「里がどんなに闇や矛盾を抱えていようと オレは木ノ葉のうちはイタチだ」
「弟はお前のような友を持てて幸せ者だ」
「見た目や思い込みだけで人を判断しない方がいい」
「許せサスケ… これで最後だ」
「火影になった者が皆から認められるんじゃない、皆から認められた者が火影になるんだ。...仲間を忘れるな。」
プロフィール
忍者登録番号 | 012110 |
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誕生日 | 6月9日 |
星座 | ふたご座 |
血液型 | AB型 |
性格 | 冷酷、怜悧(第一部) → 弟想い、自己犠牲的(第二部) |
身長 | 175.2cm(18歳) → 178cm(21歳) |
体重 | 57.1kg(18歳) → 58kg(21歳) |
好きな食べ物 | おむすび(こんぶ)、キャベツ |
嫌いな食べ物 | ステーキ |
戦ってみたい相手 | うちはサスケ |
好きな言葉 | 平和 |
趣味 | 甘味処めぐり |
忍者学校卒業年齢 | 7歳 |
中忍昇格年齢 | 10歳 |
CV | 石川英郎、寺崎裕香(幼少期) |
概要
センター分けの髪型とゴルゴ線が印象的な人物。
うちはサスケの実兄にして、弟・サスケにとっては因縁深い復讐対象でもある。
幼少の頃より木ノ葉随一の卓越した忍の才覚に目覚め、弟のサスケからも強い憧れを抱かれていた。しかしある出来事をキッカケにサスケを除く両親を含めたうちは一族の皆殺しを行い、木ノ葉隠れの里を抜けて暁に加入した。その事件を目撃したサスケからは両親ひいては一族殺しの復讐対象として激しい憎悪を抱かれるようになる。
前述の通り、うちは一族でも抜きんでた実力者で、歴史上数人しか開眼した者がいないとされる万華鏡写輪眼に目覚める。7歳で忍者学校を主席で卒業、8歳で写輪眼を開眼、10歳で中忍に昇格している。13歳の時には暗部の部隊長を務めていた。
父・うちはフガクからは時として何を考えているのか分からないと言われる事もあったがその能力は高く評価されていた。
自身もうちは一族でありながら、木ノ葉の暗部でもあるイタチはうちは一族を監視する里と、里の実権を握るためクーデターを企てる一族との双方から板挟みに合う形で二重スパイを行っていた。
最終的に「木ノ葉のうちはイタチ」として人生を全うする事を選んだイタチは、一族殺しの汚名を背負ってでも里の未来と平和を守った。
(イタチが起こした詳細な事件の真相に関してはイタチの真実を参照)
比較的初期のキャラクターで当初は敵として登場するも、本作のストーリー全体においては重要な立ち位置にいるキーパーソンと言える存在でもある。
本作の主人公であるナルトとサスケの双方に、忍の先輩として、兄として、それぞれに自分の経験や失敗から得た考えを説き二人の今後を後押しをすることとなる。詳細については後述。
来歴
- 一族殺し
とある日に一族からうちはシスイの殺害容疑をかけられた数日後、ある任務の元、父母はもちろん一族全員を殺害した。
その惨状を目の当たりにしたサスケに「愚かなる弟よ、このオレを殺したくば恨め!憎め!そして醜く生き延びるがいい…逃げて、逃げて、生にしがみつくがいい」と煽動し、復讐の念に取り憑かせた。
さらに一族に伝わる万華鏡写輪眼の開眼の条件が「最も親しい友を殺すこと」だと告げ、「いつかオレと同じ“眼”を持って、オレの前に来い」と言い残した。
親さえも手にかけたイタチだったが、愛する弟のサスケだけは殺すことが出来ず、里と一族両方の闇を一身に引き受け、涙ながらに里を抜けた。
- サスケの里抜けのきっかけ
抜け忍となり暁に加入したイタチは、干柿鬼鮫と共に木ノ葉崩しの直後、木ノ葉の里に姿を現す。
暁の目的は、人柱力であるナルトに宿る九尾の狐を奪うこと(=ナルトを殺すこと)だった。
