概要
煌帝国の近くの大草原を放牧しながら暮らす遊牧民族で、白っぽい乗馬服に身を包んでいる。言うまでもなく煌帝国は歴代の中華王朝をモチーフとした国家であるため、此方のモチーフは間違いなく中華王朝と度々衝突したモンゴルをはじめとする北方系遊牧民族。人々は茶色っぽい髪をしており、他の民族に比べると頑丈で生命力が強い強固な肉体を有している。血族関係が強いが、よそ者であっても仲間と知れば裏切らない善良な人々である。
昔は騎馬民族として、大王チャガン・ハーンの下に『大黄牙帝国』を築いていたらしい(無論モンゴル帝国がモチーフであろう)が、現在は帝国としての面影はなく慎ましやかに暮らしている。また、近年では煌帝国による奴隷狩りにも度々遭っているようだ。
作中での活躍
第7迷宮「アモン」攻略後にぶっ飛ばされてきたアラジンを保護したのが彼らで、2週間後の定期キャラバンまでアラジンは彼らの村に宿泊することとなる。
そんな中、煌の第三王女・練白瑛が表れ、「保護」を名目に黄牙の冊封、任侠映画風に言えば「子分杯」を進める。当然黄牙はこれに反駁するが、白瑛傘下の将軍・呂斎は白瑛の命を無視し侵攻をかけようとして一触即発の空気が訪れ、煌軍は一時撤退。
その夜、アラジンは白瑛の元を訪れ、侵略を辞めてほしいと懇願する。白瑛は「平和な世界の為の協力の申し出であり、攻め滅ぼしたり隷属させたりする気はない」と表明し、一切の迷いのないルフからその言葉を信じたアラジンは黄牙の元へと帰参した。
しかし、帰ってきた村にはなぜか若い女性がおらず、村の男たちは煌に攫われたと判断し、怒り狂う。全面戦争を避けるために一人も殺さずに攫われた女たちを助けるため、残された轍を頼りに男たちは煌の軍勢を追った。
誘拐を行ったのは呂斎で、ドルジをはじめとした自警団は馬車を襲撃し、一人も殺さぬうちに女たちの奪還に成功。このまま戦い続けては先祖たちの思いに反すると悟った長老・ババ様は帰順を考え、若い衆たちもそれに従う。しかし、突然一本の矢がババ様の背中を射抜いた。矢は煌軍のものと一致し、黄牙の人々は煌への復讐の炎を燃えたぎらせる。
すべては呂斎の作戦であり、わざと黄牙を襲撃させることにより穏健派である白瑛に全面戦争を決意させるための罠であった。あくまで抗争を避ける意向の白瑛は側近・李青舜と共に黄牙への和平交渉に挑む。黄牙兵たちは白瑛たちに敵意を向けるが、一命を取り留めたババ様の一喝により火蓋は閉じられ、黄牙一族の帰順は決定した。
懲りずに呂斎は白瑛と青舜を口封じのために抹殺し黄牙の隷属を目論むが、アラジンの助太刀により呂斎とそのシンパは捕縛され、この一件は幕を閉じる結果となった。
関連人物