地球消滅―――
概要
機種はゲームボーイアドバンス。2003年8月8日発売。
チェンゲこと『真ゲッターロボ 世界最後の日』が初参戦したり、意外なキャラクターやメカが自軍に参入することで有名な一本。
ミニゲームとして「ツメスパロボ」がシリーズ初登場。
また、オリジナル機体(主人公機)の最強武装に専用のBGMが実装されたのもこのスパロボDが初である。
非常に人気のあるスパロボDだが、難易度は任天堂携帯機スパロボの中ではかなりハードとなっており、初心者には向かない。
ストーリー
宇宙歴と言う時代。109年のゼントラーディ戦争、123年の月面インベーダー戦争、129年の一年戦争、133年の早乙女博士反乱事件、137年のグリプス戦役、138年のアクシズ戦争……幾つもの戦乱を乗り越えた先でも、地球人類の争いは続いていた。
宇宙歴145年に秘密組織OZのクーデターにより地球統合政府が打倒され、新たな地球圏統一政府が樹立。この混乱に乗じてザンスカール帝国が地球への侵攻を開始し、シャア・アズナブルがネオ・ジオンを再建、新たな宇宙戦争が始まる。
そして迎えた宇宙暦146年、ネオ・ジオン軍による地球へのアクシズ落下作戦の最中、南極で謎の現象が観測され、その直後、地球は消滅―――。地球圏を襲うかつてない危機を前に、争い合っていた人々はやがて手を取り合い、ノヴァンブル条約同盟軍と、その精鋭部隊「ブルー・スウェア」を結成。人々は一丸となって、この危機に立ち向かう。
参戦作品
作品一覧
★は初参戦作品。
解説
宇宙世紀ガンダムシリーズは今回をもって、任天堂携帯機シリーズから一時的に離れる。
後にBXにて『機動戦士ガンダムUC』が参戦するというかたちで復帰するが、あくまでUCであってアムロなどは当然ながら出てこない。
久々に『ガンダムW』がテレビシリーズで参戦しているが、前半のストーリーは終了している扱いで、ウイングガンダムなどは残念ながら登場しない。
『メガゾーン23』は今回が唯一のスパロボ参戦となっている。たった1話に押し込めてストーリー再現し、他作品の要素が全く介入しないため「隔離再現」とも呼ばれて不満点として語られることも少なくない。
ただし、それ以後は普通に会話に参加し、バイク型メカが登場する『Vガンダム』とのクロスオーバーもあるため、一概に冷遇されているとは言い難い。
『THEビッグオー』の舞台である街「パラダイムシティ」は完全に省かれているが、登場人物らは要所で見せ場があるため存在感はある。また、ドロシー1やイールは現在でもスパロボDにしか登場しておらず、同作がクローズアップされるZシリーズにも姿がない。
登場人物
主人公
リ・テクノロジスト
敵(ルイーナ)
登場兵器
リ・テクノロジスト
ルイーナ
ストーリーの特徴
本作はシリーズの他作品と比較しても、他シリーズ以上に原作で主人公達と敵対していたキャラクターが仲間になる展開が多く見られ、また、そのキャラクター達が原作以上にキャラクターに補正(いわゆるスパロボ補正)が働き活躍する展開も多い。
その最たる例がシャア・アズナブル。無論、クワトロ・バジーナではなく、『逆襲のシャア』にネオ・ジオン総帥として登場するあのシャア総帥である。
本作でのシャアは、アムロとの決着に固執せず、むしろアクシズ落下作戦に際し、OZのクーデターにより統合軍を追われた彼とブライトに協力を要請している。その際、作戦に巻き込まないよう事前にブライトの家族を宇宙に上げる配慮も見せた。
交渉が決裂した後は2人を監禁し、アクシズ落としを成功直前まで運ぶも、ルイーナによる地球消失により作戦は結果的に失敗。以後は事態を収拾すべく、地球潰しを行った事への怒りをぶつけられるもアムロやブライト達と協力関係を結び、敵対していたOZやザンスカール帝国に対しても一時休戦と同盟を持ちかけ(ザンスカールからは拒否されたが)、やがて数多の侵略者達から地球圏を防衛すべく各勢力とノヴァンブル条約を締結、同盟軍の中心人物として終始活躍する。
私情に囚われアムロに「情けない奴」とまで言われた原作とは大きく印象が異なっている。
また原作では大して印象の残らない敵役の一人でしかなかったギュネイが男主人公ジョシュア・ラドクリフの親友にして相棒の一人として活躍するという厚遇を受けていたり、カテジナさんとクロノクルがウッソと和解したりと、「きれいな××」な展開が多数登場。スパロボのif展開を最大限に活かしたこのストーリー故に、OGシリーズに参戦した今でも声付きでリメイクを希望する声が高い程。
一方で地球がゲッター線の汚染により荒廃状態にあったり、台詞こそないもののウッソの「母さんです」イベントが再現されたり、主人公も素直なハッピーエンドとは呼べない結末を迎えるなど、シナリオ自体は全体的に重く暗い空気が漂っている。
特に前作『R』がスパロボ史上最悪のオープニングから過去改変に伴いスーパーハッピーエンドになったため、落差が激しい。
その他
- 敵の反撃行動パターン選択が他作品と比べて賢く、次の通常攻撃が命中すると撃墜される場合は防御することが多い。この防御選択は主にリアル系のネームドが行うが、中盤以降は雑魚もしてくるようになる。スーパー系は雑魚・ネームド共に防御行動は一切取らないが、例によって体力が多いのでその点は注意。
- 周回特典により初めの数周はともかくクリア回数をこなせばこなすほど難易度が上がっていく。最大改造となる40周目ともなると、敵の改造段階が20になり、雑魚でも攻撃力5000~6000越えは当たり前になるため、そこまでやり込む場合はスーパー系や戦艦でも回避を重点強化しないと詰んでしまう恐れがある。
- 前・後編構成となるマップが多い。ただし、ルート次第で1周回あたりの総話数が大きく変化し、新要素であるツメスパロボのコンプリートができない場合も。
- スパロボオリジナルが一堂に会するOGシリーズには『第2次スーパーロボット大戦OG』から参戦。
関連タグ
スーパーロボット大戦R(前作)
スーパーロボット大戦J(次作)
スーパーロボット大戦64…本作と同じく鏡俊也氏がシナリオを担当したシリーズの一作。本作同様、シナリオが全体的にシリアスでハードな作風である点も共通している。