解説
ジュークボックスとは、音楽の自動販売機である、19世紀末のアメリカで発明された。
【Juke】とは、ガラ語(アメリカ系アフリカ民による方言的英語)で『騒々しい、野蛮』といった意味を持つ。
当初は蓄音器を改造したもので、人を驚かすことを目的とした発明品だった。
蓄音器の普及により一旦は姿を消すものの、電気録音技術とアンプの登場により、再び脚光を浴びる機会を得る。
アナログレコードの登場により、その活躍の幅は一気に広がり、1960年代のアメリカのレコード収益の実に3/4がジュークボックスに使用するためのものだったという。当時を象徴するアイテムの一つとしても認知されている。
その後、カセットテープやウォークマンの普及、有線放送による音楽提供など、音楽を楽しむための環境が進化していったことで、次第に片隅に追いやられていくことになった。
だが現在でも、ジュークボックスは時代に合わせて進化し続けており、電子化による最新ヒット曲への対応や、個人向けの小型の筺体などが出現しており、今でもその魅力をもって人々を楽しませている。
構造
一般的に想起されるものは、カラフルなアーチ状の上部と電飾を持ったタイプ。
構造は製造元によってまちまちだが、おおよそは上部にレコーダーと販売ボタン・下部にアンプというのが一般的。
指定された金額の貨幣を投入し、その後選曲ボタンを押すことで演奏を開始する。
初期のものは自動演奏するピアノやオルゴールといったものが多かったが、レコード再生の機構を取り入れてからは、内部で自動でレコードを取り替え、曲目を変える方式になった。
現在では音源の電子化によって小型が可能になり、再生までのタイムラグも解消されている。
関連イラスト
関連タグ
ロック・オーラ…アメリカの老舗メーカー。会社は買収されたが、現在もブランド名として継承されている。
セガ・タイトー・コナミ…現在では意外だと思われるが、元々はジュークボックスを扱う会社だったのが起源である。
ドクター中松…ジュークボックスメーカーに依頼され、レコードの損傷を減らす目的でソフトシェルにレコードを内包し、シェルの窓から針を入れるという「ナカビソン」を開発した。後にIBMがフロッピーディスクを開発した際、パテント競合を避けるためこのパテントを買い上げた。一部にある「ドクター中松がFDの開発者」というネタはここから。
ウィッシュルーム 天使の記憶:サウンドトラック機能として登場する。
- 杉田智和のアニゲラ!ディドゥーーン
- 『アニゲラジュークボックス』という、杉田智和が替え歌を歌うコーナーがある。
- 艦隊これくしょん
- ゲーム内の母港(メニュー)画面を装飾する「家具」として登場。「家具コイン」を消費することで、登録されている好きな艦これ楽曲を視聴できる。また母港・編成の二つの画面のBGMとして選んだ曲を固定することも可能。
- 魔進戦隊キラメイジャー
- 第24話でてきがおくりこんだ邪面獣(巨大怪獣)にジュークボックスをモチーフにした「ジュークボックスヒルドン」が登場する。
- ポケモン不思議のダンジョン(空の探検隊)
- 「空のジュークボックス」と呼ばれるサウンドトラックモードとして利用できる。マグナゲートと∞迷宮では「ミュージックパラダイス」に変更されたがモチーフとして採用される。