概要
ヌード(nude)とは、英語で「裸」「裸体」という意味の言葉。
pixivのタグとしては、人間系のキャラクターが衣服を一部または完全に身につけていない姿で描かれている作品につけられている。
ヌードの歴史
人間の裸を美しいものとして称える価値観は、古代のギリシアで生まれた。肉体美を誇るイベントとして全員が全裸で出場するオリンピックが開催されたり、多くの裸体像が彫刻作品として制作されたりした。
もっとも当初は、女性は裸を隠すべきだという価値観もあったため、オリンピックの出場者は男性に限られていたし、裸体像も男性のものだけであった。ヘレニズムの頃になってようやく、女性の裸体像もつくられるようになっていった。
しかし、キリスト教の保守的な性道徳によって支配された中世のヨーロッパ社会では、裸は淫らで猥褻な恥ずべきものであるとされ、人間の裸体を表現することは完全なタブーとなってしまった。
ルネサンスの時代が到来すると、古代の価値観が復興し、芸術家たちが再び裸体を表現できるようになった。有名な「ダビデ像」「ヴィーナスの誕生」「アダムの創造」などが制作され、ヌードは美術の王道になっていった。
ただ、男性画家が多くの裸婦画を発表していた一方で、女性の画家が男性のヌードを描くことは19世紀まで許容されていなかった。アンナ・リー・メリットが実在の少年モデルをもとに全裸の男の子を描いた「締め出された愛」(1890)を皮切りに、女性も自由に男性の裸を描けるようになっていった。
20世紀にはヌーディズムの運動も広がり、裸で過ごしたい人が裸でいる権利(ヌーディストビーチの確保など)や、自分の裸を写真や映像で表現し発信する権利が認められつつある。
R-18指定の基準
pixivでは、作品中で性器が露出している場合、R-18に指定することが基本とみなされている。
ただし、幼児向けの絵本でもシンプルな絵柄でおちんちんや女の子のわれめが描かれていることはあるように、画風や描き込みの程度にもよるので一律にR-18指定すべきとはいえない。
女性キャラクターの乳首が描かれている作品をR-18に指定する必要があるかについては、意見が分かれている。
ジェンダーフリーやフェミニズムの観点からは、「男性の乳首=健全、女性の乳首=わいせつ」とみなすことは性差別であり、ジェンダーステレオタイプ(男らしさ・女らしさ)の固定化にもつながるので、ふさわしくないという意見がある。
pixivの規約やガイドラインでも、明確な規定はされていない。
しかし、現在のところ大部分の作品がR-18に指定されており、事実上「男性器・女性器・女性の乳首のうち、いずれかの露出」がR-18指定の基準になっているといえる。
ちなみに美術館収蔵の裸婦画は芸術作品なので18歳以下の人が閲覧しても大丈夫・・・
だが、二次元(漫画、アニメ、ゲーム)の全裸系の絵は規制されている。
(同じ絵なのになぜ?)