「任務変更了解。ただちにOZ輸送機を撃墜する!」
概要
鳥のような航空機に変形する可変ガンダムタイプMS(モビルスーツ)。
主なパイロットはヒイロ・ユイ。トロワ・バートンや敵であるレディ・アンも搭乗している。
敵組織であるOZ(オズ)からは「ガンダム01(ゼロワン)」のコードネームで呼ばれている。
メカニックデザインは大河原邦男が担当。
欧州を舞台とする作品ながら、実は機体のコンセプトは武将。
頭部ヘルメットの独特な形状は兜の吹き返しで、肩の円形の装飾は家紋をイメージしたものとのこと(立体物でもこの部分がゴールドになっていることが多いのはおそらくこのため)。
また、前作の後半主役機の没案にバード形態への変形機構があったり、何故か前腕に鉤爪がある特異なデザインだったりすることからそれを流用した説も出ている。
データ
型式番号 | XXXG-01W |
---|---|
全高 | 16.3 m |
重量 | 7.1 t |
装甲材質 | ガンダニュウム合金 |
開発者 | ドクターJ |
パイロット | ヒイロ・ユイ、トロワ・バートン(16話)、レディ・アン(46話)、リカルド・フェリーニ(ビルドファイターズ) |
アビリティレベル
※リーオーをオールレベル100として換算
ファイティングアビリティ | レベル130 |
---|---|
ウエポンズアビリティ | レベル140 |
スピードアビリティ | レベル150 |
パワーアビリティ | レベル120 |
アーマードアビリティ | レベル130 |
ウイングガンダム(TV版)
機体説明
ウイングガンダムゼロの開発スタッフの1人であるドクターJが、ウイングゼロの設計データを元に故郷のL1コロニー群にて完成させた機体。
地球圏統一連合に対する一大テロ作戦「オペレーション・メテオ」発動と同時に地球に降下した。
本機は原型機ウイングゼロの特徴・コンセプトを最も強く受け継いだ機体であり、その外見や高速飛行形態「バード形態」への変形機構を初め、ゼロを模倣した機能・装備を持つ。
ただし、兵器としては過剰な性能を持つゼロの反省から、バスターライフルは最大出力では3発という弾数制限、ゼロシステムの撤去など、その機能には大きく制約が掛けている。
それでも、OZの機体を遥かに上回る水準は維持されており、極超音速まで制御が可能で圧倒的な機動性と姿勢制御による運動性を与える背部のウイングスラスターを持ち、更にはバード形態になる事により更に機動性をあげる事も出来、5機のガンダム中で随一の長距離移動能力を持っている。
さらには武装の方も戦略兵器級の威力を持つバスターライフルを装備と、同時期開発された5機のガンダムの中では最もバランスに優れた汎用性の高い機体となっている。
コクピットは球体でありガンダムの頭部と連動して回転する。つまり「ガンダムが見たものをパイロットもそのまま見る」ことになる。バード形態では機体安定を目的とするジャイロ機能として用いられる。
ちなみにある意味代名詞にもなってしまった自爆装置はリアスカートのブロック内にあり、デュオ・マックスウェルの台詞からガンダムデスサイズとも共通なようである。
またプッシュ式のスイッチによる作動が一般的だが、初期状態だとパイロットから離れた状態が一定時間続いたまま敵機に発見されると自動で作動し自爆する仕様だった。その場合は弱いビームのような微弱なエネルギーで軽く刺せば動作停止する。
武装
バスターライフル
エネルギーを物質化寸前まで縮退化させて詰め込んだ専用カートリッジを銃身に3つ装着しており
最大出力で発射した場合弾数は3発。出力を調整することで通常のビームライフルとしても使用可能。
