🧃概要
ジュースを主に売っている機械。通称自販機。英語では【ベンダー/vender】という。基本的に道端やスーパーマーケットなどに設置されている。
少数だがアイスクリームなど飲料ではない商品を取り扱うタイプもある。
フィクションでサンドバッグにされたりするが絶対に真似してはいけない。
高性能化
初期のものは代金支払いに硬貨しか使えなかったが、技術の進展により支払いに紙幣が使えるようになり、更に最近ではSuicaやEdy、nanacoなど電子マネーによる支払いができるものも。
また、携帯電話の普及とともに稼動管理や電子マネー支払いの決済手続きなどのために携帯電話回線を用いてデータ通信を行っている自動販売機も多い。更に最新機種では商品選択ボタンと商品サンプルの代わりに大きなタッチパネル付液晶を搭載し、販売商品の表示・選択だけではなくディジタルサイネージ(電子広告看板。広告に加え、災害情報などの告知にも使用される)としても稼働する機種も登場している。該当する機種例(⇒外部リンク)
飲料などの自販機は24時間冷蔵システムを駆動し続けるものが主流であったが、現在は環境配慮や節電のため、一般的に消費電力量が少ない夜間に重点的に冷凍機を運転し、昼は売買のための電子回路を動かすためだけに通電するというタイプに移行しつつある。
災害対応自販機
日本は自然災害大国である為、多種多様な災害対応機能を搭載した自販機が登場しており、簡易トイレやAEDが備品として搭載されている物や緊急地震速報及び防災無線受信装置搭載型自動販売機などが存在している。なお、最も有名な物は災害発生時に商品を無料提供する機能が搭載されたタイプだと思われる。
軽食の自販機
軽食の自動販売機は内部に電子レンジ等の加熱機器を内蔵しており、調理したものを購入することが出来るものが一時期多くを占めたが、生麺などを使用するものも現存している。
特に「トースト」「ハンバーガー」「うどん」の自販機はレトロ自販機の御三家とも呼ばれ、一般道のドライブインでなければ見かけられないものも多い。
他方ニチレイフーズの開発した「HOT MENU」と呼ばれる自販機は、割と大きいスーパーや、自動車教習所、レストランが廃止され自販機コーナーが置かれた長距離フェリーなどで割とよく見かけられた。
なお、ニチレイの自販機専用食品の中にもハンバーガーが存在する。また、自販機専用品だというのにとある特急列車でおなじ商品が対面販売で購入できた…。
しかしながら2021年にニチレイは同製品の展開終了、ならびに内蔵商品の販売終了を告知、同年11月を以て全ての「HOT MENU」自販機が稼働終了し、順次姿を消すこととなった。
現在では、電子レンジ機能の内蔵コストがかかるためか、レンジは既製品に任せて冷凍品のみを販売する形態のものが増加している。
前述のニチレイ自販機の展開終了に代わるように、冷凍食品を専売するが温めを行わない(行えない)「ド冷えもん」と呼ばれるサンデンリテール社の商品が急増している。
折しも2022年現在は新型コロナウイルス感染症が蔓延する中で、商品を買っても自宅に持ち帰る例が多く、電子レンジを別建てでも設置しないことが基本となっているが、収束後は果たしてどうなるのだろうか…。
この他、あるときを境に軽食・お菓子などの固形の既製品をまとめてセット出来る自動販売機が増加している。
駅などの狭いスペースで展開する一部のコンビニでは、このタイプの自販機で物を売っていたりすることもある。平成期において、コンビニの増加が皮肉にも多種多様なタイプの自販機を駆逐していったわけだが、ここに来て人手不足が軽食・小物自販機の復権を手助けしている。
飲み物以外の自動販売機
- アイスクリーム (セブンティーンアイス)
- 菓子 (飲み物とともに並んでいるものもある。大塚製薬のカロリーメイトやSOYJOYなど)
- おでん (おでん缶)
- カップ麺
- 煙草 (Taspoの代わりに「20歳以上かどうか」の確認を行うセンサーを取り付けているものもある)
- マスク
- 花束
- 生卵
- 化粧品
- はんこ
- 名刺
- ガムボール (ガムボールのガチャガチャはガムボールマシーン)
- ホットドッグや鯛焼き、うどんなどの軽食 (高速道路のサービスエリアやパーキングエリアに点在)
- 寿司 - 東京~徳島~新門司間フェリー「オーシャン東九フェリー」船内のみで販売。開発終了により撤去・消滅。
- 成人向け雑誌、DVD (諸々の配慮により、外側は簡易な壁で覆われている)
- 避妊具 (該当商品だけの自販機もあれば、ごく稀に「飲み物の自販機に陳列されている」例もあり、何気なく購入することも可能ではある)
- 純金 - お目にかかりたければドバイへ。
- ピザ - お目にかかりたければイタリアへ。
- PCゲーム (ソフトベンダーTAKERUという物が1980年代半ばに登場した)
- 大麻 - 盗まれないようにセキュリティにかなり力が入っている。指紋認証式だとか
余談
- 野外で自販機を置いているのは日本など比較的治安の良い国や地域に限られ、治安の悪い場所では必ず人目の多い屋内に専用コーナーを設けて設置している。理由は単純に窃盗のカモにされるため。実際に治安が悪い国から来た観光客が野外に置いてある自動販売機を見て「金庫が外に置いてある」と呟いたとか。
- TASPOに未対応の旧型やたばこ自体の需要低下により使用されなくなった煙草用自販機の別の商品の販売に再利用が進められている。粉末茶の「Chabacco」など、冷蔵の必要が無いものを煙草サイズの箱に収めて販売がされている。
- 自動販売機自体の歴史は意外と古く、紀元前215年のエジプトに存在したとされる「聖水自販機」まで遡る。当初は電気を使わない物も存在していた。ただし保温・保冷ができないため取扱商品はタバコなどに限られていた。
- 1980年台初頭の西ドイツなどでは使える硬貨が1種類のみという不便極まりないものも存在した(「なるほど!ザ・ワールド」で取材・放送)。商品の売価がまちまちにもかかわらず釣り銭出口がないという代物であったが、商品そのものに釣り銭を貼り付けることで解決していた。
関連タグ
街 風景 自販機/レトロ自販機 オートレストラン 飲料 情景 送電線 あったか~い つめた~い
ネコ神様:体温ですにゃ
ライドベンダー:普段は自動販売機に偽装しているバイク。はい変わったー!
ジハンキジゲン:鳥人戦隊ジェットマンに登場する次元獣と呼ばれる怪人の一体。
自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う:小説家になろう作品 主人公が異世界で自動販売機に転生するという作品。作品の性質上多種多様の自動販売機が登場している。
御茶ノ水駅:開業110周年記念で2014年に駅構内の自販機の中身が全部お茶と水だけになったことがある。誰がネタに使えと。