それを偶然聞いたサスケが焦ってナルトを探し求め、やっと見つけ出すと、そこはまさにイタチと鬼鮫がナルトと対峙している現場だった。
ようやく見つけた復讐対象にサスケは感情が高ぶり千鳥でイタチを倒そうとするが、力の差は歴然。逆に一方的に手首の骨を折られズタボロにされてしまう。
終いには「月読」という幻術を掛けられ、イタチが一族を殺害している様子を見せ続けられ、深い精神的ダメージを負う。
イタチはサスケに「お前は弱い。何故弱いか、足りないからだ…憎しみが」と言い残し、更なる復讐心を焚き付かせ木ノ葉の里を去っていった。
これによりサスケはイタチの圧倒的な強さにまるで手も足も出なかった己に失望し、ナルトの制止を振り切って大蛇丸に力を求め、兄同様に抜け忍となった。
- サスケとの決着
木ノ葉が本格的に暁討伐を始める中、ついにうちはの聖地にてサスケと激突。
サスケに万華鏡写輪眼の真実を話し、永遠の万華鏡写輪眼を得るためサスケの眼を奪うと宣言しサスケに挑みかかる。
その戦いは熾烈を極め、月読や天照などの大技を使用。共にサスケに回避されるが、すでに薬で無理矢理延命していた体は限界に達しており、サスケの猛攻に防戦一方となる場面があった。
この戦いを覗き見していたゼツからは「様子がおかしい」「今の攻撃をイタチが避けられないはずがない」と言われており、客観的に見てもギリギリの戦いだった事がうかがえる。
天照の使用後は、戦闘中に何度も吐血しながらも、サスケの切り札である麒麟を須佐能乎で退け、チャクラ切れの隙を突いて、サスケの呪印に宿る八岐の術で再生した大蛇丸を、須佐能乎の能力「霊剣・十拳剣」で完全封印。サスケからこの呪印を取り除いてあげる事もイタチの目的の一つだった。
身動きのとれなくなったサスケを追い詰めるが、眼を奪うことはせず、残された気力を振り絞って微笑みながら「許せサスケ、これで最後だ」と最期に本当の自分を見せ絶命する。
表向きには殺戮を愉しむ殺人鬼の如く一族を滅ぼし、挙げ句は犯罪組織「暁」のメンバーとなり実の弟さえ私欲の為に利用しようとした冷酷にして残虐な男にしか見えないが、後にこれは木ノ葉ひいては太平の世のため、そして何よりもサスケを守るためであった事が、トビによって明かされる。
不発に終わりこそしたが、のちにトビからサスケを守るための天照をサスケの眼に仕込んでいたことも判明し、最期の最期まで弟を想っていたことがうかがえる。
- 暁での動向
暁に入ってからは干柿鬼鮫とツーマンセルを組み、鬼鮫を引き連れるようになる。先に所属していたイタチが鬼鮫を指示する立場にあり、鬼鮫もイタチの指示には従順であった。
鬼鮫は暁のメンバーはリーダーのペインを含め全員呼び捨てにしているのだが、イタチにのみ「さん」付けして呼んでいるなど尊重した態度を取っていた。
鬼鮫は死の直前にイタチの言葉を思い出しており、イタチも穢土転生で蘇った際に鬼鮫の死を知ると悲しむ様子を見せるなど、意外と良好な関係を築いていた模様。
両者とも本来は仲間を重んじる優しい心の持ち主だが、使命感で汚れ役を買い、里という大義のために感情を殺してでも非道な任務を果たしたという共通点を持つ似た者同士だったと言える。
アニメ『イタチ真伝』篇において、イタチの初期のツーマンセルの相手が枇杷十蔵であったことが判明している。
イタチは新入りということもあってか、十蔵の指示通りに行動し、暁の勝手を教えて貰っている。しかしそれも束の間、霧隠れの依頼の最中四代目水影との戦いで十蔵が死亡、相棒を失ってしまう。その後、同時期に同じく相棒を失っていた(故意的に相棒を殺した)角都と組むことになりそうになったが拒絶したため、角都からは反感を持たれている。
一方、大蛇丸はうちは一族であるイタチを引き抜こうと、イタチに対しツーマンセルを組もうと提案するが、既にツーマンセルを組んでいたサソリからは反感を持たれたり、十蔵からも指摘されるなど、散々であった。しかし当のイタチ本人はガン無視状態だった。
