そよかぜ」に搭乗した新人看護兵「ハルミ」に対しては、クライバーンと共にタキシードに着替え、花束を手渡し、その際に赤面してるなど、紳士的で純情な一面もある。
また、「脱ぎ癖」ネタがあり、
テレビアニメ版ED(こちらは正確には水着姿)やテレビアニメ版最終回、そして特別編「ひとりぼっちの戦争」などでヌードを披露し、その筋肉質な姿態を披露した。
そしてキャラクターソングでボーカルを多く務めたり、ドラマCDでは複数回の主役、「新OVAシリーズ」第3話「ハイテクの向こう側」でも主役を務めるなど、そのキャラクターがかなり重用された。
アニメ版のアンドレセンは、原作版のキャラクターである「ボブ・キーナン」と、原作版のアンドレセンを混ぜ合わせたキャラクターとなっている。
そしてpixivにはこのアニメ版アンドレセンのイラストが数多く投稿されている。
リライト版
だいたいのキャラクター設定は原作版と同じ。
第1シリーズである『真・無責任艦長タイラー』より登場しているなどの微細な変更と、
大幅に異なる点が二つある。
一つは「地球に亡命したラアルゴン人の末裔」になったこと。
『無責任黙示録』の主人公:平松巌がラアルゴンから地球に戻る時にその手助けをしたラアルゴン人「ピエル・アル・ドレス」が地球に帰化し、「ハンス・ビョルン・アンドレセン」と名乗るようになった。
本作のアンドレセンは彼の子孫となる。
そしてもう一つは同性愛者となったこと。
その相手はハロルド・カトリ。
ちなみに作中ではアン×カト。
そして作中では、タイラーを巻き込んでの愁嘆場(カトリがタイラーに惹かれてしまう)もあったりする。
そして本作の刊行当時、「はっきり書かれると衝撃」「友だちに勧められません(爆)」「自分はカト×アンです!」というお手紙もあったようである。
(作者のあとがきより抜粋。)
ちなみに「どうしてこうなった」かというと、
原作版での相棒役であるハロルド・カトリが、
(アニメ版のカトリは、原作版キャラクターである「グエン・ホー・ミン」要素が付け足された、全く別のキャラクターであるので注意)
原作続編シリーズにて、結婚し、子孫を残した結果、その子孫がことごとく不幸に見舞われてしまい(特に『カルテット』と『三国志』)、結果として「幸せになれなかった」。
その「不幸なカトリ」に対する救援策としての、
「それなら結婚せず子孫を残さなくてもいいから、気心の知れた相棒と、ずっと共にいられる未来」
という「ifストーリー」の一つであった、と推察される。
関連タグ
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