大地(ガイア)が俺に耕せと囁いている
概要
白鳥士郎によるライトノベル。イラストは切符が担当。GA文庫レーベル。
2011年8月11日から1巻が発売されたが、2016年10月31日に刊行された13巻を最後に新刊は発売されず、未完結となっている。
県立田茂農林高校、通称「のうりん」を舞台に、農業に青春をかける高校生達の日常を描く。
作品のジャンルは「農業系学園ラブコメディー」。上述したキャッチコピーからも解る通りパロディネタが非常に豊富である。同じGA文庫からリリースされている「這いよれ!ニャル子さん」並といえばわかるだろうか。
基本的に登場する人物はほぼ全員が変人・変態である。
しかしながら扱うテーマは実際の農業に即しており、それにキャラクターたちを絡めて最終的にちょっと良い話に持っていくのが特色。なお著者は農業高校に連載前に長期取材に行っており、基本的にはフィクションだが時折実際にあった事、物をからめる。そのため笑い事ではない農業の現状など(特に主人公の両親のエピソード、国際競争力の問題、農政失策問題)は忠実に再現されている。
ただ、こうした努力にもかかわらず、登場人物の設定故に作者は「取材先に顔向け出来ないものを書いてしまった」という主旨のコメントを1巻の表紙折り返しで述べている。あまつさえ農業そのものを取り巻く環境自体に関しては、それはもう忠実に再現され過ぎているため主人公たちの将来に関してはリアルにミもフタも希望も無い描写がそれなりに多い。(しかもリアルさを求めて深掘りすれば深掘りする程に絶望が増している)
余談だが、マイナーな題材を、狂った設定と異様に細かい考証で書くのは作者の特徴である(前作「蒼海ガールズ」もパロネタこそ控えめであったものの帆船バトル+男の娘主人公+異常に細かい帆船戦闘に関する考証で三巻打ちきりであるがコアなラノベファンには評価されていた)。
2012年4月27日にHOBiRECORDSよりドラマCDが発売された。さらには、コミカライズやテレビアニメ化もなされている。
コミカライズ
GA文庫の版元であるSBクリエイティブの電子書籍雑誌『GA文庫マガジン』にて町田とし子によるスピンオフ作品『のうりん-野生(ガイヤ)-』が発表されている。
また、『ヤングガンガン』にて、亜桜まるが手掛けるコミカライズが、『ビッグガンガン』にて、琴慈によるスピンオフ作品『のうりんプチ』が、それぞれ発表されている。どちらも出版社はスクウェア・エニックスである。
『ヤングガンガン』のコミカライズこそ極力原作小説を忠実に再現してはいるが、ふたつのスピンオフ作品に関しては、キャラクターが暴走(特に農とベッキー)してしまっている。『ビッグガンガン』はよそ様だからある意味仕方ないとしても、『GA文庫マガジン』はオフィシャル雑誌であることを考えると・・・・・・。
テレビアニメ
2014年1月から3月にかけて東京MXテレビ、サンテレビおよびアニマックス、BS11、岐阜放送、テレビ愛知でTVアニメが放送された。なお作品舞台の岐阜県を放送対象地域とする岐阜放送では本放送終了後間もなく再放送が行われた。
登場する動物、特に良田胡蝶の飼う牛の描写がやたらリアル。
なお、1話で登場した「草壁ゆか抱き枕」が、受注生産品ではあるものの、実際に発売された。さらに、1話冒頭の草壁ゆかによるライブシーンは、中の人であるゆかりんのライブを完全に再現している。
主な登場人物
声の担当は全員テレビアニメ、ドラマCD版共に同じである。
畑耕作(CV:浅沼晋太郎)・・・主人公。超がつくほどのアイドルオタク。生粋の田舎育ち。
木下林檎(CV:田村ゆかり)・・・本作のヒロイン。実は元トップアイドルの草壁ゆか。
中沢農(CV:花澤香菜)・・・本作のヒロイン。耕作の幼なじみであり、耕作とは家族も同然。
過真鳥継(CV:羽多野渉)・・・同じ寮に住む耕作の親友。頭脳派だが、露出癖がある。
良田胡蝶(CV:井上麻里奈)・・・耕作・農・継のA組のクラスメイト。畜産専攻。巨乳のお嬢様。
戸次菜摘(CV:斎藤千和)・・・通称「ベッキー」。耕作の通うA組の担任教師。アラフォーの変態。
若旦那(CV:加藤英美里)・・・学校で飼育しているワラビー。胡蝶や耕作に懐いている。
鈴木燈(CV:大坪由佳)・・・「バイオ鈴木」の二つ名を持つ四天農の1人。BL好きの腐女子。
宮本林太郎(CV:檜山修之)・・・「ウッドマン林太郎」の二つ名を持つ四天農の1人。熱血漢。
花園カヲル(CV:谷山紀章)・・・「ローズ花園」の二つ名を持つ四天農の1人。ガチホモ。
金上虎於(CV:東内マリ子)・・・「マネー金上」の二つ名を持つ四天農の1人。商魂逞しい女性。
関連タグ
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