最大出力で発射されるビームのエネルギーは中規模都市の1日の消費量にも相当し、射軸を中心とした周辺の大気を一瞬にしてイオン化させ、半径150mに及ぶ激烈なプラズマ過流と数十Kmに及ぶ灼熱の奔流を巻き起こす程で戦略兵器級の威力を持つ。
また、このビーム自体が複合的な層を持ち、高速で貫通力の高いビーム帯を中心に、低速で破壊力の強い粒子束が更に貫通する。
これでもツインバスターライフルの半分以下に抑えられている。
劇中でライフル扱いされず、ビーム砲とも呼ばれており、数十機のプラネイトディフェンサーを展開したビルゴ大部隊を一撃で殲滅するほど。
カートリッジ式で軽量のため、エアリーズなどの量産機でも使うことができる。
アーリータイプのみ予備カートリッジを前腕に取り付けることが可能。
バルカン
頭部に二門装備。アーリータイプではオミットされている。
珍しいことにオープニング映像にて装甲に覆われていない砲門の内部構造が確認でき、5砲身の回転式機関砲であることが分かる。
マシンキャノン
肩に二門装備。こちらもオープニング映像中で装甲内の構造が確認でき、6砲身の回転式。
ビームサーベル
シールド内部に1本装備。シールドが前後に折り曲がり、そこから取り出すという珍しいスタイルをとる。柄はグレーと全シリーズ通しても珍しいカラーリングをしている(ウイングゼロですら一般的な白色)。
バスターライフル同様ガンダニュウム合金を採用した事で桁違いの出力と耐久性を持ち、強力な磁界と高熱のフィールドに加え、電解領域を生成し制御しているため水中でも威力が減免しない。ヒイロがゼクスと決闘した際はトロワはこのサーベルをヘビーアームズに仕込んでいる。
シールド
前腕を覆い切るほどの大型の盾。上述通りビームサーベルを収納している他、バード形態変形時には機首を構成する。
先端が鋭利な衝角となっており、エアリーズの頭部くらいなら軽く破壊できるほどの威力を持つ。
メッサーツバーク
漫画『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光』にて追加された武装。
外付けで3基で一つの搭載、バスターライフルの威力を増幅させる為に用いる武装、バスターライフルに装着させる事で威力を増幅させたドライツバークバスターが使用可能になり、3基を分解して強力かつ速射性に優れたビーム砲として使用する事ができる。
ヒイロがゼロシステムに残っていたデータから開発した武装だが素材となるガンダニュウムがなく代用品にて制作された。
その本来の威力ではない上に最大砲撃と思われる状態で使用した場合、ショートし壊れてしまう。
しかし不完全なものであってもその威力は成層圏付近からあまりにも巨大すぎるビームが視認できるほどで、サンクキングダムに投入されたOZの大隊を一撃で消滅させてしまった。
ウイングガンダムゼロのツインバスターライフルでも装備可能、ゼロに装備する場合は6基装備している。
バード形態
高速移動用の巡航形態。
基本的な変形パターンはウイングゼロに準じるが、足首の複雑な収納など一部変形は簡略化されている。
変形後でもその圧倒的な速度と運動性は健在であり、高速飛行中に一瞬にして180度反転という凄まじい動きが可能な程。
頭部・下半身を180度回転させ、両膝はクランク状に収縮。
両腕は肩アーマーを畳み、手首収納と同時にランディングクローを展開、肘角度も直角に曲げられる。
背部のウイングを展開し、シールド、バスターライフルを背部ジョイントにマウントして変形を完了する。
アーリータイプでは腰は旋回せず、膝の折り畳み方向もテレビ版と逆になっている。
変形後は嘴の如く鋭く尖った機首、鉤爪状のランディングクロー等、正に鳥を髣髴とさせるシルエットを形成する。
この形態では単体での大気圏突入が可能となり、OZのMSはもちろん、他のガンダムも寄せ付けない行動領域を誇る。
