「美味しいアイスクリームだろ?」
CV:中村秀利
人物像
ザンスカール帝国軍大佐で、ムッターマ・ズガンに次ぐ地位を占める軍のナンバー2。
地球侵攻作戦の責任者を務めており、物語序盤から軍の会話によく名前だけは出てきてはいたが、実際に顔出ししたのは15話からである。
主な座乗艦はスクイード級戦艦「スクイード1」→アマルテア級戦艦「シュバッテン」。
宇宙艦隊戦を得意とする有能な指揮官である一方で、ズガンや宰相フォンセ・カガチをも追い落として ザンスカールの実権を握ろうという野心家である。カイラスギリー建設の指揮を執っていた人物でもあり、ビッグ・キャノン構想自体も主導していたらしい。
ファラ・グリフォンに宇宙漂流刑を言い渡した張本人でもある一方で、ファラを密かに保護して配下に置くなど野心のためには様々な手を使う。しかし部下の進言を極端に嫌う傲岸不遜な人物であまり大物という印象は感じられず、自己保身に走る傾向があった。更に、作中後半になると精神の平衡を欠き徐々に狂気に蝕まれていくこととなる。
カイラスギリー攻防戦にてリガ・ミリティアに敗北したばかりかザンスカール本国を空襲にさらした責任を負わされギロチンにかけられそうになるも、ウッソ・エヴィンらの犯行の混乱によって処刑は回避される。その後は軍に復帰してエンジェル・ハイロゥ護衛艦隊の指揮官に就任するが、カガチに対して麾下の艦隊共々反旗を翻してマリア・ピァ・アーモニアを拉致すると、戦場から離脱しようとする。
しかし拉致したマリアを持て余してしまい反乱は失敗。そもそもマリアの拉致前後から錯乱気味であり、有能さは何処へ吹き飛んだのか部下に八つ当たり同然の命令を下したり、艦隊に接近するリガ・ミリティア及び地球連邦艦隊の前に死んだはずのファラに頼ろうとするなど、すでに一軍の指揮官とは思えぬほど狂気じみた言動を繰り返していた。挙句の果てに座乗艦であるシュバッテンにV2ガンダムがとりついた際には逆上してマリアを射殺してしまうが、その光景を見て怒りに燃えるウッソの手によってビームサーベルでブリッジもろとも薙ぎ払われ死亡した。
艦隊もタシロの戦死及びシュバッテンの撃沈後、リガ・ミリティア及び地球連邦艦隊の集中砲火を浴びて壊滅した。
小説版では処刑前にカガチから「ギロチンに細工しておくので大丈夫」と聞かされており、カガチが刑執行前に執行人と細工についての打ち合わせも行っていたため、「国民を欺くための演技」として信用していた。だが刑の回避後にギロチンを調べたところ、実際には細工の類は施されていなかったため、カガチへの猜疑心を募らせて反乱を起こしたと設定されている。
末路も異なり、反乱時にカガチを毒針で殺害し、マリアをエンジェル・ハイロゥまで連れて辿り着いたところでズガンによって射殺された。