概要
2002年からバンダイ→バンダイスピリッツが展開(販売)している(あるいはしていた)プラモデル式鉄道模型。通称「Bトレ」。
鉄道模型の一種であるNゲージのサイズから全長のみを通常のNゲージ車両の半分程に短縮したデザインを取っている。その結果、新幹線車両では側面窓が片側1つのみという車両も存在する。
販売方式はブラインド(中身の分からない)式とオープン(中身の分かる)式の2タイプがあり、当初おもちゃ屋で一般販売されたのはブラインド式(1両単位)であるが、2008年の新パート2を最後に一般販売向けでは販売されておらず、“末期”はJR東日本KIOSK特別編とJR西日本特別編のみ販売となっていた。それ以外は基本オープン式で販売されており、オープン式では編成単位での販売もある。編成セットには1箱で完結するものや複数のセットで完成するものが混在している。
車体は(正面)、妻面、側面、窓ガラス、天面、(パンタグラフ)、(スカート)、車輪、(台車フレーム)、(連結器)を基本パーツとしており、全て塗装済で接着剤不要で組み立て可能である。ただし完成品はディスプレイモデルとなっており、台車は首を振らず、パンタグラフも一体成型となっている。連結器はマグネット式で車両間を繋げていたが、2014年以降は棒連結器に変更されている。2015年にはNゲージ化床板が廃止されたが、それに伴い、ユーザーからの不満の声が上がった。
価格は当初1両420円程だったが、台車システムの改良や車体クオリティの向上により、末期は1両1000円近くまで上がっていた。
バンダイナムコグループの再編に伴い、2018年4月からバンダイスピリッツに移管されたが、同年10月に発売された事業者限定商品の小田急70000形(GSE)と箱根登山鉄道2000形サンモリッツ号復刻塗装(一般販売品は同年3月に発売された伊豆箱根鉄道3000系ラブライブ!サンシャイン!!ラッピング3種およびコンプリートセット)を最後に新製品の販売が終了。ただし正式な展開終了のアナウンスは行っていない。
主な商品化された鉄道事業者
〇=事業者販売のみ
国鉄・JR
日本国有鉄道・JR北海道・JR東日本・JR東海・JR西日本・JR四国・JR九州・JR貨物
大手私鉄
※西日本鉄道を除くすべての大手私鉄で販売実績がある。
京成電鉄・東武鉄道・西武鉄道・京王電鉄・小田急電鉄・東急電鉄・京浜急行電鉄・相模鉄道・東京メトロ・名古屋鉄道・近畿日本鉄道・南海電気鉄道・京阪電気鉄道・阪急電鉄・阪神電気鉄道
公営交通
東京都交通局・名古屋市交通局〇・大阪市交通局(現在は私鉄・OsakaMetro)
準大手私鉄&都市高速鉄道
山陽電気鉄道〇・首都圏新都市鉄道〇・東葉高速鉄道〇・埼玉高速鉄道〇・東京臨海高速鉄道・横浜高速鉄道・大阪港トランスポートシステム(現在は第三種鉄道事業者へ移行、運行はOsakaMetroが担当)
中小私鉄(路面電車を含む)
上信電鉄・富士急行・江ノ島電鉄・箱根登山鉄道・伊豆箱根鉄道・静岡鉄道・アルピコ交通・和歌山電鐵・岡山電気軌道・広島電鉄ほか多数
第三セクター
三陸鉄道・北三陸鉄道(架空の企業で三陸鉄道と同意味)・鹿島臨海鉄道・しなの鉄道・肥薩おれんじ鉄道
フレームの変遷
- 初代・2002~2003年 旧P1~旧P3で採用。2輪で車輪は一体成形だったが、Nゲージの線路に乗せる事は不可能で、Nゲージ化にはフレームの加工が必要だった。
- 2代目・2003年 BR1から採用され,、旧P4とP5にも引き続き採用された。2輪の車輪が分割パーツのフランジが付き、Nゲージの線路に載せて飾れる様になったが、三代目HGシャーシへ移行した為短命に終わった。
- 3代目HGシャーシ・2003~2007年 BR2からBR6までと旧P6から旧P16迄に採用。 4輪台車となり、シャーシへの取り付け方法も変わった。本品から無加工(バンダイ台車を除く)でNゲージ台車に取り付けが可能となり、一番多く採用された反面、2005年ロットは台車取り付け穴が大きく、台車が取れやすい欠点を抱えていた。また、電気機関車やディーゼル機関車(DF50とDD53)用と路面電車用シャーシも開発導入されたが、どちらも無加工でN化出来た。
