概要
デラーズ紛争を経てティターンズ結成後に就役した、地球連邦軍の重巡洋艦。
ネームシップであるアレキサンドリアは所謂ティターンズカラーと呼ばれる濃紺系の塗装が施され、ドゴス・ギアの就役までティターンズの旗艦として運用された。
サラミス級巡洋艦を改修しモビルスーツ運用能力を付与したサラミス改と異なり、当初よりモビルスーツの運用を前提として設計・開発されている。
設計はペガサス級強襲揚陸艦をベースに、旧ジオンのムサイ級軽巡洋艦を参考にしつつ行われた。
特にエンジンブロックなど艦の主要ブロックを独立させ、それを構造体でつなぎ合わせた艦体構造にムサイの影響を見る事ができる。
単艦で艦隊相当(サラミス改四隻分)の働きをこなせる高性能艦であり、運用開始から70年経った後も同型艦が就役し続けた事から、その基礎設計の完成度の高さをうかがい知る事が出来る。
しかし、就役した艦はほぼティターンズによって独占運用され、ティターンズ崩壊後は主力艦がクラップ級やラー・カイラム級にシフトしていった事から一般部隊によって運用された例は少ない。
主な同型艦
アレキサンドリア級
ネームシップを筆頭に艦名は基本的にエジプトの地名を使用している。
アル・ギザ
デラーズ紛争後に就役したアレキサンドリア級重巡洋艦。主に旧アルビオンクルーが配属された事で知られる。
艦体カラーはネイビーブルー。艦橋部レーダーはペガサス級に似たレイアウトになっている。
ハリオ
グリプスとルナⅡの中継を担う艦。艦長はテッド・アヤチ。
アレキサンドリア級から改修されたマイナーチェンジ・モデルであり、対空機銃・連装砲、後部デッキの増設やブリッジの換装及びエンジンブロックの放熱板の撤去が行われており、他のアレキサンドリア級と比較して特徴的な外観を成している。
アスワン
コンペイトウを母港とする、ティターンズ・テスト・チームの母艦。艦長はオットー・ペデルセン。
新型機開発を目的としている事もあってテスト機を修理・改良するためにペイロードや整備運用装備の拡充が行われており、艦載可能なモビルスーツの総数も向上。中隊規模の戦力を積載可能となった。
グリプス戦役の激化に伴い、近代化改修プランによる戦闘能力の向上が行われた他、ガンダムTR-6[インレ]専用母艦としての改修プランも存在していたが、後者は実際に改修が行われる事は無かった。
ガウンランド
宇宙世紀0153年の地球連邦軍所属艦。
ネームシップの就役から70年近い時間が経過している旧型艦ではあるが、モビルスーツの小型化が進んだ事で格納庫のスペースに余裕があり後部にデッキを増設する事で空母として運用された。
詳細は該当記事を参照。
ロンバルディア級
ロンバルディア
ロンバルディア級のネームシップ。モビルスーツ運用能力を向上させた空母としての機能に特化しており、火力の拡充こそ行われていないが、その分格納庫が向上している。
艦体下部に艦橋状の構造体が見受けられるが、これはダミーブリッジであり、メインブリッジは艦体に半没している。これは、艦橋がどこにあるのかを困難にさせる事で艦の生存性を向上させる為の措置でもあった。
グラン・ザンドレル級
陸上戦艦(艦名不詳)
火星のジオン残党組織「レジオン」がティターンズから鹵獲したアレキサンドリア級を陸上戦艦として改修したもの。
既存艦を改修した艦と、火星プラントで新規に建造された物の二種が存在し、相当数が建造された。
艦首はカタパルトを廃して格納庫を延長。モビルスーツ搭載数を増加させると共に発進口はチベ級のそれに近い形に改められた。
宇宙重巡洋艦として開発されたアレキサンドリア級が陸上戦艦に転じたのは、レジオンによって火星での飛行に制限が加えられている事が大きな理由として挙げられ、ミノフスキー・クラフトとホバーによって地上を移動するが、一方で宇宙からの外敵の襲来といった有事の際にはホバーユニットを切り離し、航宙艦としての運用も可能となっている。
ゲームでの活躍
スパロボではティターンズが登場する場合は大抵前半の敵として登場する。中には地球でも浮いて立ちはだかる場合も。
地味に『α外伝』でのみ、ハードルート最終話でヘンケンが乗っていて、自軍で使える。ラーディッシュが出ないからだろうか。ヘンケンの能力が微妙なので戦力的には期待できないが、HPだけは味方の母艦で最高。だからどうしたという話だが。
Gジェネでも登場するが、原作準拠で宇宙専用で搭載能力も半端、半端にサイズも大きいことからプレイヤーで使用されるのはまれ。
ギレンの野望では”アクシズの脅威”で登場・・・したのだが、
・移動力が艦船最低クラス。
・武装は無駄に多いがいずれも最大射程が短く3あるのが第一武装だけで(一年戦争世代のサラミスやムサイと同じで近代改修されたサラミス改にも劣る)、第一武装の威力もしょっぱい。そもそも艦船はMSに接敵されたら格闘で削られるのに武装の半数が近接専用っていかがなものか。
・搭載が5機と微妙。
・上記の通り武装の射程は短いのに何故か広域散布な為射程2にはミノフスキー粒子がかかってしまうし索敵B(2マス先までの敵の正体をサーチ)ともかみ合わない
・微妙に燃費も悪い。
・脅威無印だとマゼラン改と同じぐらいのコストと耐久だがライバルのアーガマやラーディッシュに大幅に負け、脅威Vだと耐久はラーディッシュに近くなったが他は上記の通り微妙なのにコストはラーディッシュとほぼ同じ。
・これは原作通りで仕方ないのだが宇宙でしか使えない。
・・・とありとあらゆる面でショボすぎて頭を抱えたくなる性能。同世代同コスト帯のラーディッシュ(宇宙専用だが機動力はあり搭載数も8と多め)やエンドラ(搭載数は4だが地上でも使用可能で散布範囲はせまいので逆に攻撃や索敵の邪魔にならない)に大きく見劣りするし、後方支援として割り切るなら寧ろもう少し安く射程や索敵に優れるマゼラン改を揃えたほうが遥かにマシという始末。
存在意義が、後発のドゴスギアの開発プランが手に入る、取り敢えずサンプルだけは資金投入して完成したら実戦には出さずに解体すれば資源がたくさん手に入り他の戦力に回せる、というのがなんとも言えない。