概要
1984年4月1日に旧国鉄久慈線・盛線と日本鉄道建設公団による新設区間を承継し開業した。国鉄が廃止対象とした特定地方交通線の転換による第三セクター鉄道としては初の事例である。2014年末より上下分離方式に移行した
Pixiv上では同社の架空の運転士である鉄道むすめの登場人物・久慈ありすに関するイラストにこのタグがつけられている場合が大半を占めている。
東日本大震災に伴う影響
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震・東日本大震災においては地震とそれに続く津波により全線で施設損壊を含む大きな被害が発生した。復旧作業が行われ、2014年4月5日に南リアス線全線、4月6日に北リアス線全線で運転が再開された。
2011年3月23日より、「三陸鉄道さん応援イラスト」企画がPixiv上で行われている。詳細は下記イラストの記述を参照。
2014年12月26日、不通となっていたJR山田線の一部区間(宮古 - 釜石間)を三陸鉄道に譲渡することが決定した。2015年3月7日より復旧作業を開始。復旧費用210億円の内JR東日本が140億円を負担し、残りの70億円を復興交付金から支出する。当初は部分復旧を目指していたが、CTC未整備により安全性に問題があるため、2015年7月31日に全線復旧を目指す協定書が結ばれた。
2017年12月15日に旧北リアス線、旧山田線の宮古 - 釜石間、旧南リアス線を合わせて「リアス線」とすることが決まった。2018年7月18日には建築工事完了、ディーゼル機関車による試運転が行われた。
2019年1月28日から三陸鉄道の車両と乗務員による試運転を開始。31日には移管区間の第一次鉄道事業としての主体がJR東日本から三陸鉄道に変更することなどが認定された。
2019年3月23日に「リアス線」の運行を開始した。
路線
- リアス線(盛駅~久慈駅)
2019年3月22日までは久慈駅~宮古駅間は北リアス線、釜石~盛間は南リアス線をそれぞれ名乗っていた。
車両
三陸鉄道の所有するディーゼルカーは36形と総称されるが、
実はこれ、「36形」と書いて「さんりくがた」と読むのだそうだ。
- 36-100形・36-200形:開業に合わせて新潟鐵工所と富士重工業で製造された。200形は車内に自動販売機が設置されている。登場時は非冷房で、台車もコイルバネ台車を使用した1軸駆動であったが、のちに冷房化改造とエンジン換装ならびに台車交換とそれに伴う2軸駆動化が一部を除いて行われた。改造による派生系列として36-1100形(座席は全てJR485系の譲渡品であるフリーストップの2人掛けリクライニングシートとなっている。消滅)、36-1200形(36-1100形同様、座席は全てJR485系の譲渡品であるフリーストップの2人掛けリクライニングシートとなっている。消滅)、36-2100形(お座敷車。愛称『さんりくしおかぜ』。消滅)がある。1100形と1200形はミャンマー国鉄へ売却。36-2100形は新潟トランシスに静態保存されている。
車両番号 | 改造など | 現状 |
---|---|---|
101 | 現役 | |
102 | 現役 | |
103 | アコモ改良(1103号へ改造) | ミャンマー譲渡 |
104 | 2012年廃車(震災で被災) | |
105 | 現役 | |
106 | アコモ改良(1106号へ改造) | ミャンマー譲渡 |
107 | アコモ改良(1107号へ改造) | ミャンマー譲渡 |
108 | 1994年廃車(転落事故で被災) | |
109 | 現役 | |
110 | お座敷車化(2110号へ改造) | 廃車(製造元で保存) |
201 | アコモ改良(1201号へ改造) | ミャンマー譲渡 |
202 | 現役 | |
203 | 2012年廃車(震災で被災) | |
204 | 1994年廃車(転落事故で被災) | |
205 | 2012年廃車(震災で被災) | |
206 | アコモ改良(1206号へ改造) | ミャンマー譲渡 |
207 | 現役 | |
208 | 現役 | |
209 | 現役 |
- 36-300形・36-400形:元は1989年に開催された横浜博覧会における臨港線(日本丸駅 - 山下公園駅)での列車運行に際し、同博覧会協会所有車として新潟鐵工所で2両編成2本が製造された。レトロ調デザインだった。愛称は第1編成が「おやしお」第2編成が「くろしお」。ジャンパ線の都合から、在来車と併結はできなかったといわれている。2007年にミャンマー国鉄へ売却。
車両番号 | 愛称 | 現状 |
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301+401 | おやしお(えんじ色) | ミャンマー譲渡 |
302+402 | くろしお(みどり色) | ミャンマー譲渡 |
- 36-500形:1994年に発生した強風による転落事故の被災廃車の補充として、新潟鐵工所にて1両のみ製造。NDCシリーズの車両であるため、JR九州やひたちなか海浜鉄道、島原鉄道などに同型車が在籍する。1994年~2009年在籍。
車両番号 | 現状 | 備考 |
---|---|---|
501 | 廃車 |
- 36-R形:2005年と2006年に300形と400形の代替として2両、2019年にリアス線延伸開業に備えて1両の計3両が製造されたレトロ調車両。当鉄道初の20m級車両でもある。2000年代に製造された2両は、元々36-600形を名乗っていたが、2014年にブレーキ装置を700形に合わせて改修したため、現在の形式へと変更された。R3号は同時に製造されたZ形に類似した外観や塗装へ変更されたほか、子供用模擬運転台が設置されるなど、在来車との差異がある。愛称「さんりくしおさい」。
車両番号 | 改造など | 現状 |
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R1 | ブレーキ改造(601→R1) | 現役 |
R2 | ブレーキ改造(602→R2) | 現役 |
R3 | 現役 |
- 36-700形:2013年デビューの主力車両。0番代車6両は、津波により一部車両が廃車となったため、その代替としてクウェートからの支援により導入された。また、2018年から2019年にかけて、リアス線が延伸するにあたり10番代車8両が増備され、2025年現在は14両が在籍している。
車両番号 | 現状 | 備考 |
---|---|---|
701 | 現役 | クウェート支援車 |
702 | 現役 | クウェート支援車 |
703 | 現役 | クウェート支援車 |
704 | 現役 | クウェート支援車 |
705 | 現役 | クウェート支援車 |
706 | 現役 | クウェート支援車 |
711 | 現役 | |
712 | 現役 | |
713 | 現役 | |
714 | 現役 | |
715 | 現役 | |
716 | 現役 | |
717 | 現役 | |
718 | 現役 |
- 36-Z形:2014年に登場したレトロ調のお座敷車。「岩手まるごと博物館」をコンセプトとし、岩手の古民家風の内装となっている。内装をゆったりとしたものとすべく、車体長は20m級が採用されている。愛称「さんりくはまかぜ」。
車両番号 | 現状 | 備考 |
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Z1 | 現役 |