小説版νガンダム
しょうせつばんにゅーがんだむ
一般的には小説『ベルトーチカ・チルドレン』(角川スニーカー文庫)の口絵8・9Pのνガンダムの事を指すと思われる。デザインは映画版のメカデザインを担当した出渕裕。漫画版では2007年のリファイン版に基づいたデザインに変更された。
詳細はHi-νガンダム、ベルトーチカ・チルドレンを参照。
著者は劇場版「逆襲のシャア」の総監督・富野由悠季。映画用プロット第一稿を基にし、1988年に全1巻で刊行された。
この小説のνガンダムのデザインは、8・9P目の口絵部分のイラストのみ劇場版と違っており、出渕が小説描き下ろしの際にアレンジしている。
モノクロ印刷のため機体カラーは不明だが、シールドは水玉模様の迷彩塗装になっている。後のホビージャパンの立体化企画までは小説版νガンダムという扱いだった。
2006年末に、マスターグレードでHi-νガンダムを商品化する企画が発表され、公式設定化された。この時、出渕により淡い青と白を基調とし、銀色をアクセントにした機体色に、スマートな体型にリファインされた。マスターグレードでは、このリファイン版Hi-νを『ベルトーチカ・チルドレン』準拠の小説版νガンダムとして設定した。HGUCや2014年に漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』がさびしうろあきによりコミカライズされたも同様のデザインで登場。
作中では「Hi-νガンダム」とは呼ばれず、原作同様単に「νガンダム」と呼ばれる。これは映画のνガンダムとデザイン違いだが同一機体扱いであるためで、お互いにパラレルの関係になっている。
同様の事例として、「機動戦士ガンダム」のGアーマー(TV版)とコア・ブースター(劇場版)、ウイングガンダムゼロ(TV版)とウイングガンダムゼロ(EW版、所謂ゼロカスタム)がある。
- 小説は表紙のみ、映画と同様のデザインの普通の白いνガンダムが描かれており、混乱しがちである。
- Hi-νガンダムのデザインはもう一つある。データコレクション掲載の紫と白(または青と白)基調のHi-νガンダムのデザインは、太めのマッシブな体型になっている。ファンネルがグラデーション塗装され、プロペラントタンクが長く太い。これは映画版νガンダムの強化発展機として解説されており、CCA-MSVに分類される。
- 『逆襲のシャア』の小説は「ベルトーチカ・チルドレン」以外に「ハイ・ストリーマー」と呼ばれるものもある。こちらは映画より前に執筆されているため、星野之宣によるオリジナルデザインとなっている。一般的には「ハイ・ストリーマー版」「星野版」と呼ばれることが多い。