このゲームはやのまん(ジグソーパズルのメーカーとして有名)が1990年11月よりゲームボーイにて発売したのを皮切りにGBで3作品、スーパーファミコンで3作品を発売したアレサの一連をまとめてこう呼ぶ。
なお、アレサとは舞台となる王国の名称、およびその世界に存在する神のような存在の名称である。
作品リスト
ゲームボーイ
アレサ 1990年11月16日発売
アレサⅡ 1991年9月27日発売
アレサⅢ 1992年10月16日発売
スーパーファミコン
アレサ ARETHA the SUPER FAMICOM 1993年11月26日発売
アレサⅡ 〜アリエルの不思議な旅〜 1994年12月2日発売
リジョイス 〜アレサ王国の彼方〜 1995年4月21日発売
作品の解説
ゲームボーイ版に関しては一つの歴史の流れとなっており、アレサ王国の王女マテリアの物語となっている。
1993年より2作が発売されたスーパーファミコン版は、2作品は「舞台は同一ではあるものの、時間軸の異なる(未来)」話であり、主人公はアレサ王国の王女アリエルである。
なお、スーパーファミコン3作目のリジョイス 〜アレサ王国の彼方〜はゲームボーイ版の外伝的な作品でありジャンルも二人同時プレイが可能なアクションロールプレイングゲームとなっている。
これらのゲームは後にスーパーファミコンの三作目(おそらくは特殊チップ搭載、あるいは何らかの仕様のため)を除きニンテンドウパワー(1997年9月30日よりローソンの端末を用い、専用のROMを使いゲームボーイおよびスーパーファミコンのソフトの書き換えができたシステム、なお、2002年8月31日にローソンでの取り扱い終了、2007年2月28日までは任天堂のサービスセンターで取扱いされた)にて提供された。なお、バーチャルコンソール(Wii、WiiU、ニンテンドー3DSを対象とする、アーケードゲームおよび過去のコンシューマゲームなどのダウンロード販売)には採用されていないが、これは発売元のやのまんがコンピュータゲームから撤退した影響と思われる。
余談
- ゲームボーイ版の主人公「マテリア」は、ビキニアーマーでしかもTバックと言う格好だったが、シリーズが進むにつれて露出度が低下していった。この事を惜しがるプレイヤーは非常に多い。
- シリーズ皆勤賞は相棒である少年のような魔法使いの人形「ドール」で、リジョイスも含めて全部に出演を行っている。
- 全体的にかなり尖っており、ゲームバランスや、システム的に粗削りな部分が多い物の挑戦心溢れた部分が非常に多く、良い部分と悪い部分の差が激しい。そこに魅力を感じるプレイヤーも多かったのか、良くも悪くもゲームボーイで3作、スーパーファミコンで2作、外伝1作が出ている。
- テクニカルアタックと言った要素を入れたりしたほか、アレサ3ではチート級の攻撃「デスアタック」が実装されている。このデスアタックはラスボスだろうと発動すれば一撃で倒せてしまう物だが、当然ゲームバランスが壊れるので賛否両論である。
- 実はアレサⅠは防具が高いわりに防具に意味がないと言う罠がある。これは敵から受けるダメージが敵のHPの10%で固定されている為。更に先攻後攻に重要なAGLが下がる為、実質防具はデメリットアイテムですらある。設計ミスか仕様かは不明。
- ゲームボーイ版では、ファンタジー世界でありながらキャッシュディスペンサーが置いてある。(現金を預ける機能の無いATMだと思ってくれたら…。)武器防具の金額がかなり高いので、まずプレイヤーがやる事は、キャッシュディスペンサーからの借金である。
- ゲームボーイ版では広報用に漫画が出されており、何とあさりよしとお先生が描いている。しかも、1~3まである。
- 初期の頃はシナリオ的に粗削りであり、矛盾点も多いが、徐々に改善していった。SFC版では、まともなシナリオになった。反面、前回のゲームをやった事を前提として進むので前作をやってないと理解出来ない個所も多い。
- 3作続いたゲームボーイ版のアレサシリーズだが、アレサ3のエンディングは非常にあっさりとしたもので、やや肩透かし感がある。
- 外伝としたリジョイス以外は全員女性が主人公。子供向けで、かつ当時のRPGで女性主人公は珍しい(ファンタシースターⅠ等、無い訳では無い)SFC版では更に主人公が魔法使いであった。当時はRPGの主人公と言えば剣を持つ前衛職を設定される事が多かった。
- ゲームボーイ版で培ったノウハウを生かしたスーパーファミコン版は、360度の敵と戦う全方位バトルや、顔グラフィック&アニメーションが出て、仲間と話す様な形で表示される「相談」コマンド、出会ったモンスターが記録されるモンスター図鑑や、武器や防具の合成が出来る「ミクストフォーム」等のシステムを導入。また大容量を生かした世界観の表現で、まさに大冒険を繰り広げる事になる良作である。
- なお、SFC版のアレサⅡの最後は続編が出る様な匂わせがある物の、以後続編の話は無い。つくづく、やのまんがゲーム事業から撤退したのが惜しまれる反面、奇しくもSFC版アレサⅡの発売日の翌日には世界で爆発的に売れたプレイステーションが発売されている。プレイステーション登場で3D表現等、多彩な表現が可能になった物の、以降は高騰する開発費に苦しむメーカーも多く、ある意味では撤退は賢明な判断だったかもしれない。(一応、初期のセガサターンやプレイステーション向けにソフトを出してはいる。)
- GB版とSFC版を繋ぐドラマCDが発売されている。マテリアを三石琴乃が務めている他、子安武人、高山みなみ、緒方賢一、水谷優子、松井菜桜子、松本保典と言った、人気声優が多数参加している。
- リジョイスはジャンルが違う他、悪ガキチームが主人公。彼らが詐欺や盗みを行う事もあり、賛否が分かれやすいゲーム。ただし、SFCの末期に出た良質なアクションRPGなので、興味があったらプレイをお勧めしたい。
関連動画
リジョイス 〜アレサ王国の彼方〜
アレサ 魔法人形のレクイエム
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外部リンク
開発:日本アートメディア
販売:やのまん(ただしコンピュータゲームからは撤退)