曖昧さ回避
概要
大高忍による長編漫画であり、代表作でもある大作。『週刊少年サンデー』にて2009年27号から2017年46号まで、足かけ8年間連載された。アラビアンナイトを中心として、古の中華帝国、ローマ帝国などの古代文明をモチーフとした架空の世界を舞台とする物語となっている。また、ジンとして登場するキャラクターは「ソロモン72柱」に因んでいると思われる。
ゲーム版も発売されており、ニンテンドー3DS「はじまりの迷宮」や「新たなる世界」などがある。
2022年6月にミュージカルとして舞台化していた。
検索時の注意点
pixivで「マギ」と部分一致検索すると、「魔法少女まどか☆『マギ』カ」「レンタル『マギ』カ」のイラストも引っかかるため、完全一致検索やキャラ名と併用して検索するなどの工夫が必要である。
ストーリー
迷宮(ダンジョン)編
(単行本1~2巻、アニメ1~3夜)
第7の迷宮の周囲に広がる町、チーシャンに住む若者アリババは、御者のアルバイトをしながら迷宮を攻略して大富豪になる事を夢見ていたが、あと1歩を踏み出せずにいた。
そんなある日、彼は「ジンの金属器」を探して旅をしているという、謎の少年アラジンと出会う。彼の持つ笛に潜む「ウーゴくん」の力を目の当たりにしたアリババは、アラジンに共同での迷宮攻略を持ちかける。
草原編
(単行本3巻、アニメ4~5夜)
アリババと共に迷宮を攻略したアラジンだったが、迷宮から送り出された彼が姿を現したのは、遠い異国の地に広がる草原だった。そこに暮らす騎馬民族「黄牙一族」の集落に拾われた彼は、「ルフ」を見る事が出来る老婆に出会う。
そして同じ頃、黄牙一族と接触を試みようとする一団があった。
盗賊砦編
(単行本3~4巻、アニメ6夜)
アリババによって奴隷の身から解放された少女モルジアナは、故郷カタルゴに帰るため、ライラとサアサの所属する隊商と共に、カタルゴ行きの船が出航する沿岸の国バルバッドを目指していた。しかしバルバッドへ向かう道の途中に盗賊が居座っているために、隊商は道程の変更を余儀なくされ、バルバッドへの道は閉ざされてしまう。
そこでモルジアナは、盗賊団を退治してバルバッドへと向かうため、単身彼らの本拠地に乗り込むが…。
バルバッド編
(単行本4~8巻、アニメ7~17夜)
偶然の出来事から再会したアラジンとモルジアナは、共に旅を続けてきた隊商と別れ、それぞれの目的のため2人でバルバッドを目指す。旅の途中で彼らは盗人に身ぐるみを剥がされ困っているという「シン」と名乗る男に出会い、助けられた礼にと彼の宿泊するホテルへと案内される。
そこで何気なくアリババの事を尋ねたアラジンは、「怪傑アリババ」と名乗る盗賊が一味を率いてバルバッドを荒らし回っているという話を聞く。
シンドリア編
(単行本8~12巻、アニメ18~25・2期1・2夜)
実はシンは、七海の覇王・シンドバッドだった。シンドバッドの治める国「シンドリア」に招かれたアラジンとアリババとモルジアナは、シンドバッドから、世界を「堕転」させようと目論む組織「アル・サーメン」の話を聞く。そこでアラジン達は、王の側近・八人将らの下、来るべきアル・サーメンとの戦いに備えて修行を始めた。
そこに皇子の留学のために、煌帝国の一団がシンドリアへとやってくる。やってきた第四皇子・練白龍は、かつてアラジンが命を救った女性・練白瑛の実弟であった彼は己のある重大な目的を胸に秘め、シンドリアへとやってきたのだった……。
そんな折、アラジンたちの修業の成果を聞いたシンドバッドは、実戦も兼ねて「シンドリアの近海に出現した迷宮をアル・サーメンの勢力に発見・攻略される前に攻略してほしい」という指令を3人に下す。アラジン、アリババ、モルジアナは同行を申し出た練白龍とともに、第61の迷宮「ザガン」の攻略に向かった。
海賊討伐編
(単行本12~14巻、アニメ2期3~6夜)
見事、ザガンを攻略したアラジン達。しかし、快挙の喜びも冷めやらぬ彼らの前に、遂にアル・サーメンが立ちはだかる。同時期、シンドリアにはジュダルが現れ、シンドバッドへ敵対を宣言する。アル・サーメンの強力でおぞましい力の前に自分達の無力さを知ったアラジン等は、自分のすべきこと、目指すもののためにはこのままでいいのか、マギの言う「王」となるには何が必要なのかを考え始める。
