概要
1958年に発表。ジャズミュージシャンに圧倒的な人気を誇るギブソン社のレスポールやES-335といったアーチトップ機に対し、フェンダーのギターを使うジャズ・ギタリストがいなかったことから、ジャズに対応できるエレキギターとして製作された。
結局、ジャズマスターはジャズ・ギタリストに使用されなかったが、リアピックアップから非常にワイルドな音が出るため、サーフロック、ガレージロック、オルタナティブロックなどのギタリストに愛用された。
一時は人気が振るわず1980年に生産終了になるが、エルヴィス・コステロやソニック・ユースの活躍で再び注目を浴び1986年にフェンダージャパンで生産されたのちにアメリカ製も1999年に再生産され現在に至る。
仕様
フロント・リアの2ピックアップ仕様。ギブソンのギターでは一般的だったがフェンダーのギターとしては初めてローズウッド指板が標準仕様となった。
ピックアップはジャズマスターのために開発された大型のもので、シングルコイルだがテレキャスター、ストラトキャスターより格段に出力が大きく、ハウリングを起こし易いがシャープさとパワーを併せ持つ唯一無二の魅力を持つ。外見はギブソンのP-90に似ているが構造は全く異なる。
このピックアップは並列でつながれているので特別な改造無しにフロントとリアのハーフトーンを出せるようになった。
プリセット・トーン/ボリューム回路や、座って弾いた際に安定する左右非対称のボディ(オフセットウエスト)、チューニングが狂いづらいブリッジ/フローティングトレモロシステムなど、革新的な機能が搭載された。