神奈川県の東部に4路線を有する大手私鉄。略称は相鉄。
相鉄の持つ横浜~海老名間を結ぶ鉄道路線については相鉄本線を参照。
旅客線は上記の相鉄本線を含めた3路線あり、ほかに貨物線1路線を含めて計4路線ある。
概要
歴史上は現在のJR東日本相模線が発祥。その後接続していた神中鉄道を合併して「相鉄相模線」と「相鉄神中線」の2路線体制→本来の相模鉄道の創業路線である相鉄相模線が国有化され当初とまったく別の路線を有するに至る…という変遷を経ている。戦中戦後の一時期(1945年~1947年)、当時の親会社である東京急行電鉄(当時の「大東急」)に鉄道事業を丸ごと委託していた時期があった。現在の相鉄本線にあたる相鉄神中線は東急委託時代に厚木線と呼ばれていた。
天王町~星川が高架化、大和駅付近と相鉄新横浜線の大部分が地下化されている。大和駅付近を地下化したのはかつて厚木基地を離着陸する飛行機の墜落事故で列車が不通になったことがあるためである。
ホームドア設置も大手私鉄では進んでいる方であり2022年(令和4年)度末まで全駅に設置予定。
かつては準大手私鉄であったが、1990年に大手私鉄扱いとなる。大手私鉄中最も路線規模が小さい。
現在は持ち株会社の「相鉄ホールディングス株式会社」の100%出資の会社だが、相鉄ホールディングスの大株主に小田急電鉄、三井住友銀行、日本生命保険相互会社などが名を連ねている。
保有路線
- 相鉄本線:横浜と神奈川県の内陸部を直結する基幹路線。
- いずみ野線:本線の二俣川から分岐し、横浜市西部・藤沢市東部地区を結ぶ路線。
- 厚木線:かしわ台~海老名間にある相模国分信号所より分岐している貨物線。回送列車の車両留置のほか、新造車両の搬入に使われている。
- 相鉄新横浜線:「相鉄」まで含めて正式な路線名。本線の西谷から分岐し、JR東日本や東急電鉄方面へ直通・連絡する形で東京都心部へアクセスする路線。
保有車両
相模鉄道は10000系以前の車両は基本的に4桁形式を採用しており、現存する車両は全てアルミかステンレス車となっている。
5桁形式の内、万の位が1の形式はJR車両をベースとした車両となっており、JRなどと共通性を併せた形式となっている。
また、現役車両は抵抗制御かVVVFインバータ制御が基本て界磁チョッパ制御は存在せず、7000系の一部を除いて基本的にVVVF車両がメインとなる。
現役車両
- 7000系(新7000系を含む):長らく相鉄の主力を勤めた。また、マイナーチェンジ車である新7000系は途中増備分より相鉄では初めてセミクロスシートとVVVFインバータ制御を採用している。一部は事業用車モヤ700形となった。
- 8000系:新7000系をベースにした車両。新6000系以来となる広幅車体が復活した。
- 9000系:現在、相鉄では唯一集約分散冷房を持つ車両。老朽車の取替えを効率的に行うため、8000系と並行して製造が行われた車両である(それまで蜜月であった日立との関係悪化も原因といわれる)。
- 10000系:JR東日本のE231系をベースとした電車。新6000系を置き換えた。
- 11000系:JR東日本のE233系をベースとした電車。
- 20000系:8000系以来18年ぶりの日立製車両で、A-TRAIN方式を採用。将来の東急直通に対応すべく、現役車両中最も狭い車体幅が採用されている。東急東横線・東京メトロ副都心線直通列車には東急車かこの車両が充当される。
- 12000系:sustina方式を採用した電車。JR線直通用として2019年に投入され、20000系のデザインと11000系の走行機器・車体寸法などを併せ持っている。
- 21000系:20000系の短編成版。東急目黒線・東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道・都営三田線直通列車には東急車かこの車両が充当される。
車両の特徴
他の鉄道会社では見られない、或いは普及しなかった装備を積んだ車両を生み出している。
これらは10000系以降廃止されたが鏡は後に復活した。
日立製作所との関係が強く(一時期相鉄グループ全体でエレベーター・エスカレーターは勿論の事、蛍光灯などの小物類まですべてが日立製だったこともある)、9000系及び10000番台の車輌を除く新造車はほとんど日立製である。
一方で改造車・車体更新車等は地元横浜に工場を有する東急車輛製造によるものが多く、9000系以降の新造車はしばらく東急車輌および後継の総合車両製作所によるものが続いていた。
現在はJR線直通"仕様"車(11000系・12000系)が総合車両製作所製、東急線直通"仕様"車(20000系)が日立製として分かれている。
車内広告
東京発着の広告に比べて漫画関連は少なく、相鉄の自社広告や京三製作所などのメーカー系の広告の割合が高い。
有名なのは古河電気工業でおなじみの古河機械金属及び古河気合筋肉の広告が有名。
運賃
区間 | 対キロ数 | 運賃(ICカード) | 運賃(切符) |
---|---|---|---|
1区 | 初乗り - 3km | 144円 | 150円 |
2区 | 4km - 7km | 174円 | 180円 |
3区 | 8km - 11km | 195円 | 200円 |
4区 | 12km - 15km | 226円 | 230円 |
5区 | 16km - 19km | 258円 | 260円 |
6区 | 20km - 23km | 278円 | 280円 |
7区 | 24km - 26km | 308円 | 310円 |
いずみ野線加算運賃
駅間 | 対キロ数 | 加算運賃 |
---|---|---|
二俣川 - いずみ中央 | 0km - 6km | 20円 |
7 – 9 km | 40円 | |
いずみ中央 - 湘南台 | 0km - 6km | 30円 |
7 – 9 km | 30円 |
相鉄新横浜線加算運賃
駅間 | 加算運賃 |
---|---|
西谷 - 羽沢横浜国大 | 30円 |
鉄道むすめ
トミーテックが展開する鉄道むすめシリーズに、相模鉄道は一人登場している。
星川みほし
横浜管区所属駅務係。
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