「…煌帝国を、滅ぼすことです。」
「アラジン殿、『堕転』はそんなに悪いことですか?」
プロフィール
出身地 | 煌帝国 |
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立場 | 煌帝国第四皇子 |
年齢 | 21歳(初登場時15歳) |
身長 | 165cm→172cm |
体重 | 58kg |
家族構成 | 実母、実姉1人、義兄・義姉複数 |
特技 | 槍術 |
趣味 | 料理 |
好きな食べ物 | 白瑛の手料理 |
嫌いな食べ物 | 白瑛の手料理 |
好きなタイプ | 凛々しい女性 |
嫌いなタイプ | 不真面目な人 |
好きな休日の過ごし方 | 鍛錬 |
弱点 | 冗談 |
CV | 小野賢章 |
最終回までのネタバレ注意! |
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人物
煌帝国の第四皇子。
煌帝国初代皇帝・練白徳の四子・三男。白徳と実兄の白雄・白蓮は幼い頃に他界しており、存命中の姉・白瑛を母親代わりに育った。現在は二代目皇帝・紅徳の養子に取られたために、継承権の低い第四皇子の立場になっている。
宮廷では白瑛とその付き人である青舜くらいしか親しい者はおらず、部下を大勢持つ紅炎たちと違い従者を連れている様子が見られない。
城の片隅で黙々と槍の稽古をしており、神官であるジュダルから迷宮攻略を熱心に勧められているが、にべもなく断り続けていた。
顔と体の半面を覆う火傷の痕、結い上げた長髪、兄弟に共通する先の分かれた眉毛と口元の黒子が特徴的な少年(青年)。父親似で、白徳や白雄とは瓜二つの容姿をしている。右目が青、左目が灰色のオッドアイ。姉と揃って作中随一の華やかな美形として設定されており、何気に本人もその自覚がある。
ザガン攻略後にイスナーンの術によって左腕を欠損(アニメ版ではイサアクにより切断)、煌帝国内戦決起時にアリババとの決闘で両脚を切断されたが、紅炎にフェニクスで肩代わりされ五体満足に戻った。
性格は生真面目で礼儀正しく、物事や人に対して誠実に接する。道理の合わないことを看過できず、良くも悪くも己の思う正しさを貫こうとする「痛いくらいまっすぐなルフの持ち主」。
普段は冷静かつ気丈に振る舞っているが、幼い頃他界した兄の立ち振る舞いを意図的に模倣しているためであり、実は心優しい性格で、泣き虫である。
しかしアクティアでアラジンたちと別れてからどんどん顔つきが険しくなり、煌帝国を脱してからは苛烈さや不遜さ、策略家の面が目立つようになる。これまでの苦難を乗り越えた三年後の世界では、精神的に安定した精悍な青年になった。玉艶や使命から脱却しやっと「煌のために生きる練家の一員」になったと言える。
武器は常に持ち歩いている青龍偃月刀を主に使用しているが、剣の扱いにも慣れている様子。
特技は魔力操作で、後述の「ザガン」の能力との合わせ技や、刃の周りに魔力の膜を張り切れ味の増強や保護を行うなど、幅広い使い方をしている。
彼の抱く目的は煌帝国を自分の手で取り戻すこと、及び練玉艶への復讐。
父と兄2人を殺した首謀者は、その存在を疎んだ玉艶の体を乗っ取ったアル・サーメンのトップであるアルバである。
実は白龍は二人の兄の死に際に瀕しており、白雄から玉艶の正体と真実と共に「必ず仇を取れ」と命じられて火事から逃がされた。
この事件で帝位が白龍に移るが、まだ幼く昏睡状態の彼に国事は不可能と判断され、二代目皇帝の座は紅徳に委譲。白龍が第四皇子になってからも国政に関わる権限は一切与えられておらず、城の隅で冷遇されている立場にある。ゆえに白龍は表向きは従順な態度を取りつつ、「兄の仇を討つため」「組織により腐敗した国を取り返すため」煌帝国の転覆を画策している。
しかしそれは国の地盤を揺るがし犠牲を伴うため、助力を求めたアラジンや白瑛など方々に難色を示されていた。