シンドリアでの滞在の間に起きた彼等の中での変化、そして、国へ帰ることを迷い続けていた練紅玉の決意。彼等が選んだのは、道は違えど、己の目的の為に旅立つことだった。アラジン、アリババ、モルジアナ、白龍の4人はそれぞれ別の目的を持ってシンドリアを離れる。船旅に出た4人だが、その途中で海賊「大聖母(だいせいぼ)」の襲撃を受ける。さらに、最初の目的地であるアクティア王国の港町も襲撃され、子供達が連れ去られていた。子供達を救うべく、4人は沖合にある「大聖母」の砦に乗り込むが…。
マグノシュタット編
(単行本14巻~20巻)
皆と別れた後、アラジンは己の魔法技術の向上と闇の金属器の謎を調べるため、魔導師の国・「マグノシュタット」へと赴き、魔法学院の生徒として入学する。しかし、マギという稀有な立場を隠したアラジン自身の技術は大変乏しいものだった。劣等生クラスから研鑽を積んだアラジンは、見事、優等生として名を上げる。そこで見たマグノシュタットの「秘密」は、魔導師と非魔導師(ゴイ)を徹底的に差別化した階級制度であった。
学長・モガメットへ疑問を投げかけるアラジン。そして、学院でアラジンの友人となったティトスは己の立場と願望の狭間で揺れ動き、遂にはモガメットへ縋り、祖国・レーム帝国へ反旗を翻すことになる。
かねてからの軋轢の元、開戦したマグノシュタットとレーム帝国。魔導師と非魔導師の運命を決める戦争が始まる。
(この開戦時には第1夜から少なくとも2年以上の月日が流れている。)
アルマトラン編
(21巻 - 24巻)
2年ぶりにシンドリアに帰還したアラジン・アリババの下に練紅炎からの召喚状が届く。アリババは、モルジアナ・トト・オルバ達と共にバルバッドに向かうが、そこには過去の面影もなく煌帝国に占領された故郷の姿があった。紅炎から自身、ひいては煌帝国へ忠誠を誓うよう強要され、答えに窮するアリババ…。
そして遂に、世界の命運をかけたシンドリアと煌帝国の会談が始まる。レーム帝国や3人のマギたちも集合し緊迫する中、アラジンは生まれ故郷である異世界・アルマトランの真実を語り始める。
煌帝国編
(25巻 - 29巻)
アルマトランで起きたことを話したアラジンは、再び「黒の神(イル・イラー)」が出現することを防ぐためにシンドリア、煌、レームの三国に停戦協定を結ぶよう提案するが、会談の最中にジュダルが現れ、自身の「マギ」としての答えと言い放ち、攻撃を仕掛ける。そこへ煌帝国の敗残兵の一人が駆け込み、その場にいる全員にこう伝える。
「練玉艶が、息子の白龍に謀殺された。」
白龍は玉艶と手を組んでいる紅炎を殺し煌帝国を取り戻そうと考え、彼が居城を置くバルバッドを攻めようとする。アラジンとアリババ、モルジアナの3人はバルバッドを守るため、そして白龍を取り戻すために彼と戦う決意をし、バルバッドへと向かう。その頃、白龍は煌帝国の首都「洛昌」を奪還し、二つ目の金属器「ベリアル」を手に入れていた。
最終章
(29巻 - 37巻)
「華安平原の戦い」(煌帝国編)から3年後…暗黒大陸から帰還したアリババが目覚めたのは、大渓谷のユナンの家だった。ユナンは、まだ体を動かせないアリババに、シンドバッドが変えた今の世界について語り出す。
「国際同盟」を創設したシンドバッドは、これまで軍事力・国家権力が重視されていた世界の構造改革を進めた。まず「奴隷制・兵役制を廃止」することで民の平等と軍事費の削減を実現し、逆に魔法技術の発展に力を入れた。さらに「国家間の移住の自由」・「世界統一貨幣を制定」したことで商業が活発になり、“商会”つまり商人たちが力を持つ世界に変えていったのである。だが、アリババを最も驚かせたのは、商会が力を持ったことに伴い「シンドバッドがシンドリア国王を引退した」こと、そして帰還する1年ほど前から「アラジン・モルジアナ・白龍が失踪してしまった」ことだった…。
アラジン達の手がかりを手に入れるため、アリババはシンドバッドに会いに「シンドリア商会」の本社があるパルテビア帝国へ向かうことを決意する。
新たな旅立ちと共に、最後の物語の幕が開かれる…!!
