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フロッピーディスク

ふろっぴーでぃすく

主にパソコンで使用された記憶媒体であり、磁気ディスクの一種。「ディスケット」ともよばれた。
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💾歴史編集

1970年代〜80年代初頭のパーソナルコンピュータの記憶媒体(メディア)の主流はデータレコーダを使用して記録させる磁気テープだった。媒体としてはカセットテープである。安価で手軽ではあるが記憶容量も少なく、書き込み時間も数分から数十分かかることも少なくなかった。


1971年IBMが画期的な記憶媒体を開発した。直径8インチ(約21cm)と少々サイズは大きいが薄型のケースに収納され、携帯できるタイプの磁気ディスクである。記憶容量は増え(初期化には数分程度と多少時間が掛かったがそれさえ済ませれば)書き込み時間は数秒から数十秒程度と格段に短縮された。本体がペラペラな樹脂ディスクであったそれは「だらりとした」という意味を持つフロッピー(floppy)と呼ばれるようになった。

以下ではFDと表記。


その後5.25インチ、3.5インチ、3インチ等様々な規格が開発されたが、最終的には3.5インチのみが残った。


容量は、3.5インチのものでは1.44MB(ただし互換性を無視するともっと入れられる)止まりであり、90年代中頃には陳腐化が進んだため、スーパーディスク(最大240MB)やZIP(最大750MB)など独自仕様の磁気ディスク(通常のフロッピーとは互換性が無い)が開発された。しかし、これら媒体は専用のディスクと専用のドライブが必要であったために十分に普及せず、概ね2000年頃までFDは盛んに使われた。


2000年代には、その役目をCDなどの光ディスクや、フラッシュメモリを使用した各種メモリーカードUSBメモリなどに取って代わられ、急速に廃れていった。

かつてはパソコン本体に標準装備されていたFDドライブも今では見られなくなり、またフロッピーディスクそのものも生産終了を迎えた。


ただし、学校教育では2000年代中頃まで残っていたほか、織物業界などの一部業界などにおけるデータ記録や、他に一部の軍事用の記録・作動機構や製造業者の工場などにFDが最新機器の導入コストなどの様々で経済的に大人の事情により継続して使われていることが多い。

また、余りに容量が小さ過ぎて却って後発世代のコンピューターウイルスが侵入できないという利点もある。


なお、ディスクシステムに使われているメディアはクイックディスクと呼ばれている。


構造編集

ディスク(円盤)に磁性体(薄黒色)が塗布してある。そのままでは使いづらいのでカートリッジや(3.5インチ)やプラスチック製の封筒のようなケース(5インチ、8インチ)に収めてある。

フロッピーディスクの黎明期は5インチや8インチが主流だったが、後に3.5インチが主流になった。FDドライブ内の磁気ヘッドと接触してデータアクセスを行うため異物の混入は禁物である。そのため、5インチディスクや8インチディスクは使用しない際にエンベロープと呼ばれる専用の封筒に入れて保存する。3.5インチディスクではカートリッジにシャッターが付いており異物の混入を防いでいる。

磁気に非常に弱く、大型スピーカーの上などに置くと、記録が消えるといわれていた。それどころか、静電気体質の人が触れただけで読み取り不可能となることもよくあった。


ちなみに、保管状況が悪いとディスクにカビが生えるので保管には要注意である。


pixivのタグとして編集

当然ながらフロッピーそのもの、あるいはフロッピーが登場しているイラストに付けられる。


PCの黎明期に用いられたメディアであるためか、ある種レトロな効果、前時代的な雰囲気を醸し出すことが多い。


余談編集

  • Wordなどのアプリケーションソフトウェアでの保存アイコンの絵柄は、今でもFDが使われている。ゲームソフト(エディタやツール系)にも登場している。しかしフロッピーを家電量販店で見かけることすら皆無になった今の時代、あのアイコンの元ネタがそもそも何なのかわからない世代も増えている。
  • パソコン用ソフトの配布、販売に光メディアが当たり前になる前の時代はフロッピーディスクにゲームのデータを入れて販売されることも多かった。例えば東方旧作も当時のコミケではフロッピーディスクで頒布されていた。
  • USBがインターフェースとしてまだ主流になっていない頃、スマートメディアなどのメモリーカードをFDドライブ経由で読み出すための専用の3.5インチフロッピーディスク型アダプタが存在した。デジタルカメラなどの写真の読み込みのほか、現在のUSBメモリのようにデータの受け渡しに活用することもできた。
  • データをフロッピーディスクに書き込むデジタルカメラもあった。
  • ドクター中松はFDの発明者を自称しているが、彼が実際に開発したのはジュークボックス用に開発された「ナカビソンNAKAVISONナカビゾンとも)」という音響機器で、磁気ディスクですらない。ナカビソンはアナログレコードをソフトシェルに入れ、窓から針を入れる、というもので、この構造や情報記録の形式がいくらかフロッピーディスクに似ていた。これを知ったIBMが、後々特許関連で問題にならないよう、パテントを持つ中松と交渉したというのが真相である。

関連タグ編集

パソコン レトロPC データレコーダ 光磁気ディスク

ZIP クイックディスク ディスクシステム 記録メディア

ディスクドライブ


ガンダムシリーズ:当時の時代背景もあり宇宙世紀では少なくとも79年から153年に到るまで類似したものが劇中で登場する70年現役の記憶媒体である。その他のシリーズでもDG細胞の研究データゼロシステムのコピーニュートロンジャマーキャンセラーの情報など色々危険なものが収められており、リアル換算でも15年以上現役扱いだった。


花王:かつて販売事業をしていた。日本の老舗洗剤製造メーカー


MDMODVD-RAMBlu-ray(カートリッジ付き初期のもの):シャッター付き記録メディアの後輩にあたる。


外部リンク編集

フロッピーディスク - Wikipedia

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