また、ウイングゼロと違い変形したままの離着陸が出来るので、本編ではバード形態のまま出撃しているシーンも何度か登場していた。
鳥のような戦闘機に変形するというコンセプトこそウイングゼロと共通するが、元々開発者達がトールギスで培った技術のさらなる向上のためだけに設計されたゼロは単なる機動力上昇による高速移動目的で変形機構が導入されたのに対し、地上での隠密行動による基地破壊を主眼に設計されたこちらはOZ側に戦力を戦闘機と偽装する目的もあった(初めにガンダムを見たOZ兵士を生かしてしまったためすぐにばれてしまったが)。
意外に思われるかもしれないが、宇宙世紀の可変機では定番のサブフライトシステムも有しており、ヘビーアームズはウイングの鉤爪にぶら下がる形で戦闘を離脱している。
後にカトルが製造したウイングゼロには、本機のバード形態を参考にした可変システムが採用されている。これにより元々宇宙専用であったウイングゼロに大気圏内飛行能力が付加されたとのこと。
ウイングガンダムEW
OVA及び劇場版『新機動戦記ガンダムW EndlessWaltz(EW)』発表に合わせ、テレビシリーズ後半に登場する5機のガンダムのデザインがメカデザイナーカトキハジメによって新規に描き起こされた。
それと同時に、EW本編に登場しないテレビシリーズ前半のガンダムもカトキによって新たにデザインされている。
いわば『ゼロカスタムから逆算したウイングガンダム』で通称アーリータイプと呼ばれていた。近年のコミカライズである「敗者たちの栄光」ではこちらのデザインが採用されている。
本体形状はEndless Waltz版ウイングガンダムゼロとほぼ同一のものとなっている。
背部ウイングはより大型かつ複雑な面構成を持ち、カラーリングは鮮やかな原色系のトリコロールに変更されている。
武装も大幅なデザイン変更がなされ、変形機構もテレビ版と一部異なる。
ウイングガンダム エンドレスワルツバージョン
上記の機体と呼び名こそ似ているが全くの別機体。
「ティエルの衝動」が掲載された書籍『新機動戦記ガンダムW エンドレスワルツ 最強プレイングブック』の為に描き起こされた機体。
基本データは一切不明とされる。
カトキがウイングガンダムEW版をデザインする前に石垣純哉が同書籍の為に描いたもので、パッと見はウイングガンダムゼロEWだが細部の形状が異なっている。
同書籍はガンプラ初心者が簡単な改造やミキシングに挑戦出来るように大きな改造を施さず製作出来るオリジナルの派生機が多く登場するが、本機体は大きな改造を必要とする上に資料が同書籍の表紙と作例2ページしかなく製作過程も無い為に上級者向けの作品になる。
ウイングガンダムフェニーチェ
ガンダムビルドファイターズに登場するイタリア人モデラー・リカルド・フェリーニによるカスタムモデル。
左右非対称なデザインが特徴。当初はオリジナルカラーなだけだったが負けの数だけ改修を重ねて行く事になる。
後述のイオリ・セイのノーマルモデルとは異なり、きちんと活躍している。
詳細は当該項目にて。
関連動画
不遇な扱い
ガンダムシリーズどころかロボットアニメ全体で見ても類を見ないほど不遇な扱いを受けた主役機として有名。
活躍云々以前にそもそもヒイロの手元に無い状況がやたらに多く、初っ端から第1話Aパートで海中に没した後、第4話Bパート終盤でヒイロが乗るまで活躍と呼べる描写はない。
5機のGで宇宙空間に最も適した機動性能を有しているにもかかわらず、第1話で戦ったのは大気圏内の熱圏突破後の中間圏~成層圏、第46話では宇宙にいるトレーズをリーブラ砲から庇っただけで唯一OPのような宇宙戦闘を一度も行っておらず、OP詐欺な上にそのOPでさえ碌な扱いをされていない。
作中で「ウイングガンダム」と呼んだのは第46話のトレーズのみ。