焦れた大蛇丸は一人になったイタチを、永遠の命に繋がる肉体として襲撃するが、イタチの持つ写輪眼の瞳力には及ばず、敢え無く破れ去る。この時、イタチは大蛇丸のことを「お前は欲望が足りすぎている」評している。襲撃に失敗した大蛇丸はすぐに暁を脱退、裏切り者として暁からも追われるようになる。
大蛇丸の脱退後、イタチは鬼鮫やサソリと共にスリーマンセルを組み、まずデイダラを勧誘する。この際に己の芸術に絶対的な自信を持つデイダラは、戦闘により崩壊した外壁から後光が射す形で仁王立ちするイタチに、芸術的神々しさ感じ嫉妬心を懐くようになった。その出来事が起因してか同じ写輪眼を持つサスケと対峙した際には、イタチ同様にムカつくと感情を吐露していた。
デイダラの暁勧誘成功後、次は不死身の肉体を持つ男飛段の噂が伝わり、イタチは小南と角都のスリーマンセルで飛段を勧誘することになる。この時、飛段の不死身の能力を写輪眼で解こうとしたが、原理は理解出来なかった模様(飛段には暁装束を着た三人を「楽団か?音楽ユニットか?」と揶揄され、角都=ベース、小南=キーボード、イタチ=ボーカルと称されている)。
- 第四次忍界大戦
うちはマダラ主導による第四次忍界大戦で薬師カブトの穢土転生によって長門と同様、二大戦力として蘇生される。
カブトの目論みに利用される形で同じ暁の元メンバー・長門と共に行動していた所をうずまきナルトとキラービーの2人と接触。
穢土転生で自身が蘇ってしまったことは完全な想定外ではあったものの、生前のイタチはシスイの眼を移植した口寄せ鴉をナルトに仕込んでおり、その万華鏡写輪眼の持つ「別天神」による「木ノ葉を守れ」という思考を支配する形で幻術による命令を組み込んでいた。
本来これは自分の死後にイタチの真実を知ったサスケが、今度は里に復讐心を向けた際に、イタチの眼に反応して発動するように仕込まれており、ナルトなら必ずサスケを止めに行くということと、サスケが自分の眼を移植することの二つを先読みした上で先手を打っていた言わば「保険」だった。
しかし穢土転生によってカブトに操られたイタチがナルトと戦う事になってしまい、事実を知らないカブトはイタチの万華鏡を発動させてしまった事で別天神が発動。結果として穢土転生を上書きする形で、イタチ自身が木ノ葉を守れという幻術に掛かりカブトのコントロールから脱した。
これについては、イタチの想定外だったとはいえカブト本人もコントロール下を抜けられた事に対して「こいつは普通の奴とはあきらかに違う!」と称していた。
その後、イタチは依然コントロール下にある長門を須佐能乎による十拳剣にて封印し成仏させた。長門と同様にナルトに全てを委ねたイタチだったが、特にサスケについてはもはや任せられるのはナルトしかいないと確信し、木ノ葉の先輩として、火影の夢を語るナルトのために火影になることへの重要さを説いた。
「〝火影になった者〟が皆から認められるんじゃない 〝皆から認められた者〟が火影になるんだ …仲間を忘れるな」
全てを託したナルトと別れた後は、自身は穢土転生の術を止めるべく使用者であるカブトの元へ単身向かう。その道中でサスケと再会し、穢土転生を解くために共闘することとなる。
かつて修行の際に獣を狩る為にサスケと共闘したことを思い出しながら、かつてよりも成長した弟の姿に、今度は表向きにも嘘偽りなく心から兄として感心している様子だった。
仙術を会得したカブトとの死闘の末、禁術であるイザナミを使い、カブトの精神を無限ループに閉じ込めることに成功する。その後、カブトを幻術にかけて穢土転生を解かせ大役を終えた。
穢土転生が解除された事により、イタチ自身もジワジワと消滅の時が近づき、残されたわずかな時間でサスケに幻術を使って一族の真実を見せた。
そして最後に「本当のことをほんの少しだけ」と前置きをして、これまで言えなかった本心からの言葉を遺すのだった…。
「お前はオレのことをずっと許さなくていい… お前がこれからどうなろうとおれはお前をずっと愛している」
