アンプとは
- 増幅機能を持った電子回路。能動素子の動作を制御し、電源からの電力を基に入力信号より大きなエネルギーの出力信号を得る。オペ・アンプなど。
- エレキギターや電子ピアノなど、電気楽器に繋げて音を出すために製造された音響機器。ギター・アンプ、ベース・アンプなど。
- 音声から変換された電気信号を増幅し、スピーカー、ヘッドホンなどで再生するための音響機器。コントロール・アンプ、パワー・アンプ、ヘッドホン・アンプなど。
概要
装置に入力された信号を大きくして出力する装置。一般に「アンプ」というと音響用のものを指すことが多い。
各種機器の内部に組み込まれていることが多いが、内部に収めることが困難、コンポーネントとして流用したいなどの理由で独立した機器となっていることもある。
増幅するしくみ(音響用)
一番簡単なものは増幅素子の入力と出力が比例するところまで信号をかさ上げして、増幅素子の性質を利用して信号を大きくする。この方法のほかには信号を+側と-側に分けてそれぞれを大きくするもの。半導体のON/OFFを高速で繰り返し平均電圧を変えるものなどがある。
出力先に送る前にスピーカーなど直流が流れてはいけないもの(スピーカーの場合、コイルに過電流が流れて焼けてしまう)ではコンデンサーで直流成分を除去する。
コンデンサーによる低音域の減衰を嫌う場合は増幅回路を2系統用意し、それぞれを+-逆に動作させるBTL(Bridged Transless)接続で駆動する方法があり、音質重視のアンプではこの方法が使われることもよくある。
余談
半導体のON/OFFを高速で繰り返す方法は電力の使用効率が良いため大電力用半導体の進歩とともにモーターの駆動にも使われている。現にラジコン用のチョッパ制御器やインバータはESC(Electric Speed Controller)の他に「アンプ」とも呼ばれている。