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エレキギター

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えれきぎたー

弦の振動を電気信号に変えて、アンプから音を出すギター。通常のギターのホロロとした詩的な音とは逆に、耳を劈く刺激的なサウンドを奏でることに長ける。

🎸概要

エレクトリックギター、電気ギターエレキなどとも呼ばれる。

様々な音楽のジャンルで用いられる。

エレキギターを製造している会社としては、ギブソンフェンダーなどが有名である。

アコースティックギター生音が小さく、バンドでは他の楽器の音に埋もれてしまい主役を張ることができなかったため、電気で音を増幅するエレキギターが考案された。最初のエレキギターはリッケンバッカー社がハワイアン・ミュージック用にラップ・スチールを電気化した「フライング・パン」。

通常のギター同様にをはじいて演奏するが、弦の下にピックアップ(マグネティック・ピックアップ)と呼ばれる磁石にコイルを巻いた部品があり、磁界の中を磁性体であるスチール弦が振動する事により微弱な電気信号がコイルに発生し、この信号をアンプを介して増幅し、スピーカーから音を出す。

圧電体に加えられた力を電圧に変換する圧電素子(ピエゾ素子)を用い、振動を圧電効果として検出するピエゾ・ピックアップもある。

出力の大きなアンプを使用すれば大音量で演奏できるが、生音は共鳴胴を持たないソリッド・ボディのものでは極端に小さい。

ボディやネックの材質や形状、ピックアップの種類や配置、使用するアンプやエフェクターなどで、音に違いが出るため、演奏者の趣向や曲調に合わせたギターを使うこともある。

木製ボディーの音響で弦を柔らかく響かせる詩的なアコースティックギターに対し、電気信号となった音をダイレクトに放つエレキギターは刺激的かつエキセントリックな波長を生み出す。

もちろん引き方や調整次第で、アコースティック顔負けの情動的な旋律も演奏可能。

日本では1960年代に全国的な「エレキ・ブーム」が起こり、中高生や若者の間でエレキ・インスト・バンドを組むことが流行し、フジテレビで『勝ち抜きエレキ合戦』が放映された。

ブームは1965年のベンチャーズの再来日でピークを迎えた。

加熱するエレキ・ブームに大人達が反発し、「エレキギターは青少年を不良化させ非行に走らせる」「エレキを持っていたり弾いていたりする者は即停学処分とする」と禁止しようとするなど社会問題に発展し、流行は終息した。

その後、カレッジ・フォークが流行し、日本はフォークギターの時代となる。

1970年代末の第1次バンドブーム、1980年代末の第2次バンドブーム、1990年代中盤の第3次バンドブーム、2000年代初頭の第4次バンドブーム、2010年代初頭の第5次バンドブームを経て、日本の音楽に定着している。

近年は中国東南アジア製のエレキギターが激安で販売されており、小型コンボアンプとセットで2万円あれば一式揃ってしまう状況になった。このため「ちょっとエレキギターでも始めてみようかな?」という時の敷居が劇的に低くなった。しかし「F」が押さえられなくて断念する初心者は相変わらず後を絶たず、これら激安品が更に安く中古市場に流れてゆくことになる。

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