基本的に「ガンダム」「01(ゼロワン)」と呼称されており、パイロットであるヒイロですら機体の名前を呼んだことはなかった。
ヒイロ自体はこの機体を嫌っていたかは定かではなく、ハワードのサルベージ船に身を寄せていた時も「俺の機体には誰にも触ってほしくない」と言う愛着か機密か、程度の描写はある。
しかしヒイロは必要とあらば自分の命すら平気で捨てられるため、モビルスーツは言わずもがなである。
後半の主役機であるウイングガンダムゼロは後継機ではなく原型機であり、ガンダムエピオンはその後展開された外伝で健在が判明したため、ウイングガンダムはTV本編中で唯一改修も受けられず大破遺棄されたガンダムとなった。
TV本編の扱い
OP:第1話から使用されていた前期OPではトールギスとの戦闘シーンで左腕を斬り飛ばされた上に頭部や胸部に被弾、反撃で多数のリーオーを消滅させるもトールギスには躱されてしまう。
最終カットの直前には半壊した顔アップが映り、5機勢揃いのシーンでも破損した状態(左腕や装備は復活)で中央に陣取っている。
後期OPに変わるのは全49話中の第41話で、実に40回もこのシーンが流され続けていた。
第1話:初戦でゼクス・マーキスが乗る量産型MSであるリーオーのドーバーガンを左脚部推進機に受ける。その後、追撃してきたエアリーズ2機を撃破するが、ゼクスのリーオーに組み付かれそのまま共に海に墜落し海中に没する。
第2話:デュオ・マックスウェルにデスサイズ補修用の予備パーツ取り目的でサルベージされるも、証拠隠滅の為に破壊する気でいたヒイロによって破壊可能な量の魚雷を命中させられデスサイズ諸共再び海中に没する。
第4話:Bパート終盤でようやくヒイロが再搭乗。
第7話:トレーズ・クシュリナーダの策略により和平主義者ノベンタ元帥の乗るシャトルを誤って撃墜してしまう。騙されたからとはいえ和平主義者を暗殺した主役機という不名誉な称号を手に入れてしまった。
第8~9話:前回までのあらすじ内で上述のシャトル撃墜シーンがウイングガンダムの活躍場面として切り抜かれ、撃墜直後のヒイロのドヤ顔と共に繰り返し放送される。
第10話:ヒイロの代名詞となった自爆シーンでついに全損。パーツはゼクスに回収される。ちなみにOPでも流れていたウイングガンダムとトールギスが交戦するのはこの回のみである。
第14話:OZに無断でウイングガンダムを修復しているゼクスの潔白を証明するため、そっくりな外見のダミーが作られ、視察に来たお偉いさんの前で破壊される。
第16話:ウイングとの決闘を希望するゼクスにより、南極にてついに完全な形で修復される。しかしヒイロは「ここまで施しが過ぎるとアイツの決意が鈍る」という理由でウイングへの搭乗を拒否。トロワ・バートンのヘビーアームズに乗って決闘を行った。代わりにトロワがウイングに搭乗して活躍した。
第18話以降:舞台は宇宙に移行。デュオ、五飛は宇宙にもガンダムを持っていったが(カトルはデュオと五飛の援護のために自爆させた)ヒイロとトロワは状況の変化を受けて「目立つだけで価値は無くなった」と判断しガンダムを地上に放棄して単身宇宙に上がった。
第23話:海中に沈められたウイングが地球にいたOZの捜索隊により回収されかかる。サリィ・ポォの妨害により難を逃れた。
第29話:OZが崩壊し、ロームフェラ財団独自となった捜索隊により再びウイングを回収されかかる。サリィと手を組んだルクレツィア・ノインの妨害によりまたもや難を逃れる。
第30話:バスターライフルが大活躍。だが使用したのはカトルがその場で強奪したエアリーズである。
第31~34話:舞台が地球に戻り、サンクキングダム編へ。反体制派によって密かに回収されていたウイングにようやくヒイロが再び搭乗し、サンクキングダムに殺到するOZ部隊を壊滅させるが、戦う理由を求めるヒイロの無茶ぶりで最も死の確率の高い戦場であるルクセンブルクで戦わされる。