こうしてサスケはイタチの本心に触れた事で迷いが無くなり、兄がうちは一族を滅ぼしてまで守ろうとした「里」とはいったい何なのかを知ろうとする。
復活させた大蛇丸の協力のもと、穢土転生の術により「全てを知る人間」である歴代火影達を蘇らせ、彼らから自身の知らないイタチのことやうちは一族について、そして「里」が生まれた成り立ちなど、全てを聞いたことでイタチへの理解を深めた。
それからサスケは、偉大なる兄の意志を無にしないためにも第四次忍界大戦に参戦し、同じくイタチから火の意思を受け継いだナルトと共闘し無限月読を解除した。
その後、よりイタチの遺した言葉を理解していたナルトとの戦いに負けたサスケは、考えを改め里を守るためにナルトに出来ない役目を果たす存在として生きる事を決め、ついにイタチの本懐は遂げられた。
使用忍術
火遁
- 豪火球の術
- 鳳仙火の術
- 鳳仙火・爪紅
水遁
- 水牙弾
- 水龍弾
- 水飴拿原(暁秘伝-神月イズモからコピーしたもの)
幻術
- 魔幻・枷杭の術
- 魔幻・鏡天地転
写輪眼
分身
- 影分身の術
- 烏分身の術
- 分身大爆破
封印術
- 転写封印・天照
- 十拳剣
テーマ曲
余談
- 史実による伝承
「狐の七変化、狸の八変化、貂の九化け、やれ恐ろしや」という諺が残っている。イタチのハイレベルな瞳力や眼力、幻術や戦闘能力は、まるでこの諺から由来しているかのようである。この諺は、実際に守鶴が用いている。
「サスケェ!“お前はオレにとっての新たな光だ!”」
普段は口数の少ないクールなキャラなだけに、そのキャラ崩壊とも言えそうな言動と表情が笑いを誘いネタキャラ扱いされてしまう羽目になった。
一種の『シリアスな笑い』だろう。
- 原作設定では
元・暁メンバーの大蛇丸は10年前に暁にてイタチと組んでいた。
単行本での大蛇丸の回想では、暁の衣装を着たイタチの幻術によって身体の動きを封じられ、更に左手を切り落とされている。この時の手はアジトに保管しており、小指に「空」という文字の入った指輪をしている。
イタチの力を目の当たりにした大蛇丸は「彼は私より強い」と悟り、暁を脱退。この時の体験がイタチの弟であるうちはサスケに対する執着に繋がった。
……が、公式発表の年齢から逆算すると、その時イタチは8歳。二部の時点から計算しても11歳。
この年齢の時にはうちは一族は滅んでいない。彼がうちは一族を滅ぼしたのは、最年少で暗部部隊長になった13歳の時。その後木の葉の里を抜け出し暁に入ったと描かれている。
よって10年前に暁に彼が入っているわけがない。
そもそも、後に発表されたスピンオフ作品やアニメの『イタチ真伝』編にてイタチとは組んではいないという事実が発覚した………。
大蛇丸の記憶違いなのか、作者と編集のミスか……恐らくは後者であろう。
後に、陣の書(第四次忍界大戦時準拠)で大蛇丸の暁脱退は7年前に修正された。
- うちは一族とナルトの関係性
来歴の項目にて前述したように火影の在り方について説いたイタチだが、その言葉によってナルトは火影への理解を深めることができ、やがて幼い頃からの夢であった火影となるのだが、劇中においてナルトはイタチと同じ一族の出である、うちはオビトからも己の過去の過ちを聞き、オビト自らが反面教師となって「お前は必ず火影になれ」と同じ夢を託されている。
元来、誰よりも愛に深い一族と二代目火影からは言われている通り、愛ゆえに闇を背負ったイタチとオビトだからこそ見出だせたものがあり、それをナルトが見聞きしたことと、加えて同じように愛ゆえに闇を背負ったサスケを友として強く関わり続けたことが忍としての器を大きくさせ、それが火影となるに十分な素養に成長したのだと言える。うちは無くしてナルトは火影になれなかっただろう。
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