白龍本人も「勢力拡大及び世界統一による平和のためには、清濁併せ呑むのが正しい道なのではないか」「玉艶の復讐は本当に兄や国のためなのか」心の奥で葛藤しており、迷宮ベリアル攻略時に白瑛やモルジアナの幻覚としてそれを突きつけられる。が、「こんな怒りを抱えていては前に進めない」と堕転して完全に吹っ切れ、黒き王の器としてジュダルに選ばれる。
その後は南天山の基地を拠点に連日連夜準備を整え、激闘の末についに玉艶の殺害に成功した。
だが怒りを原動力としていたため、対象が消えて抜け殻のようになってしまい、考え込んだ末に誰もいなくなるまで怒りを向ける対象を選んでは滅ぼし、選んでは滅ぼしを繰り返す道を選択。紅炎を逆賊とし、国を割る戦争を起こす。
最中にアラジン・アリババとの決闘が発生、ジュダルを失い戦力を削がれる。それで勝敗は決まったかに思われたが、「当初の予定に立ち返る」と七海連合の手を借りて不本意ながら内戦には勝利した。
その後は自暴自棄気味になるも、敵将として捕らえられた紅炎との対話、アラジンやモルジアナからの叱咤、これまでの自分と経緯を振り返り復讐を終えることを決意。独力でルフを白に戻し、「これからは託されたものを守る」と第四代皇帝に即位した。
しかし平和になった新世界で商売を主戦とする情勢に国をうまく乗せられず、煌を衰退させてしまう。法を作り替えるなど必死に奔走してよくやってはいたものの、国内で多発したクーデターの責任を取って退陣。さらに玉艶から白瑛の体に移ったアルバにアラジンを狙われ、ザガンを携えて鬼倭王国に亡命、国際指名手配を受ける。
それから二年は鬼倭でアラジン・モルジアナと暗黒大陸に潜伏し、倭健彦相手に修行を積んでいたが、シンドバッドやアルバと決着をつけるべく本土に帰還。再びアルバと交戦し、白瑛の体を取り戻した代わりに乗っ取られかけるも、手足の移譲の際に紅炎のルフが混入したゆえ不適合となり逆にアルバを追い詰めた。
シンドバッドが「世界中の人々のルフを書き換える魔法」を発動した際は、堕転した経験ゆえに対象から漏れ、相棒のジュダルとアラジン・アリババに合流して聖宮に突入。シンドバッドの作った「ブァレフォールの迷宮」と「理不尽な世界では何を疑い何を信じるべきか?」という問いに挑む。
「世界をルフに還す魔法」が発動してからは、シンドリア上空でジュダルと共に天使や健彦を迎え打ち、後から駆けつけた本物の白瑛と共闘。「信じる正しさが変わっても」と金属器やマギシステムの無い世界に賛同し、迷宮の塔を破壊した。
聖宮崩壊後は金属器使いではなくなった。国の政治に携わり、皇帝である紅玉を支えて煌の再建に尽力している。
ジン
ザガン
第六十一迷宮に封印されていた、忠節と清浄の精霊(ジン)。金属器は青龍偃月刀。
孔雀の羽根のような飾りを付け、蓮の花を纏った奇妙な形の眼鏡のような仮面を付けた青年の姿をしている。
大の人間嫌いで、人間に対しては何かと嫌味なことを言う。しかしジンの役目としての王の選定に関しては真面目であり、契約後も白龍のことをからかったりはしているが、王の器として信頼している様子。
アモンとは師弟関係にあり、仲はよろしくない。
魔装後は体が黒い鱗に覆われ、孔雀の羽根のような飾りを纏った姿になる。偃月刀は両端に刃のある長槍に変化する。
魔法分類としては八型(命)の金属器で、植物に力を与え操る力を持つ。
通常は金属器が触れた部分の植物しか操れないが、白龍の得意とする魔力操作能力を組み合わせることで遠隔操作が可能になる。
ほか、空気中の微生物に力を与えて眷属として使役する、木製の義肢の稼働・変形、傷を塞ぐなど汎用性が高く、八型魔法の範疇であれば大体はこなせる模様。
作中で使用されなかったため、極大魔法の効果は不明である。
ベリアル
第六十八迷宮に封印されていた、真実と断罪の精霊(ジン)。金属器は左肩の肩当。ザガンと同じく分類は8型。
体に竜のような骨を纏った5つの眼を持つ精霊で、虚偽を許さぬ厳格な性格をしている。