最新鋭の技術を投映したモビルドール・ビルゴが何百機も投入されており、もはやウイングガンダムとヒイロの技量をもってしてもどうにもならず、ビルゴの大群に袋叩きにされていた所をトレーズに救われるがままに戦場のど真ん中に乗り捨てられ、その後ヒイロがエピオン⇒ウイングゼロと乗機を変えたため一切顧みられることなく放置された。
第46話:OZに回収されており、宇宙用ブースターの改修作業を完了した直後に復活したレディ・アンが搭乗。リーブラの主砲の直撃を受ける寸前のトレーズのトールギスⅡにぶつかり、直撃から庇い彼の命を救いここで役目を終えた。
直撃したとはいえ原型を留めていたものの、その後に回収ないし修復された描写は一切無い。
前半のライバル機体に当たるトールギスが出番・活躍が多く、最後に自爆させられる際にも『さらばだ、トールギス…我が愛機よ、安らかに眠れ』とパイロットであるゼクスから哀悼の言葉を投げかけられるほど愛着を持たれたのとは偉い違いである。
この末路はTV本編だけで、小説版では逆にウイングガンダムは戦後に他のガンダムとともに修復され、平和の象徴としてアジアエリアに展示されている。小説版では逆にエピオンが行方不明になっているのだが…
その他
機動武闘伝Gガンダム:終盤のガンダム連合の一員として1カット登場。他のモブガンダム諸共あっさり破壊されている。次期主役ガンダムなのにシリーズ開始前からこの扱いである。(ただし、撃墜されたのとは別に原色寄りの色違いの機体も登場し、そちらは無事最終決戦を生き延びている)
ガンダムビルドファイターズ第1話:イオリ・セイがサザキ・ススムとのバトルに使用。W1話を意識したのか、似たような構図で撃墜され、首をはねられた。
ガンダムVSシリーズ:ガンダムVSガンダム、EXVS等のオールスターVSシリーズでは、今まで映像化された全ての主役機が一度は出ているが、ウイングはEXVSMBでトールギスⅡのアシスト機体として登場したのみでプレイアブル化はされていない。
立体物
初期はEWの商品展開により新規デザインされたアーリータイプばかりが商品展開されていたたが、現在ではTV版の方もラインナップが充実している。
アーリータイプは2002年にGFF、2004年にVer.KaブランドでMGが発売(同年にはこれを基にウイングガンダムゼロ(EW版)のMGも発売された)。2011年にはプレミアムバンダイ限定でROBOT魂化している。そして2016年にはRGが発売された。
一方でTV版は前述したようにアーリータイプばかりが優遇されていたため長らく立体物は1/144、HG1/100、MIA、SDガンダムシリーズ、カプセルフィギュア止まりだったが、2007年9月にスピードグレードのコレクションにTV版ウイングガンダムがチョイスされた事からTV版にもスポットが当たり始める。翌年2008年6月にはHCM-Proで登場。
残念ながらこの二つのブランドは廃止されてしまったが、2010年4月にはついにMG化、13年9月には「オールガンダムプロジェクト」第一弾としてHG(AC)が発売、2014年2月にはROBOT魂化と現在主流のバンダイブランドでは全て立体化されている。ROBOT魂にはボーナスパーツとして上述したOP最後に出る半壊した頭部も付属する。
2019年6月には大型フィギュアブランド「GUNDAM UNIVERSE」のラインナップ第一弾としてファースト、ユニコーンガンダムと共にTV版が抜擢された。
なぜウイングガンダム?と思う人も多いだろうが、これは北米ではガンダムWが一番初めに放送されたシリーズで、ファースト以上に大ヒットしたため。このブランド自体が海外展開向けに開発されたフィギュアなので、北米ではファーストガンダムという認識のウイングがラインナップにあるというわけである。
