「俺みたいなクズでも崇高な何かになれるはずだ」
プロフィール
概要
アリババ・サルージャの親友。現在は、国軍や貴族の家を襲撃し国民に財宝を分け与えるなどバルバッド王国に反抗する義賊「霧の団」の幹部であり、実質のリーダー。
ドレッドロックスが特徴。面倒見がよく優れた統率力を持つ。
スラム街でアリババと共に兄弟のように過ごした。酒に溺れて我が子に暴力を振るう父(CV:間宮康弘)を持つ自身と、国王を父に持ち優しい母(妾)に育てられたアリババを比べて劣等感を抱き続け、更にアリババが去った後に行われたスラムの住人達の隔離政策の末に流行病で妹のマリアムを亡くして絶望に陥り、何の手も差し伸べなかった王宮への憎しみを強めることになる。
かつて、失踪していたはずがふらりと帰ってきた父をはずみで刺し殺してしまい、その時に父から「お前も自分と同じクズ野郎だ」と言われたことも劣等感の一因だった。
王宮への憎しみの感情をアル・サーメンに利用され、血を流すことなく革命を為したアリババに対してクーデターを起こし、それが失敗に終わると何もない自分にも力が宿りうることを証明するため自らに刀を突きたてて黒いジンとなる。
王族を恨んでいるため、理性を失ったジンの姿となってからも王族や王政に関わった者を殺そうと執拗に狙う。後にジュダルの力によって支配されアリババの「アモンの剣」を折るが、最期はアラジンのソロモンの知恵の力でジンの内部に入ったアリババによって「堕転」した魂は救われ、ジンの消滅に伴って死亡した。後にハッサン達によって彼の墓は作られたが、その遺体は煌帝国に回収された。
死後も、ルフの一部がアリババの体内に残っており、アリババがイスナーンから呪いを受けた時はその侵食を食い止めていたがアリババの魔力が変質することの原因ともなった。なお、形見の赤いピアスは現在もアリババが身につけている。
外伝にも登場。当時は6歳の幼い子供で、この頃はアリババと仲が良かった。
武器
- 黒縛霧刀(コクバクムトウ)
魔法武器で、闇の金属器の一つ。刀身から鉛の重さの黒い霧を出し、その霧で相手を捕縛する、巨大な球を作り押しつぶすといった攻撃をする。
本来の力は、「黒い器」の持ち主がその身を貫くことで自らを核として黒いジンを生み出すというものである。ジンの状態では、「重力魔法」や魔力を込めた「重力刀」を使う。
余談
名前の由来は『アリババと40人の盗賊』のアリババの兄・カシムから。その為、アリババの種違いの兄だと誤解している読者もいるやもしれないが、勿論アリババと血縁など無い。
また、副官であるザイナブは容姿が似ているがこちらも赤の他人。
また、15巻の「おまけまんが」で描かれた簡単な設定としては
- B型
- アニキ!と呼ばれる
- ワイルド
- めんどう見がいい
など。
後にアラジンは24巻のおまけ漫画にて、「理想の兄弟」としてカシムとアリババを挙げている。