「裸で何が悪い」「裸になって何が悪い」ではなく「裸だったら何が悪い」が正しい。当時は報道による表記揺れが多かった。後者はTシャツにもなった。
概要
2009年4月23日午前3時頃、東京都港区赤坂の檜町公園を全裸でうろついていた男性を、警察が公然わいせつ罪で現行犯逮捕する際に本人が発していたと報道された言葉。
この時に逮捕された人物こそ有名タレントの草彅剛であり、世間を驚かせた。
この時の草彅はもちろんシラフではなく、酒に酔いつぶれ酩酊状態にあった。
本人の記憶は定かではなかったが、知人の男2人女2人と飲んでいたことが明らかとなった。
事件の起きた檜町公園(東京ミッドタウン、防衛庁跡地)が草彅本人宅近くであった事が報じられたため、今までメンバーですら知らなかった住所が発覚。事件の全貌は以下のように推測されている。
- 自宅で友人と酒を飲み、トラブル又は酔った勢いから屋外に飛び出した
- 混乱して服を脱ぎ、全裸になり公園で騒いでいたところを周辺住民に通報される
- 警察と問答となり、「裸だったら何が悪い」と主張
- そのまま連行を拒否したため、公然わいせつ罪で逮捕され大騒ぎになった
他にも、「シンゴー!シンゴー!」などと叫んでいたと伝えられており、その場にいた友人の名前、又は所属していたグループメンバーの名前、又は韓国語で通報の意味を持つ言葉であるとされるが、本人の記憶にないらしく已然不明(本人は韓国語が話せる上、韓国籍の友人も多かった)。
また周辺住民の通報のきっかけは深夜3~4時の時間帯に奇声を聴いただけのものによるため、実際に本人の全裸を目撃したのは取り押さえた警官のみで、周囲の一般人に被害が発生する事態は免れている。
草彅からは飲酒運転となる基準の5倍の濃度のアルコールが検出された他、警察は当初麻薬の使用を疑っており、相手が大物芸能人であったことから本格的な家宅捜索や薬物検査が行われた。しかし結果は無証拠・無反応であり、逆に酩酊以外の何物でもないことを証明する結果となった。
世間には真面目で礼儀正しい性格の人物というイメージが定着している草彅だが、実は「酒を飲みだすと何をしでかすかわからない」人物であり、逮捕以前からファンや彼が出演する番組(「『ぷっ』すま」では特に顕著)をよく見ている視聴者の間では、かなり有名だった。
そのため世間では、彼を知らない人からは「真面目な彼があんな事をするなんて…!」という衝撃交じりの反応であったのに対し、知っている人の間では「ああ草彅ついにやっちまったか」という喜びや興奮を与え世間での反応が二極化する事となった。
その後草彅は不起訴(起訴猶予)処分となり、活動自粛1ヶ月ののち幾多の謝罪を経て活動を再開した。
ちなみに事件当時、ソロのメイン番組「『ぷっ』すま」を抱えていたが、当然コチラも出演自粛を余儀なくされた。
…が、逮捕直後の放映で相方であったユースケ・サンタマリアがオープニングトークで「ツヨシがやらかしましてね」と、盛大にイジくり倒した上で「早く戻ってこい」と励ましたことはファンの多くからも支持された。
なお、草彅自身はこの事件の後この後数年に亘り禁酒していたが、長年の付き合いがあるタモリに相談した上で2014年頃から酒を解禁している。
この事件はドラマ俳優としての草彅の役柄にも影響し、それまで上記イメージの”清廉潔白ないい人”から脱却し、「任侠ヘルパー」のような極道キャラもこなすなど皮肉にも演技の幅が広がったとも言われている。
ネットでは
例外はあったにせよ「基本的に真面目な草彅が全裸で逮捕」という強烈なインパクト、また「前転で10メートル移動」「脱いだ服は綺麗に畳まれていた」などツッコミどころも満載だったためか、この「草彅全裸事件」は、ネット上で見事にネタにされた。さらにはSMAPPA(スマッパ)や草ぬぎ剛と言った言葉も誕生した。