この迷宮は足を踏み入れた者に、頭の中にある真実の感情を映した幻影を見せる。この空間で虚偽の行動をとることは許されず、嘘をつき続ければ傷がつき命を奪われてしまう。
能力は、対象の感覚に干渉し幻覚を見せること。
範囲は狭く、半径十m以内でしか効果はないが、長期間にわたって幻覚を見せることで対象の記憶を書き換え、別の記憶を固着させることもできる。
魔装後はベリアル同様体に竜のような骨を纏い、耳と背中にはコウモリのような翼が生えた姿になる。髪は白く変色して額には縦に二つの眼が開き、腕が四本に増加する。
武器は巨大な白い鎌。
技は「絶葬鎌(ベリオル・ゴルドレーザ)」。通常状態での視覚、聴覚などを支配する能力から更に踏み込んだ能力で、鎌で斬った部分の感覚を全て断絶し、亜空間に封殺することができる。外傷を負わせることはできないものの、感覚自体をこの世界から切り離してしまうため治療魔法で治すことは不可能。斬られた箇所は未来永劫動かすことはできなくなる。
極大魔法は巨大な骸骨の竜を召喚し、その咆哮が支配する領域内の人間の五感全てを喰らい尽くす「絶葬咆哮(ベリオル・ザウト)」。
また、『他の金属器との同時発動が可能』という特徴がある。これは全金属器の中でもベリアルだけが有する能力で、他の金属器と組み合わせることで能力の幅を広げることができる。
主な交友関係
実姉。玉艶が紅徳に擦り寄り疎遠になってからは、彼女を母親代わりとして育った。
非常に大事に思っておりガードが堅く、いわゆるシスコン。しかし国に対しての意向が食い違い、すれ違ってしまったことから道を違える。
自分のマギ。相棒であり理解者。
幼なじみでもあるため付き合いこそ長いが、アル・サーメンの構成員だとして拒絶しており、迷宮攻略の誘いを掛けられても応じなかった。
怒りを捨てられない者同士として結託してからは、かけがえの無い存在になる。
留学先のシンドリアで知り合った少女。
行動を共にするうちに惹かれていき、キスまでして強引に告白するも拒絶される。そして内戦終結後にされた宣言とアリババのプロポーズを経て完璧にフラれる。
仲は良好で未練もないが、何かと肩を持って気にかけている。
無視できない相手。自国を取り戻すことを目標とする王子として似た境遇ながらも、「きれいごと」を口にする彼に苛立ちと複雑な感情を抱いていた。
煌帝国編にて交渉が決裂・決闘に至った件は和解し対等な関係になったものの、一朝一夕で解消できるわだかまりではなく、二人きりになると双方態度がよそよそしくなる。ただし彼とモルジアナの仲が拗れると率先してイジりに回る。
国外のマギとして助力を求めていた存在。
アリババとジュダルを失った際に初めて腹を割って対話をし、三年の付き合いを経て「雑な関係」となる。口喧嘩が耐えないが気は合う、なんやかんや仲がいい友人。
義姉。新世界では国を守るために結託、アラジンを保護し、表と裏で煌帝国を支えた。聖宮崩壊後も皇帝である彼女を立て、国を復興することを目標としている。
ちなみにキャラとは直接関係がないが中の人同士が2020年にご成婚となった。おめでとうございます。
義兄。「いつまでも組織を排除せず恩恵にあやかる悪」として怒りを抱いていたが、彼も玉艶の前では無力であったことを終戦後に知る。
何かと相性の悪い相手。
練玉艶(アルバ)
実母。ルフが適合する己の肉体のスペアとして白龍と白瑛を生んだ。
「私のかわいい白龍」と侮られており、憎悪の対象として強く執着していたが、内戦を終えて前に進むために怒りを断ち切る。
最終章では思惑の裏をかいて翻弄した。
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自らの顔を焼いた怨敵を討ち果たす為に異国と手を組んで国を割る王子という、非常に多い共通点を持つ。
事情は異なるが、同じく家族を肉親である実の兄に殺害されており、白龍同様に復讐を誓っていた。ちなみに、アルマトラン編〜煌帝国編でのアリババと白龍の関係は、ナルトとサスケに通じるものがある。