ただし初期作というのもあってか変形機構はオミットされ、ビームサーベルも省略されてるなどプレイバリューは後発のデスサイズやヘビーアームズには大きく劣る。
そして2021年春にはTV版の方もRG化が決定。デザインはMGの流れを組んだものとなっているがMGからさらにウイングの展開が細分化しており、どちらかというと航空機要素の方が強かったTV版元デザインからEWゼロを思い起こさせる生物的なものになっている。
なお、長らくTV版ウイングガンダムの立体物の青は濃紺が起用され続けてきたが、このRGではまさかの鮮やかな青色に変更された(過去にシャイニングガンダムでも同様の事が起こっている)。これはHGACウイングガンダムゼロと真逆の現象である。
「肘の稼働の妨げにならないよう付いた前腕の鉤爪根元の稼働軸」「シールドにビームサーベルを収納する中折れギミック」の二つはHCM-pro以降ユニバースを除くすべてのウイングガンダムの立体物にちゃんと仕込まれている。
なお、HG 1/100はほかの立体物にはない手首の収納機構まで備え、唯一のバードモードへの完全変形を再現している。
もっともその犠牲に手首がボールジョイントではなく軸接続なので表情付けが出来ない、手首根元や前腕カバーにロック機構がないためすぐに手首が垂れる、手首を収納する分前腕とのサイズのバランスが悪すぎる、手首収納にスペースを割いたためシールドの接続用のダボが本体から飛び出ているなど問題も山積みになったため、以降の立体物では素直に手首を外す方式に変えられてしまったが…。
Gビークルシリーズにラインナップ。MS形態⇔バード形態⇔戦艦形態に変形できる他にちーびー戦士サイズのウイングガンダムとガンダムヘビーアームズが同梱する。
SDガンダムGジェネシリーズにラインナップ。劇中で使用した武器が同梱し、MS形態⇔バード形態への変形が可能。
ガシャポンSDガンダムフルカラーシリーズにラインナップ。バスターライフルを構えた固定モデルとなっている。※現在、入手困難
食玩「スーパーウェイトガンダム」としてラインナップ。固定モデルとなっている。※現在、入手困難
食玩「新モビルコレクション」にラインナップ。最小限の可動範囲を持つミニプラとなっている。※現在、入手困難
「元祖SDガンダム」にラインナップ。バード形態への変形時には腕を外してショルダーパーツに取り付ける。※現在、入手困難
関連タグ
新機動戦記ガンダムW ウイングガンダムゼロ ウイングガンダムゼロカスタム
ガンダムデスサイズ ガンダムヘビーアームズ ガンダムサンドロック シェンロンガンダム
ワイズルー:中の人がヒイロと同じ。31話でヨクリュウオーを見た時の「あのウイングが欲しい〜!」の元ネタは間違いなくこれかウイングゼロ。更に「ゼロ…個人的に好きな数字だが」や、「任務完了!」という発言もしている。
ガンダムエクシア:ウイングとは逆に劇中で最も優遇された主役ガンダム。一度は半壊された状態になりながらもリペアを繰り返し、本来のパイロットがいなくなっても大切に使われ続け、主人公からは終始愛着を持たれた。
ガンダム・エアリアル:ウイングとは別方向の不遇さを備えた主役ガンダム。全24話中9話目にして機体が半壊、別機体レベルの全面改修を受けると共に劇中の立ち位置がヒール化、最終的に主人公の手から離れて事実上のラスボス機となり、他のガンダムと共に跡形もなく消滅するという末路を迎えた。
ライジングフリーダムガンダム、ストライクフリーダムガンダム:主役機ながら、「乗り手の意思とは真逆の任務とは無関係な勢力を攻撃してしまった」汚名がついてしまうというウイングガンダムのノベンタ誤殺を彷彿させる出来事が起きてしまった。