その後も後輩が酒で事件を起こした際も掘り返されたが、「被害者もおらず制作側やスポンサーへの迷惑もかけてないだけマシ」「「ツヨシがやらかしましてね」など、周囲の対応がよかった」「ツッコミどころとインパクト満載の事件の顛末」などの理由で何故か再評価され、現在では本人も後述の番組の他森且行との対談でネタにするなど、批判されるべき嫌な事件ではなく笑えるスキャンダルという扱いに近いが、未だ嫌悪感を持つものもいる。
(一時期)本当になってしまったコラ画像
当時そのネタの一環に地デジキャンペーンのポスターのセリフを「僕がもう、TVで見られなくなるんです。」と改変したコラが出回った。しかしそこから10年も経たない2017年9月から草彅が新しい地図として活動開始してからは冠番組が次々と終了しもっぱらインターネットのAbemaTV中心の活動となっていたため、皮肉にも2019年7月にジャニーズ事務所が独禁法違反で注意を受けるまで本当に地上波で草彅が見られなくなるという事態が発生してしまった(ただし稲垣香取共々CMには出演していたため完全に消えていたわけではない)。
江頭2:50
事件のあった当日、上述のネットの騒ぎに便乗して「江頭2:50、(「裸だったら~」発言に対し)『全くもってその通り』と擁護」という嘘ニュースも流れたが、実際は当時江頭本人が事件に触れるような記事は一切なかった。
「草彅」「全裸」というワードから江頭の名を連想し、いかにも本人が言いそうなセリフだったのもあって釣りに騙された人も少なくない。
そして、当事件から約11年が経過したエガちゃんねるで本人の口から初めて事件当時の出来事が語られた。当時江頭は「江頭2:50のピーピーピーするぞ!」収録中で、やはり東京スポーツの記者が取材に来ていたという。しかし江頭は何も語らなかったため記事にはならなかった。
さらに番組内では草彅の騒動に対し11年越しに本音を打ち明けており、「全裸なんかどうだっていいよ!草彅!もっと飲んで全裸になれよ!」と当時の釣りネタに当たらずとも遠からずな意見を述べている。
ネタになった例の事件
「お待たせしました。お待たせしすぎたのかもしれません。」
それから10年後、笑ってはいけない青春ハイスクールに出演した際、バイきんぐの小峠英二とともにパンツ一丁で出演(全裸監督のパロディ)。
例のことを小峠に突っ込まれていたが、草彅本人は反省しすぎて楽しいと、笑い話にしていたのだった。
そして1年後、笑ってはいけない大貧民GoToラスベガスにて、また同じように登場した。
結局どこが悪いの?
裸であることのどこが悪いのか、と聞かれるとズバリ「法律で悪い事と定められているから」であり、「人前(外)で裸になることは悪い事であるという文化」であるからに他ならない。(身も蓋も無い事を言うと「周りの人がそう言ってるから」という同調圧力。)実の所、海外でも特に暑い地方の古い民族衣装には男女問わずトップレスの物が多く、現在でもアフリカ奥地には裸にアクセサリーや腰蓑を身に着けただけの民族がいくつも存在している。より昔の時代となれば服という概念自体が存在しない。それでも生活に支障はなく、今まさに80億人もの子孫が地球上に暮らしている。つまり、裸で生活すること自体にはなんの実害も存在しないのである。日本でも江戸時代頃まではやはり男女問わず人前で裸になることは恥ずかしいことではなく普通の事だった。それが時代の流れにより世界ではいつの間にか人前で裸になることに嫌悪感が生まれ、日本でも明治維新により海外の文化が流入したことで裸に対する考え方が変わり、法律で悪事と定められるに至ったのである。
草彅は生まれる時代や場所を間違えてしまったのかもしれない。
関連タグ
地デジカ - 草彅の逮捕直後に発表され、草彅が地デジ推進キャラクターとしての活動を自粛していた間はほぼ代役同然の状態で活動していた。
動物:人以外はみんな裸で生きている。
ケモセーフ:動物だから裸でもいいよね。