- 4代目NEW-HGシャーシ・2007~2010年 好評を博したHGシャーシを改良し、更に組み立て易くしたシャーシの到達点。1番理想のシャーシだったが、初期ロットはN化台車が取れやすく、最終ロットは台車取り付け穴が再び大きくなったため、やはり台車が取れやすくなってしまった。
- 5代目SHGシャーシ・2011~2013年 更に台車が組み立て易くなり、カプラー部が独立したが、ここから、ディスプレイで組むか、Nゲージで組むかの選択を迫られる様になる。
- 6代目NEW-SHGシャーシ・2013年 カプラー部をNEW-HGシャーシ時台のカプラーポケット式に戻すも短命に終わる。
- 7代目SGシャーシ・2014~2015年 台車とシャーシが固定されたディスプレイ式となり、N化用床板は別途用意された。コストの関係からかシャーシの材質が変更されたが、その結果、N化またはディスプレイにする際そのブロックが破損する事態が発生してしまう。
- 8代目NEW-SGシャーシ&SG-LOCOシャーシ 電気機関車も4輪独立になったが、Nゲージ化は貨物台車のトレーラーのみとなり、動力化は自己責任の加工で対応、という事になった。また、材質が再び変わり分解し易くなった反面N化床板が廃止され、Nゲージにする場合は別途走行台車を購入しなければならなくなった。
Nゲージ化
販売当初より、KATOとの連携によりNゲージでの走行が可能になる商品が販売されている(実際の商品)。
2006年に発売された「E231系山手線運転セット」よりバンダイ独自のNゲージ化システムが開発され、2008年には赤外線を利用した無線走行システムを採用した「N700系運転セット」も販売された。2010年以降はNゲージ化オプションパーツ単品がバンダイからも販売されている(実際の商品)。
バンダイ独自のシステムでは、台車フレームを差し込めるようにするため通常の鉄道模型の台車とは異なる車輪支持方式を採用している反面、モデルチェンジや品薄には泣かされた。
またBトレインショーティー対応の線路セットも販売されており、B4サイズでのジオラマが製作可能である。2015年からは「レイアウトベース」が販売され、より簡単にジオラマ製作が可能となった。
また公式表記はないものの、TOMIXのミニカーブレールなども走行可能である。
なお、2019年11月30日にKATOはポケットラインのチビ凸とチビ客の動力ユニットのリニューアル版が発売されている。公式にははっきりとは書かれてはいないが、このBトレインショーティーの動力化に使おうと思えば使えるらしい。
派生商品
エクスプレス
特急型車両を取り扱ったシリーズで、先頭車+中間車の2両組み立て済みセット、ブラインド式で販売された。後に一般シリーズでも特急型車両を取り扱っている。
Bトレインショーティーjr.
より低年齢向け商品として、組み立て済みでデザインを簡略化した商品で、オープン式で販売された。当時は新幹線車両を取り扱っていた唯一のシリーズであったが、後に一般シリーズでも販売されるようになった。
ディスプレイモデル
当初からNゲージ非対応で、鑑賞を目的としたシリーズ。このシリーズより蒸気機関車もラインナップに加わった。なおこの蒸気機関車をNゲージ走行対応に改造している人も多い。
情景セット
車両と、駅や車庫を再現したミニジオラマがセットになった商品で、数量限定。
“後継者”(?)・ますこっとれいん
本家が事実上終了したのち、2021年夏に企画室ねこまたから類似商品であるますこっとれいんが発表された。
元Bトレの開発者が参加しているからか、Bトレの後継者と見られることが多々ある。
既に純正パーツが生産中止の為、現時点では手持ちでしかバンダイN化は出来ないが、カトーN化対応になっているがためにN化用シャーシが復活しており、5・6代目のSHGシャーシに似た構成となっている。よりリアルを目指すなら、カトー、またはグリーンマックスの台車を流用し、専用ピンも用意されている。
関連動画
外部リンク
関連タグ
鉄道コレクション:ディスプレイモデル繋がりだが、こちらはほぼスケールモデル。これの台頭がシリーズ実質終了の原因とみる人も多い。
斎藤雪乃:Bトレ公式のナビゲーター。