「自分の主義に反する作戦でも、自分の得になるというなら、やってみせるさ」
機体データ
型式番号 | ZM-S06G |
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所属 | ベスパ |
開発 | ベスパ |
生産形態 | 量産機 |
頭頂高 | 14.7m |
本体重量 | 9.8t |
全備重量 | 20.9t |
ジェネレーター出力 | 5,480kW |
スラスター総推力 | 80,970kg |
装甲材質 | チタン合金ネオセラミック複合材 |
固定武装 | 胸部バルカン砲×2、ビーム・サーベル×2、ビーム・シールド、スパイクアーマー |
携行武装 | ビーム・ライフル |
概要
モトラッド艦隊配備のため、ゾロアットを陸戦用に再設計したバリエーション機。このため型式番号はZM-S06G──ゾロアットの末尾記号「S」(宇宙用)を変更しただけのものが割り振られている。
右肩にショルダーアーマー、左肩にスパイクアーマーを備えるという、かつての名機ザクⅡを彷彿させるレイアウトとなっている。
本編初登場は第34話から。主なパイロットはゴズ・バール、カテジナ・ルース。一時的に潜入したアドラステア脱出時にオデロ・ヘンリークが乗ったこともある。
ゲドラフと同様、アインラッドの使用を前提とした改修が行われている。従来のベスパ陸戦型モビルスーツの特徴であったビームローターを不採用とし、空間(宙間)戦闘用のサブスラスターは防塵装甲で覆われ、空間用のプロペラントタンクは撤去された。頭部は構造が単純で抗堪性の高いモノセンサーへ変更。ジェネレーターは空冷方式を取り入れ、原型機と同モデルながら出力をアップさせるなど、徹底的に“割り切った”再設計を行うことで大幅な性能向上を果たしている(一部には最新アーキテクチャを取り入れてもいる)。
スペックは最新量産機リグ・シャッコーより劣っており、さらにゲドラフと異なり左腕にしかビームシールドが無いためアインラッド使用時のシールド展開にも弱点がある(付け加えると頭頂高不適合のため中腰での騎乗となり、重力下では脚部パーツに負担をかける)。装甲に至っては新規素材の採用を見送られてしまうなど、半ば『数合わせ』としての性質を含む機体である。
これは、上層部にとっては「地球クリーン作戦」自体が「本命」に対する“目眩まし”の位置付けであり、多少の損耗を承知で暴れさせることで、地球連邦軍・政府高官(の血縁アースノイド)を恫喝して停戦協定を結ぶことを目的としていたためである。
しかし、傑作量産機をベースにしている故の信頼性、生産ラインや部品を共有できる整備性の高さ、高い負荷がかかる腰部~脚部パーツ調達の容易さなど、最前線のパイロットやメカニックからの評価は好評であった。地球という高温多湿、あるいは煤塵の舞う悪環境下でも高稼働率を維持できたため、多数の部隊に配備されたという。
また、特筆すべきスペックを持たないという点に関しても、あくまで『ザンスカールの新型』としては控えめということであり、ジェムズガン等の旧型機を圧倒でき、パイロットや戦術次第ではリガ・ミリティアの機体とも互角の渡り合える性能を持つ。
実戦では、本機の性能を大きく上回るはずのV2ガンダムと互角以上に善戦し、停戦協定後引き続きゲドラフとともに多くのゾリディアが最終決戦で投入されるなど、『アインラッド』と『優れたパイロット』さえ揃えば十分に通用する優秀な機体性能であることがうかがえる。
機体の拡張性はゾロアット同様に高く、オプションでガトリングガンやビームストリングスを装備可能。これらのオプションを装備した仕様をゾリディア強化タイプ(ゾリディア改)と呼称する。さらに砂漠戦用のゾリディア・デザートなどのバリエーション機も存在する。
武装
腹部バルカン砲
腹部両脇に固定装備された4砲身のバルカン砲。
ビーム・サーベル
ゾロアットから引き続き装備。胸部上の「襟」に相当する部位に2基が格納されている点も同様である。
ビーム・ライフル
イエロージャケットが、シャッコーなどの試作MSでテストしていたモデルを量産したもの(ゾリディア専用設計品は製造されなかった)。
通常はセンサーがバレル内に収納されているが、使用時にポップアップする。
ビーム・シールド
地球連邦軍の量産機と同様に、左前腕部に固定装備されている。
発振器が大型である分強力になっており、盾としてより、大型ビームカッターとしての機能に重点が置かれている。
アインラッドの非防御範囲である側面からの攻撃を防げるが、右側は展開できない(右肩には実体型のショルダーアーマーが装備されてはいる)。
スパイクアーマー
左肩に装備。格闘戦時に用いられる。
立体物
放送当時1/144が出たほか、なんとザンスカール帝国側のモビルスーツで唯一HG 1/100が出ている。
主人公が最初に乗ったあれや序盤でも大量に出てきたあれ、全ての礎になったあれやラスボスのあれを差し置いて、なぜこのようなチョイスになったのかは不明。
しかし、HG1/100はサイズ故かオプションがビームライフルくらいしかなく、プレイバリューは武装が豊富で強化装備のオプションも付く1/144のほうが高い。
カプセルフィギュア「ガン消しシリーズ」にラインナップ。
※現在、入手困難
関連動画
関連項目
原型機
モトラッド艦隊配備機
その他
もしかして→ソリティア