概要
バトルストーリー
ゾイドの一種でゾイドブロックスの派生種と言える人工ゾイドの一群。
キメラブロックスの技術的なルーツはブロックスゾイド同様、ZOITEC社にあり、共通の規格で統一されたコアブロック・3種類のシステムブロック・フレーム・装甲・武装の各パーツをバラバラに分解し、用途に応じて自由に組み替える事が可能で人工ゾイドコアに遺伝子情報をプログラミングし、あらゆる生体の構成を認知させるという点ではブロックスゾイドと同様でだが後述の件でキメラブロックスでは人工ゾイドコアのプログラムにかけられたプロテクトが解除され、複数種の生体の攻撃性の高い部位を融合する事が可能なものとなった事で2種類の生物が融合したような形態のゾイドが誕生する事になり、これらのゾイドに用いられたプログラム「CHIMERA」からキメラブロックスと名付けられる事になる。
ちなみにロードゲイル以外は分類はキメラ型に統一されている。
共和国に先んじてブロックス技術に着目していたネオゼネバス帝国は、戦力増強とパイロット不足を補うため、これをより軍事色の強い自律行動型無人ゾイドとして運用する事を決定し、ZOITEC社に対しても半ば恫喝的なキメラ開発を要求した。
しかし、ブロックスの平和利用を願うZOITEC社はこれに反発し、ヘリック共和国への支援に方針を転換し、これにより共和国と帝国で異なる進化を遂げたブロックスの開発競争が始まったとされる。
当初は完全な無人機としての運用が考えられていたキメラであったが、ゾイドとしての闘争本能が制御用プログラムを侵食してしまい、敵どころか味方にまで襲い掛かり、さらには敵機・野生体を問わず、他のゾイドを取り込み自己進化を引き起こしてしまう危険性を秘めており、また個々での行動には対処できても、大規模な会戦には対応できないというデメリットもあったため、軍事的な利用価値は低く、そのため、ネオゼネバスでは司令母機を用意し、コントロールする方策をとることとなり、力押しの正面作戦等ではキメラブロックスを有効活用し、きめ細かな作戦が必要とされる戦闘では在来のゾイドを使い分ける運用を行っている。
第二次大陸間戦争終了後は生態系に及ぼす影響からこのキメラ技術は禁止され、ネオゼネバスと関連性のあるZi-ARMS社においても通常のブロックスゾイドであるパラブレードが開発されている。
ZOIDS CORE BOX付属の公式ファンブック5では少々設定が変更されている。
ファンブック5ではZOITEC社とネオゼネバス帝国との交渉は早々に決裂しており、ZOITEC社はネオゼネバスに戦力提供は一切行っていない。
ファンブック5ではこの時代に既にZi-ARMS社が存在しており、ネオゼネバスの思想に賛同したZi-ARMS社によって多数のキメラブロックスが提供され、人員が減っていく一方の共和国に対してパイロットを補充することなくひたすら戦力を拡大し続けられるという圧倒的なアドバンテージを持つに至った。
漫画・ZOIDS惑星Zi
上述のようにバトルストーリーでは人工生物であり、弱いが数が多いと言う機体だったが、本作では設定が大きく異なり、従来のゾイドを遙かに凌駕する最強兵器と言う扱い。
劇中では小型の機体が従来の大型機を圧倒、ワープのような速度で動き、大型ゾイドの自爆を受けてもパーツがばらけるだけでほぼ無傷であり、対抗できるのは対となる存在だけとなる。
また人工物ではなく、カノントータスを食べたハンマーロックがシェルカーンに変貌しているため、あくまで生物。ただしクローンで無尽蔵に増やすことが可能であるため、強くて多いと言う冗談にならない兵器と化している。
アニメ『ゾイドフューザーズ』
第二次大陸間戦争終了後にして古代虎編の世界(キメラ技術は禁止)であるこの作品で、リヒタースケールが自身の支配・統率計画「オペレーションジェネシス」のため、秘密裏に製造・量産した。作中では「キメラユニット」と呼ばれる。
キメラ達には「戦術AI」と呼ばれる、相手を効率よく撃破するという予め計算されたプログラムが搭載されており、パイロットを必要としない無人ゾイドとなっている。
戦術AIのデータを収集すべく、まずは試作機として「フライシザース」「シェルカーン」「デモンズヘッド」「ディプロガンズ」の4体を製造し、チーム・ブラックインパクトの再建を目指すラスターニの兄・レナートにバートンを通じて譲渡。
しかしマッハストームとの戦いの中で、強い衝撃を受けるとハイパーマグネトロンチャージャーに影響が及び制御不能となり、果てには完全野生化してしまうという欠陥が発見された。
4体のキメラユニットのデータを基に、さらに改良・進化した無人の量産型キメラユニット「シザーストーム」「レーザーストーム」、そして有人キメラ「スティルアーマー」を完成させた。
これらは究極のゾイドとして作られた「セイスモサウルス」のサポート機、そしてアルファ・リヒターがブルーシティの新市長となった後に改造した治安局のゾイドとして投入され、スティルアーマーは新治安局の鎮圧部隊「キュラッシャー隊」隊長のマービスに与えられた。
また、ロードゲイルが第1話から登場しているが、このロードゲイルはキメラでもユニゾンゾイドでもないという設定になっている。(バトルストーリーでもロードゲイルはチェンジマイズ体ではなく、優秀なキメラ遺伝子をかけ合わせて新たに生み出されたゾイドという設定)
作中で明確に「キメラ」と定義されたのは、前述の試作機キメラユニット4種と、完成形「シザーストーム」「レーザーストーム」「スティルアーマー」の計7種類のみ。