大好きなヒーローをキミの手でつくろう!
パズル感覚でだれでもカンタンにつくれるプラモデル
(バンダイ公式より引用)
概要
上述のキャッチコピーでもわかるように、プラモデルとしては難易度が比較的に低く、誰でも作れるプラモデルを目指しているレーベル。略称は「EG」。展開開始は2020年3月。
ラインナップによっては若干異なるが、基本的に接着剤、工具も不要、スナップフィット、タッチゲート方式で、塗装なしの素組みでも楽しめるようになっているのも特徴。ものによってはシール不要もある。
このレーベル自体、ガンダム(RX-78-2)とストライクガンダムもリリースされていることもあってガンダムから派生したものと思われがちだが、実は仮面ライダーゼロワン(令和ライダー)がレーベル初期に展開(のちに仮面ライダーセイバーもリリース)されていたので、ガンダムがメインというわけではない。
ただしガンプラとそれ以外では完成後の扱いが全く異なっており、バンダイホビーサイトでは、同グレードながらガンプラカテゴリとキャラクタープラモデルカテゴリで分けてカテゴライズ化されている。
ライダー以外にも『ドラゴンボール』や『星のカービィ』、『ドラえもん』『名探偵コナン』『ウルトラマンゼロ』といったあたりがラインナップに存在。そのため、プラモ未経験者でも組み立てる楽しみを知ってもらい、他のレーベルにも挑戦してほしい……という意味合いがあるのかもしれない。
エントリーグレード(ガンプラ)
安価で少パーツ数ながら、ほぼ完璧に近い色分けと高い可動範囲の両方を目指したモデル。スケールは1/144。
HGクラスに多いポリキャップランナーはなく、PSと関節用のKPS素材のランナーでのみ成形されている。
目の隈取部分は存在せず、目の部分だけ浮き出た形にすることでその陰で再現するという割り切った方法を採用している。関節部分はHGACリーオーやHGCEウィンダム、30MMなどで採用されたファインビルドで培ったCジョイント型のスナップ式。
一部はHGシリーズとの互換性があり、ストライクガンダムはHGCEや下記のオプションパーツセットのストライカーパックやシールドをそのまま装着できる。νガンダム(22年4月発売)もHGUCに付属しているフィン・ファンネルやニューハイパーバズーカを装着でき、EGには付属していないビームサーベルの刃部分もHGUCのクリアパーツを流用することができるようになっている。
同グレードは家電量販店や模型屋以外の場所でも商品を売りやすくすることをコンセプトとしており、ライトパッケージ版は箱ではなくヘッダー付きの袋詰にすることでコンビニや書店、ゲームセンターやドラッグストアなどでも販売しやすくなっている。
また一番くじの景品やスナックとセットで詰めた食玩のようなラウンドボックス形式でも発売されている。
2022年7月にはドラマチックお風呂シリーズからびっくらたまごとコラボしてストライクガンダム二種(通常版の武装を大剣グランドスラムに変更したものとディアクティブモード)が発売。更なる販路の展開が期待される。
当初はメイン武装をオミットした「ライトパッケージ版」のみを一般販売とし、武装付きのものはガンダムベースおよび海外限定品として販売すると発表したことから軽く炎上騒動となり、後に従来のライトパッケージ版とメイン武装付きで箱詰めの「通常版」の2種類形態での販売となった。
後にRX-78-2ガンダムは本体を色替えし、さらに武装を追加した「フルウェポン版」も発売されている。EGストライクに対応した各ストライカーパックもオプションパーツとして販売されており、過去のEGストライクに同梱されていた武器が付属しているものもある。
エールとランチャー&ソードを組み合わせると「パーフェクトストライクガンダム」が完成する。エールに付属するジョイントパーツにランチャー&ソードの武装を取り付ける仕様で、HGのパーフェクトストライクと異なり主翼のスライドや上下可動が組みこまれている。それぞれに他キットに取り付けられるジョイントアダプタが付属し、拡張性を確保している。
「ガンダムビルドメタバース」配信時に「ラーガンダム」と「エクシードギャラクシー」がEGとして発売された。これはそれぞれEGのRX-78-2ガンダムとストライクガンダムのリデコとなっており、3ミリジョイントを追加して拡張性を高めたキットとなっている。
エントリーグレード(キャラクタープラモデル)
ガンプラとは一転してこちらはポーズ固定のディスプレイモデルとなっている。
また袋詰のライトパッケージではなく全シリーズ箱詰めでの販売である。
こちらも成型色で色分けの殆どは再現されているが、さすがに仮面ライダーやウルトラマンは色分けが複雑ゆえシールも少し多めになっている。
一部モデルは
- ドラえもん→星やハート型のパーツを合わせて、最後は鍵状に頭と胴体を接続する
- カービィ→食べ物のパーツを次々と完成させて裏返すとカービィの顔が出来る「まんぷくビルド」
- コナン→パーツの一部の組み方が取扱説明書記載の謎解きになっている「謎解きビルド」
と、組む段階に何かしら遊び要素を取り入れているのが特徴。
ちなみにポケモンでも似たようなプラモデルがあるが、そちらは『ポケプラクイック』のカテゴリ扱いとなっている。
もうひとつのエントリーグレード
バンダイが「エントリーグレード」の名を冠したレーベルを用いたのは、実は現行品で2度目である。
初代エントリーグレードもやはり初心者向けのレーベルであり、展開開始は2011年。1/144スケールのガンプラで、アジア圏を中心とした日本国外限定で販売されている。キット自体は中国のバンダイ・グループ企業が独自開発・製造したとも言われるが、パッケージには日本語の表記や日本のバンダイ本社の住所が書かれている。
その販路の性質上、日本人が入手する手段は個人輸入に限られており、その存在を知らなかったユーザーがいるのも致し方ないといえる。
ガンダム(RX-78-2)、ストライクガンダム、ガンダムエクシア、ダブルオーガンダムの4種類が発売された。
構造は『SEED』のコレクションシリーズに近く、腰・肘・膝などに関節はないなど可動・色分けは最小限で、ポリキャップなども使用されていない(発売時期を考えると、KPSすら採用されていない)。また、腿の裏側に肉抜き箇所があるなどBB戦士に近い部分もある。付属武器も最小限(ストライクはパック類はないがライフルとシールドは付属、エクシアやダブルオーに至っては、ソード一本しか付属しない)となる。タッチゲートなどは採用されていないが、ニッパーの代わりに使えるセパレーターが付属している。