外伝「シンドバッドの冒険」
週刊少年サンデー2013年23号より連載が開始された、シンドバッドを主人公とする物語。作画は大寺義史が担当しており、絵柄はプロトタイプ漫画の作者寄りになっている。
本編よりおよそ30年前をスタートとしており、シンドバッドの生い立ちとその過去を垣間見ることになると思われる。
アニメ版「マギ」のBlu-ray・DVD1巻限定版に、プロトタイプ漫画が特典として付属。2013年23~30号に本誌にて短期連載。その後裏サンデーに移籍し同年9月18日から2018年5月2日にかけて発表された。当初は隔週水曜日の更新だったが、同年11月20日より毎週水曜日の更新となった。
第3巻よりOVA付き特別版が同時発売されており、キャスト陣はテレビアニメと同じだが、スタッフ陣は異なる。
「マギ~~まじかるギャグ学園~」
さらにはコロコロコミックにも進出、同誌2012年11月号から2012年1月号にかけて掲載された。
アラジン達を小学生という設定とした4コマ・ショートコミック作品であった。
登場人物
メインキャラ
シンドリア王国
シンドバッド | ジャーファル | マスルール |
---|---|---|
CV:小野大輔 | CV:櫻井孝宏 | CV:細谷佳正 |
ヤムライハ | シャルルカン | ピスティ |
CV:堀江由衣 | CV:森久保祥太郎 | CV:大久保瑠美 |
スパルトス | ドラコーン | ヒナホホ |
CV:羽多野渉 | CV:杉田智和 | CV:藤原啓治 |
煌帝国
ジュダル | 練紅炎 | 練紅明 |
---|---|---|
CV:木村良平 | CV:中村悠一 | CV:日野聡 |
練紅覇 | 練紅玉 | 練玉艶 |
CV:柿原徹也 | CV:花澤香菜 | CV:伊藤美紀 |
練白瑛 | 練白龍 | 李青舜 |
CV:水樹奈々 | CV:小野賢章 | CV:瀬戸麻沙美 |
夏黄文 | ||
CV:鈴村健一 | ||
マグノシュタット
マタル・モガメット | マイヤーズ | ティトス・アレキウス |
---|---|---|
CV:チョー | CV:井上喜久子 | CV:松岡禎丞 |
スフィントス=カーメン | ドロン | |
CV:逢坂良太 | CV:増元拓也 | |
レーム帝国
アル・サーメン
※画面右側。
ジン
アルマトラン
他登場キャラ
TVアニメ
2012年から2014年にかけ、毎日放送制作TBS系列全国28局にて、2シリーズ放送された。両シリーズ共に放送期間は2クール。
第1シリーズ(副題『The labyrinth of magic』)
2012年10月7日 - 2013年3月31日に放送。全25話。
話の流れは「迷宮編」から「シンドリア編」まで。原作と比べて進行ペースがかなり速く、ストーリーの大筋は変わらないものの、改変箇所やカットシーンが多数ある。(第1話に至ってはまるっとカットされている)特に序盤と終盤にはその傾向が顕著に表れており、一部のキャラの性格が原作と異なっている。
第2シリーズ(副題『The kingdom of magic』)
2013年10月6日-2014年3月30日に放送。全25話。
話の流れは「シンドリア編」の迷宮帰還後から「マグノシュタット編」まで。第1シリーズに比べると物語の進行がゆっくり目であり、原作からの改変やカットされた箇所は少ない。また、一部にアニメオリジナルのシーンが追加されている。
スタッフ
監督 | 舛成孝二 |
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シリーズ構成 | 吉野弘幸 |
キャラクターデザイン | 赤井俊文 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
アニメーション制作 | A-1Pictures |
主題歌
オープニングテーマ
- 「ANNIVERSARY」(第2期第1クール)
- 作詞:マオ / 作曲:御恵明希 / 編曲・歌:シド
- 「光-HIKARI-」(第2期第2クール)
- 歌:ViViD
エンディングテーマ
- 「The Bravery」(第1期第2クール)
- 作詞・作曲・編曲:ryo / 歌:supercell
- 「エデン」(第2期第1クール)
- 作詞・作曲:太志 / 歌:Aqua Timez
- 「With You / With Me」(第2期第2クール)
- 歌:9nine
関連動画
関連イラスト
関連タグ
題材 | アラビアンナイト、中華帝国、ローマ帝国、古代文明 |
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原作者 | 大高忍 |
連載雑誌 | 週刊少年サンデー |
アニメ | 2012年秋アニメ、2013年秋アニメ、日5 |
派生 | シンドバッドの冒険、ミューマギ(舞台) |
用語 | ルフ、ファナリス、黄牙一族、霧の団、八人将、アル・サーメン、大聖母、ファナリス兵団、魔装 |
地名 | バルバッド、煌帝国、シンドリア、ムスタシム、マグノシュタット、レーム |
コンビ・グループ | マギのグループタグ一覧 |
NL | マギ男女カプ |
BL | マギ【腐】 |
公式企画 | マギポスター(現在は終了) |
二次創作 | マギ漫画 |
評価タグ | あなたがマギか、目からルフ |
※ネタバレ注意 | 110夜ショック、シンドリア商会 |
コラボタグ | Fate/Magi |
users入り
イラスト | 小説 |
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機動戦士ガンダムAGE(2011年秋、2012年冬春夏)→本作(ファーストシーズン)(2012年秋、2013年冬)→宇宙戦艦ヤマト2199(2013年春夏)→本作(セカンドシーズン)(2013年秋、2014年冬)→ハイキュー!!(2014年春夏)
関連サイト
多様な楽しみ方がある冒険×魔法×ファンタジーアニメ‐『マギ』